きつねのおきゃくさま(その10)

【9時間目の続き】

「いや、まだいるぞ。きつねがいるぞ。」と言ったのはおおかみなのか、きつねなのか。

4場面のきつねが「まだ食べよう」と思っているのか、もう思っていないのかは、上の問題の答えが大きく影響します。
晃一くんが考えを変えて「きつねが言った言葉だ」という意見になりました。「きつねは、ひよこたちを守ろうとしてこう言ったのだ。」と言うのです。ただ、他の子供たちはなかなか納得しません。「これはおおかみの言葉だ」と言い張ります。「きつねが自分のことを『きつね』と言うはずがない。」というわけです。
私が説明しました。

「いや、まだいるぞ。きつねがいるぞ。」の後の『きつねはとび出した。』という文を見てください。上が一ますあいていないでしょう。だから、これはきつねが言ってとび出したのだと思いますよ。

これは、随分下手くそな説明の仕方です。今考えてみれば、子供たちはこの説明ではわかるわけがありません。文脈に沿って説明すればもっとわかりやすく説明できるのですが、それでは「4場面のきつねの心」私が説明してしまうことになってしまいます。やはり、これは子供たちに考えさせなくてはなりません。
問題がゴチャゴチャしすぎて、子供たちの思考を混乱させてしまったようです。私が子供たちの考えをもっとうまく整理してやらなくてはいけなかったのです。
ここまで考えさせたところでタイムリミット。続きは次の時間にやることにしました。
次の時間には、問題を次の点に絞って話し合いをさせたいと考えています。

4場面できつねがおおかみと戦ったのは、「ひよこたちを守ろうとした」からなのか、それとも「ひよこたちをおおかみにとられたくなかった」からなのか。

この問題に絞って考えさせれば、論点もはっきりし、きつねの心の様子についてもわかってくることでしょう。

さて、わざわざ長岡から来ていただいた笠井先生からは、次のようなお話をいただきました。

2年生とは思えない勉強ぶりにびっくりしました。
まず第一に音読が上手です。すばらしいと思います。
次に子供たちの答え方です。教科書に書かれている文章を根拠にし、一生懸命に発表していました。2年生の子供たちがあれだけできるとは思いませんでした。

一緒に見ていた我が校の先生方も同じような感想を持ったようでした。
私の目から見ても子供たちは本当に一生懸命に学習し、すばらしい姿を見せてくれたと思います。
それにひきかえ、子供たちが出してくれたすばらしい考えをうまく整理してやることができなかった私の技量の低さ。子供たちに申し訳なく思います。次の時間は必ず子供たちが満足できるような授業をしようと奮起させられました。子供たちは100点、教師は0点の1時間でした。

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