さけが大きくなるまで(その3)

3段落目を全員に音読させました。そして、問いました。

どのようにして大きくなったのかが書いてあったかい?

吉博くんが発言しました。
「書いてあると思います。『赤いぐみのみのようなものをつけた二センチメートルぐらいのさけが、ぐみのみのようなものがなくなって三センチメートルぐらいになった』ことが書いてあるから、どのようにして大きくなったのかわかると思います。」
この考えも全員の納得を得ました。3段落目には「さけがどのようにして大きくなっていくのか」が書かれているのです。
さて、答えが2つに絞られました。「3、4、5段落目」なのか「3、4、5、6段落目」なのか。
当然6段落目を検討することになります。
すぐ意見が出されました。
「『大きくなります。』と書いてあるから、6段落目はもう大きくなったのだと思います。」
反対意見です。
「『それを食べて、ぐんぐん大きくなります。』と書いてあるのだから、6段落目にも書いてあると思います。」
最初に意見を言った子どもも納得しました。6段落目には書いてあるのです。
これで「3、4、5、6段落」に書かれているということで落ち着くかと思ったのですが、違いました。次のような発言がされたからです。
「3段落目と6段落目には書いてあったけど、4、5段落目に書いてあるかどうかはわかりません。わたしは4段落目には書いていないと思います。」
確かにその通りです。
聞いてみると「4段落目には書いていない。」という子どもが圧倒的でした。
「『春になるころ五センチメートルぐらいになった』と書いてあるけど、もう五センチメートルぐらいになっているのだから、どのように大きくなったのかは書いていないと思います。」
しかし、反対意見が出されます。
「前の3段落目には三センチメートルぐらいの小魚だったのが、春になるころ五センチメートルぐらいになったのだから、書いてあると思います。」
これはなかなか結論が出ませんでした。そこでわたしが問いました。

このお話に4段落目がなくとも「さけがどのようにして大きくなったのか」がわかりますか。

子どもたちは全員がわからないと言います。
「4段落目がないと、いつごろ五センチメートルぐらいになるのかや川を下っていく様子がわかりません。だから4段落目にも答えは書いてあると思います。」
というわけです。
4段落目にも答えは書かれていることがわかりました。
続いて5段落目です。
「5段落目には『その間に、十センチメートルぐらいの大きさになります。』と書いてあるから、答えが書かれていると思います。」
という意見が出され、すぐ全員が納得しました。

この時間、わたしは、何段落目に答えが書かれているのかを確認させようと考えただけで、どのように大きくなったのかを読み取らせようとまでは思っていませんでした。それは次の時間から考えていこうとしていたのです。
しかし、子どもたちはそれを乗り越え、どのように大きくなったのかということまでこの時間に学習してしまいました。
本当にスゴイ子どもたちだなあと思わされた1時間でした。この通信には載せ切れませんでしたが、20人近くの子どもたちが発言をし,また発言ができなかった子どもたちも頭を働かせ、一生懸命に学習に参加していました。1年生から今までの学習の中で一番のすばらしさでした。

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