わかることとできること(その2)

〜前号より〜

さて、上にはバラのタイルが5つしかありません。そこから、バラのタイルを7つひかなくてはいけないんだね。どうしたらいいかな。

まず、次のような意見が出ました。
「上を7にして、下を5にすればいい。」
つまり、ひく数とひかれる数を逆にすればいいと言うのです。別の子が反対意見を言いました。
「そうしたら、47−25になってしまう。」
この一言で先の意見はつぶされました。
しばらく、子どもたちは悩んでいましたが、こんな意見が出ました。
「十の位からひけばいい。」
この意見を出してくれた子は、黒板の前に出て一生懸命タイル図で説明するのですが、なかなか他の子どもには理解できないようです。
そこで、私が変わって説明しました。

5から7はひけないね。だから役に立たない5はほっといて、十の位から十のかんづめを一本借りてくるのです。そして、その十のかんづめから7をひくのです。さて、いくつになりますか。そうですね。3ですね。ここに役に立たない5が残っていますから、3と5で一の位は8になります。
十の位は一本かんづめを貸してしまいましたから、残りは何本ですか。そう、3本ですね。では、十の位の答えはいくつになるだろう。そうです。3です。ですから、十の位の答えは1になります。
そうすると、45−27の答えは18になりますね。

これで子どもたちは全員理解できたようです。
さて、これで終わりではありません。ここまでは頭で理解する段階です。子供たちが自分で実際にできなければ、意味はないのです。
そこで、同じような計算問題を2問黒板に書き、ノートにやらせてみました。
ほとんどの子がスムースにこなしました。途中で混乱してしまった子が2名ほどいましたが、ステップを踏んで説明してやると、すぐにできました。
これでOKといいたいところですが、実はまだです。何が足りないのでしょうか。
習熟です。これをさせないと、本当に子供たちに身についたとは言えないのです。つまり、次のステップを踏む必要があるわけです。

1.頭で理解する。
2.自分で実際にやってみる。
3.たくさん練習し、技能を身につける。

およそ技能と呼べるものは全て上のステップを踏んで身についていくのだろうと思います。
教科書にも練習問題が載せられていますが、これでも不足です。最低でも200問〜400問くらいはさせないとだめだと思っています。
「わかる」ことと「できる」ことは違うのです。

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