自学

6月に入り、自学(家庭学習)を本格的にスタートさせました。お子さんの様子を見て、あるいは自学帳を見て、5月までとの違いにお気付きになっていることでしょう。
次の二つを子供たちに要求したのです。

A 学習作文を家庭学習の核とする。
B 毎日続ける。

家庭学習の定番メニューというと、音読、漢字、そして計算です。もちろん、この三つは、子供たちの学習にとって欠くことのできない最重要学習事項です。しかし、最重要学習事項ですから、これらは基本的に学校で学習することになります。したがって、家庭で行う音読、漢字、計算は学校でのやり残しや補助的な学習になります。学校ですべてクリアし、やり残しがなければ、家でやることはなくなるわけです。ですから、家庭学習の核とはできません。
「学習作文」とは、その日の授業をテーマに書いた作文のことを言います。日記を書けというと「書くことがない」という子供がいますが、学習作文はそのようなことはあり得ません。「書くことがない」ということは、「授業で学習しなかった」ことを意味するからです。
その日の授業を振り返り、自分の学びを文章化することによって、「書く力」のみならず、「考える力」が格段に向上します。また、学校での授業と家庭での学習が強固に結び付きます。
しかし、「書きなさい」と言っても、子供たちは書けません。「書き方」を知らないからです。ですから、最初は、私が黒板に「学習作文」書き、それをそのまま写させました。そして、「この文章を真似して、自分でも書いてごらんなさい」と指示しました。宿題ではなく、授業中にです。
最初は、「えーっ」と言っていた子供たちですが、わずか20分程度で、自学帳1ページの文章を書くことができた自分に驚いていました。自信をもったようです。

毎日続ける。これも大切なポイントです。これこそが最も大切なポイントと言ってもいいでしょう。向山洋一という先生は、『家庭学習の指針』という著書の中で、次のように述べています。

いかなる学習にとっても、大切なことは二点である。
第一は『ていねいさ』である。第二は『持続性』である。
これ以外の条件は、「例えば知能が少々良いというようなこと」は、どうでもいいことである。
強いて言えば、他人の忠告を受け入れる『素直さ』があった方がいいが、上記の二条件を満たす子は、ほとんど『素直』であるからそれを入れることもない。
これらを育てるためには、腰を据えてかかって数年は必要である。そして小学校高学年はほとんど最後のチャンスである。

「努力の持続性は過去100日間の日記を書いた日数で表される。(一日ぬいたら−1とし、手をぬいた時、病気の時は−0.5とする)努力係数が90/100をこえれば、極めて優秀であり、60/100を下れば要注意である。」

子供たちの自学帳には、次の二つを必ず書くように指示してあります。

・日付
・NO.(ナンバー)

NO.は、連続してやった日数を表します。7日続けてやれば、次の日の自学NO.は8となるわけです。しかし、休んでしまったら数字はクリアされます。次の日はNO.1からやり直しです。

子供たちに「自学」を指導した日、かつて担任した子供たちの自学帳の実物を見せました。現在は、高校生、大学生、社会人となっている子供たちの自学帳です(頼んで譲ってもらっていたのです)。年間10冊を超えた4年生の自学帳に軽い驚きを示した子供たちですが、表紙にNO.18と書かれた6年生の自学帳を見ると、驚愕の声をあげていました。しかし、驚愕の声をあげただけではありませんでした。こんな言葉が聞こえてきたのです。
「よーし、やってやる!」
頼もしい子供たちです。ご家庭での励まし(叱責ではなく)をお願いします。