大きなかぶ(その9)

〜前号より〜
子供たちに、×をつけた理由を聞いてみるとこんな答えが返ってきました。
「声がだんだん大きくならなかった。」
「びっくりしたように言わなかった。」
「明るく言わなかった。」
同じ調子で読んではいけないと言うことには気づいているようです。子供たちにも読ませてみたのですが、なかなかうまくは読めません。
そこで、次のように言いました。

全部読むのは難しそうだから、3と4だけを読んでみよう。

私が読みました。
「まだまだ、かぶはぬけません。」
「まだまだ、まだまだ、ぬけません。」
子供たちに評価させたのですが、また全員が×です。同じように読んだからという理由でした。

なぜ、同じように読んではいけないのですか?

と尋ねたところ、
「犬が増えたから。」
という答えでした。少々難しいようです。
そこで、

なぜ、話者は同じことを4回も言ったのでしょうか?わけをうんと短くノートに書きなさい。

と指示を出しました。子供たちのノートには、
「まだかたくて抜けなかったから。」
「登場人物が4人いるから。」
というような答えが書かれました。
だいぶわかってきたのですので、もう1回子供たちの読ませたのですが、なかなか表現するのは難しい様子です。そこで、私が読んで聞かせ、子供たちに後について読ませました。

さて、今度は問題がもう少し難しくなります。

2の「それでも、かぶはぬけません。」と5の「それでも、かぶはぬけません。」は、同じに読んでもいいのでしょうか。だめなのでしょうか。

「同じに読んでいい」という子が3名、「だめ」という子がほとんどでした。理由を聞くと、
「だんだん登場人物が増えてくるから。」
「だんだん疲れてくるから。」
という答えです。なかなか鋭いところをついています。しかし、音読で表現するとなると、難しいようです。

さて、最後に1〜7班を「おじいさん」「おばあさん」「まご」「犬」「ねこ」「ねずみ」「話者」の7つの役に分けて群読させました。
本当は、ここで最高の盛り上がりをみせて終わるはずだったのですが、全く盛り上がりません。子供たちはもう飽きてしまっていたのです。
この学習は、1年生の子供たちにとっては難しすぎたということでしょう。「大きなかぶ」の学習に入って一番盛り上がらない学習になってしまいました。
授業は教師VS子供の勝負です。この勝負、完全に私の敗北で終わっていまいました。
「先生、まだまだ修業がたりないよ。」
ということを子供たちに教えられた時間でした。

back