きつねのおきゃくさま(その12)

【11時間目の学習】

昨日の討論の続きです。

きつねがおおかみと戦ったのは、「守ろう」と思ったからか、「とられたくたい」と思ったからか。

昨日の段階では、「守ろう」派が27名、「とられたくない」派が2名でした。それが、今日になって聞いてみると、「守ろう」派が28名、「とられたくない」派が1名となりました。

「守ろう」派の子供たちが主張します。
「『そのばん。きつねは、はずかしそうにわらってしんだ。』と書いてあるから、戦ってから死ぬまでは時間があったはずです。もし、きつねが「とられたくない」と思っているのなら、その時間にひよこたちを食べていると思います。」
1名の子はもちろん反論します。
「死ぬくらい、傷ついているのだから、もう食べる元気はないと思います。」
別の意見が出ます。
「死んでしまったら、きつねはひよこたちを食べれないのだから、戦ったときはもう食べようとは思っていないと思います。」
反論です。
「きつねは、おおかみに殺されるとは思っていなかったと思います。」

これ以上、続けていても子供たちだけでは無理があると考え、次のように助言をしてみました。

昨日、かずみさんが『せかい一やさしい、親切な、かみさまみたいな、そのうえゆうかんなきつねのためになみだをながしたとさ。』と書いてあるといってくれましたが、『せかい一やさしい、親切な、かみさまみたいな、そのうえゆうかんなきつね』と言っているのは誰なのですか。

子供たちは「話者だ。」と答えます。ここで、晃一くんが発言しました。
「話者は、きつねの心の中がわかっているのだから、もう食べようとは思っていないと思います。」
しかし、この意見も「とられたくない」派の1名の子には受け入れられません。「今は、4場面の勉強をしているのだから、4場面だけで言ってください。」と言うのです。
そこで、ここで無理に結論を出さず、保留にして次の場面を学習していくことにしました。
私が問いました。

はずかしそうにわらってしんだとき、きつねはどこを見ていたでしょうか。

全員が、「ひよことあひるとうさぎの3匹」だと言います。しかし、理由はいろいろです。
「3匹を守ったから、3匹を見ていたと思います。」
「食べようと思っていたけど、食べられなかったから、残念そうに3匹を見たと思います。」
「傷ついてしまったから、はずかしそうにわらって3匹を見たのだと思います。」
ここで、きつねが「はずかしそうにわらっった」理由が問題となってきました。ほとんど全員の子供が「傷ついてしまったから恥ずかしそうに笑ったのだ。」と言います。
子供たちからは反論が出なかったので、私が反論しました。

きつねは、命をかけてひよこたちのために戦ったのです。そのために傷ついても全然はずかしくはないはずです。きつねが恥ずかしそうに笑ったのはそんな理由ではありません。

〜次号へ〜

back