きつねのおきゃくさま(その6)

【5時間目の学習】
この時間は2場面のきつねの心の中を読み取っていく学習です。前の時間と同じく、自分のペースで1回音読させた後、全員で声を揃えて音読させました。
子供たちに尋ねます。

2場面で、きつねの心は変わっていますか。変わっていませんか。

「変わっている」と答えた子が6名、「変わっていない」と答えた子が21名でした。理由は次の通りです。

〈変わっている〉
○1場面では、ちょっといいきつねになってきたのに、2場面では「はあん。にげる気かな。」と書いてあるから、また悪い気持ちが出てきた。
○「はあん。にげる気かな。」と言っていたのに、「きつねは、ひよことあひるに、それは親切だった。」と書いてある。
○「それは親切だった。」と書いてあるのに、最後にまた「あひるもまるまる太ってきたぜ。」と書いてある。

〈変わっていない〉
○最後に「あひるもまるまる太ってきたぜ。」と書いてあるから、きつねは2場面でも食べようと思っている。

理由を発表してもらったところで、それぞれ反論を言ってもらいました。
「私は、変わってないと思います。なぜなら、『あひるもまるまる太ってきたぜ。』と書いてあるから、きつねは、ずっと食べようと思っていると思います。親切にしたのは、太らせてから食べようと思っているから親切にしたのだと思います。」(ひろみさん)
「ぼくは、ひろみさんに反対です。太らせてから食べようという気持ちはあったけれど、親切にしたのは、ひよこやあひるに『親切』と言われたからだと思います。」(敢くん)

【6時間目の学習】
この二人の相反する意見で、論争が起こったのです。論点は次の1点です。

きつねが親切にしたのは、ひよこやあひるに「親切」と言われたからか、それとも、「太らせてから食べよう」と思ったからか。

全体の人数を確認しました。「太らせてから食べようと思っているから」という子が5名ほど、残りの子供は「親切と言われたから」と言います。
敢くんが主張します。
「最初は、『にげる気かな』と思っていたのが、ひよこに『きつねおにいちゃんはとっても親切なの。』と言われて、ちょっといいきつねになって、親切にしたんだと思います。でも、まだ食べようという気持ちはあるから、『あひるもまるまる太ってきたぜ。』と書いてあるんだと思います。」
ひろみさんが反論します。
「でも、最後に『あひるもまるまる太ってきたぜ。』と書いてあるんだから、きつねは、ずっと食べようと思っているんだと思います。だから、親切にしたんだと思います。」
淳くんが言います。
「『親切』と言われたきつねは、うっとりして、『親切なきつね』ということばを五回もつぶやいたし、『親切なおにいちゃん』の話をしているのを聞くと、ぼうっとなったんだから、『太らせてから食べよう』という気持ちだけじゃないと思います。」
ここで子供たちの考えを整理しました。

「太らせてから食べようと思っていたから」 1名
「親切と言われてうれしかったから」 0名
「両方の気持ちが混ざっている」 26名

盛り上がってきたのですが、時間になってしまいましたので2場面でのきつねの心の中は次の時間にまとめることにしてこの時間の学習を終えました。

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