花いっぱいになあれ(その4)

〜前号より〜

この場面でコンの目に見えたものは何ですか。全部教えて下さい。

これが問いでした。
子供たちから出た答は全部で10個です。

・風船 ・花 ・紙づつみようなねっこ ・糸のようなくき ・夢
・白い糸 ・おいしいもの ・野原 ・ひまわり ・ひまわりの種

「えーっ!○○は違うんじゃない?」
などと早くも反対意見がとびかっています。

これは絶対におかしいというものはありますか。

まずつぶされたのが「ひまわり」です。
「この場面ではひまわりはまだ出てきていない。」
という理由からです。したがって当然「ひまわりの種」もつぶされます。
続いて、
「風船と花は同じじゃないの?」
という意見も出されました。本当は花じゃなくて、コンが風船を花とまちがえただけだというのです。これに関連して次のような発表もありました。
「糸のようなくきと白い糸は同じだよ。」
そこで、こう問い返しました。

「糸のようなくき」っていうのは本当に茎なの?

子供達は、
「違う。コンが茎とまちがえただけ。」
と言います。

じゃあ、「紙づつみのようなねっこ」っていうのは本当にねっこなの?

「うんうん、違う。それもコンがまちがえた。」
という答え。
「花」「糸のようなくき」「紙づつみのようなねっこ」が風船の比喩であることに気づいたようです。
さて、最後に問題になったのは「おいしいもの」です。
念のために聞いてみました。

コンは本当においしいものを見たのですか。

なんと、半数以上の子供達が「見た」と言います。
「おいしいものをたくさん食べたあとのようなうれしい気持ち」
という文を、「本当においしいものを食べたのだ」と勘違いしているのです。これを子供達に気づかせるのは少々困難です。私の方から説明しました。

コンはおいしいものを食べたわけじゃないんだよ。そのくらいうれしい気持ちで目をあけたんだよ。

なんとか納得したようです。
結局、コンが見たものは・風船(花)・紙づつみ(のようなねっこ)
・糸(のようなくき)・夢ということになります。
風船と花の関係について理解させるための問いだったのですが、みんなわかってくれたようです。

この時間の最後に、こう問いました。

2の場面を読んで、コンはどんなきつねだと思いましたか。一番強く思ったことを一言でノートに書きなさい。

子供達の答えは次の4通りでした。
・やさしいきつね(24人)
・かわいいきつね(2人)
・小さいきつね(1人)
・ふつうのきつね(2人)

教科書のどこを読んでそう思ったのですか。自分がそう思ったわけになる文を教科書から探して教えてください。

ほとんどの子供たちが「やさしいきつね」と答えていましたが、その根拠となる文は、それぞれ違っています。
子供たちが挙げてきた文は次の通りです。

○「きれいな花のねっこちゃん、ちゃんと土の中に入っておいでよ。そうしないと、かれちゃうよ。」
○そんなことをいって、りょう手で土をほりました。
○「そうだ、お水もやらなくっちゃ。」
○コンは、じぶんのあなにとんでかえって、青いコップをもってきました。

最後にこう言って学習を終えました。

国語の勉強では、なぜ自分がそう思ったのか、そのわけを文の中から見つけることが大切です。「やさしいきつね」だと思っても、「かわいいきつね」だと思ってもいいですが、わけを文章から見つけられなくてはいけません。

自分の考えの根拠を文章の中から見つける、それが国語の勉強です。1年生から癖をつけさせたいと思っています。

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