大きなかぶ(その6)

「大きなかぶ」5時間目の学習です。
まず前の時間と同じように、全員を起立させ1回読ませました。一人で読む練習を何回もしてほしいからです。

さてこの時間は
「うんとこしょ、どっこいしょ。」
の読み方を学習します。
3人の子供に読ませました。発声・発音は合格点をやれるものの、今一つ不満が残ります。読み方が単調なのです。なぜなのでしょうか。
おじいさんがかぶを抜こうとしたときの様子がイメージされていないからです。そこで、次のように聞きました。

「うんとこしょ、どっこいしょ。」
どちらを強く読んだらいいでしょうか。

前の時間の問いと似ていますが、少し難しくなっています。
子供たちの答えは次の通りでした。
「うんとこしょ、を強く読む」・・・・7名
「どっこいしょ。を強く読む」・・・17名
「どちらも同じに読む」・・・・・・・5名
実際に3通りの読み方をさせてみたのですが、なかなかうまく読めません。仕方なく、私が3通りの読み方で読んで聞かせました。(どれも私のベストの読みをしたつもりです。)
そして、再度尋ねました。

私の読みを聞いた後の子供たちの答えはこうなりました。

「うんとこしょ、を強く読む」・・・・0名
「どっこいしょ。を強く読む」・・・25名
「どちらも同じに読む」・・・・・・・4名

私の考えを話す前に、子供たちに理由を聞きました。

なぜ、そう読むのがいいと思ったのですか。

非常に難しい問いです。しかし、是非考えてもらいたい問題です。
「どちらも同じに読む」と答えた子は、
「その方がいいと思った。」
としか言えませんでした。
一方「どっこいしょ。を強く読む」と答えた子の中で、ひろみさんがこんなことを言ってくれました。
「どっこいしょ。の方が力を入れているから。」
この答えには他の子供たちもハッとしたようです。「同じに読む」と言っていた子供も納得していました。
そこで、さらに問題を絞りこんで問いました。

「どっこいしょ。」の中でおじいさんが一番力を入れているのはどこですか。

「どっ」・・・27名
「こい」・・・・0名
「しょ」・・・・2名
実際に子供たちに読ませてみました。子供たちの頭の中には、おじいさんがかぶを抜こうとしている様子がイメージされているはずです。
読ませた後で聞くと、今度は全員が「どっ」で力を入れていると答えました。
ただ私は、実際に読むときに一番強く読むのは「こい」の部分だと考えています。思いきり力を入れている「どっ」のところでは声が詰まるだろうと思うからです。
文字で伝えるのは難しいのですが、私のイメージする読みはこんな感じです。
「どっ(少し間を開けて)こいしょ。」
子供たちにはそこまで要求しませんが、読んでみせることはしました。
全員で「うんとこしょ、どっこいしょ。」を読んだところでちょうどチャイムが鳴り、学習を終えました。
後で聞いたところによると、2年生の教室まで聞こえたそうです。

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