きつねのおきゃくさま(その11)

【10時間目の学習】

前の時間に子供たちの考えを混乱させてしまいましたので、この時間は次の問題に絞って考えてもらいました。

4場面できつねがおおかみと戦ったのは、「ひよこたちを守ろう」と思ったからか、それとも「ひよこたちをおおかみにとられたくなかった」からか。

最初に手を挙げさせてみたところ、「守ろうと思ったから」という子が8名、「おおかみにとられたくなかったから」という子が21名という結果でした。

では、自分の考えをしゃべってごらん。

という私の言葉で討論が始まりました。

敦くんが口火を切ります。
「58ページの最後に『じつに、じつにいさましかったぜ。』と書いてあります。これは、きつねがひよこたちを守ろうとしたからだと思います。」
山本淳くんが続きます。
「3場面までは、『〜もまるまる太ってきたぜ。』と書いてあるけれど、4場面にはもう書いていない。だから、もうひよこたちを食べようとは思っていないと思います。」
さらに、敢くんです。
「6場面に『きつねは、はずかしそうにわらってしんだ。』と書いてあります。死んでしまったら、ひよこたちを食べられないから、4場面ではもう『食べよう』という心はなくなっていると思います。」

今度は、「おおかみにとられたくない」という側の考えです。
和美さんです。
「敦くんは、『じつに、じつに、いさましかったぜ。』を『守ろう』と思ったからだと言ったけど、これは、『おおかみをやっつけてひよこたちを食べよう』と思ったからだと思います。」
そして、ひろみさん。
「『はずかしそうにわらってしんだ。』のは、ひよこたちを食べたくても食べられなかったからだと思います。」

ここまで討論が進んできたところで、手を挙げさせ、全体の考えを確認しました。
「守ろうと思ったからだ」と考えている子が22名、「とられたくないからだ」と考えている子が7名です。この時間の最初の数字と比べてください。子供たちの考えは随分と変化しています。
友達とお互いの考えを話し合いながらよりより考えを持っていく。これが学習なのだと思います。

「とられたくない」側でがんばっていた和美さんが考えを変えました。
「7場面で、『せかい一やさしい、親切な、かみさまみたいな、そのうえゆうかんなきつねのためになみだをながしたとさ。』と書いてあるから、やっぱり『守ろう』としたんだと思う。」
あやこさんも考えを変えた子の一人です。
「3場面までで、ひよこやあひるやうさぎが言った『やさしいおにいちゃん』『親切なおにいちゃん』『かみさまみたいなおにいちゃん』という言葉できつねの心が変わってきたから、自分の心を変えてくれたひよこたちを守ろうとしたんだと思います。」
この時間の最後には、「守ろうとしたから」という子供が27名、「とられたくないから」という子が2名になりました。

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