二つの詩を検討する(その2)

上の詩と下の詩の違いをできるだけたくさんノートに書きなさい。

これが、前の時間の問題でした。子供たちにはノートに箇条書きにしてくるよう指示してありました。子供たちが挙げてきた違いを列挙します。次の13個です。

水谷まさるさんが訳した詩 谷川しゅんたろうさんが訳した詩
1.漢字を使っている。
2.「一つの木」
3.全部で五連
4.せかいじゅうの海
5.!がない。
6.「だろな。」
7.「それは」「そして」がある。
8.。がある。
9.字が少ない。
10.題名が違う。
11.「大きな音」
12.「せかいじゅう」で始まっている。
13.「なっちゃえば」
1.ひらがなだけが使われている。
2.「いっぽんのき」
3.一連
4.うみがみんなひとつのうみだったら
5.!がある。
6.「だろう!」
7.「それは」「そして」がない。
8.。がない。
9.字が多い。
10.題名が違う。
11.おおきなみずしぶき
12.「もし」で始まっている。
13.「だったら」

このように2つの詩を比較させ、違いを挙げさせていくと子供たちは一つ一つの言葉に目を向けるようになります。これは、国語の学習では非常に大切なことです。
ここまで明らかになったところで、次のように尋ねました。

みんなは「水谷さん」が訳した詩と、「谷川さん」が訳した詩のどちらが好きですか。

最初に手を挙げさせたところ、圧倒的多数で「谷川訳」の方が人気でした。
これは、好き嫌いという感性の問題ですから、答えを決めるべき問題ではありません。ただ、詩を鑑賞するときの態度を学ばせてみたいと思ったのです。もちろん、「理由はわからないが何となく好き。」ということもあり得ますが、そこで終わることなく、自分がなぜその詩が好きなのかを考えさせてみたかったのです。
この後ノートに考えを書いてもらいましたので、紹介します。

わたしは、水谷さんのやくした詩のほうがすきです。
なぜなら、
大きな人が
大きなおので
大きな木をきり
大きな海へ
というところがすきだからです。
だから水谷さんのやくした詩のほうがすきです。
(麻菜美)

わたしは、谷川さんのやくした詩のほうがすきです。
りゆうは三つあります。
1 きりたおしたら
2 水しぶき
3 !マーク
そこがすきだからです。
だから、谷川さんのやくした詩のほうがすきです。
(あやこ)

ぼくは、水谷さんのやくした詩のほうがすきです。
なぜなら、一れんとかがおわったら、一ぎょうあいているからです。
だから、水谷さんのやくした詩のほうがすきです。
(秀男)

これで、詩の学習を終わりました。
「ひらいたひらいた」では、内容を読み取りながら音読することを、「はくさいぎしぎし」では、自分で問題を持ちながら読んでみることを、そして「せかいじゅうの海が」では、一つ一つの言葉に注意し、また自分の感性を大切にすることを学びました。これから、子供たちが詩を読んでいくときに、今回の学習を生かしてくれることを願っています。

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