ごんぎつね(その3)

多くの子供たちが、ノートに書いていたとおり、1場面のごんは相当な悪ぎつねです。

ごんは、ずっと悪ぎつねのままですか。

当然、すべての子供たちが「違う」と言います。

では、ごんが悪ぎつねでなくなったのは何場面からですか。

「2場面」と「3場面」に意見が分かれましたが、短い話し合いの後、「3場面からだ」という意見に収束しました。

1,2場面のごんの行動と3場面以降のごんの行動を対比的に見ます。それぞれのごんの行動を一言でまとめると何ということができますか。

「いたずら」と「つぐない」です。

ごんは、いくつの「つぐない」をしていますか。

この問いに対する正解者は、少数でした。正しくは次の6つです。
A 兵十のうちのうら口から、うちの中へいわしを投げこんで、
B 次の日には、ごんは山でくりをどっさり拾って、
C 次の日も、
D その次の日も、
E その次の日には、くりばかりでなく、松たけも二、三本、持っていきました。
F その明くる日も、ごんは、くりを持って、兵十のうちへ出かけました。

6つのうち、ごんの「つぐない」の気持ちが最も大きいのはどれですか。

これは、意見が分かれました。話し合いの序盤、もっとも支持されたのはAでした。しかし、次のような意見によって、その様相は変わってきました。
「いわし売りはたまたま通りかかっただけだけ。」
「いわしは盗んだものである。」
「いわしは、うちの中へ投げこんでいる。」
「くりは自分で山へ行って拾っている。」
「くりは投げこむのではなく置いている。」
「Eはくりだけではなく、松たけまで持って行っている。」
「Fは、『おれは引き合わない』と思っているのに、またつぐないをしている。」
授業後のノートです。

私はFがいちばんつぐないの気持ちが強いと考える。
持っていく前に「神様からのおくりものと思われて、おれは引き合わないなあ。」と思っているのに、また持っていったからだ。
また、ほかのつぐないは物置の入り口だけれど、Fのつぐないは、ちゃんと土間のところに置いていたからだ。

ぼくはFがいちばんつぐないの気持ちが強いと考える。
なぜなら、「土間に固めて置いて」と書いてあるからだ。ほかは、ただ置いただけだから、Fがいちばん強いと考える。

私はFがいちばんつぐないの気持ちが強いと考える。
なぜか。77ページの5~8行目に「へえ、こいつはつまらないな。」と思いました。「おれがくりや松たけを持っていってやるのに、そのおれにはお礼を言わないで、神様にお礼を言うんじゃあ、おれは引き合わないなあ。」と書いてある。でも、77ページの10行目から79ページの9行目のごんは、ちゃんとつぐないのくりを持って行っている。兵十が神様にお礼を言っていても、ごんはちゃんとくりをあげている。つぐないの気持ちがこもっていなければあげたりはしない。
このような理由で、いちばんつぐないの気持ちが強いのはFだ。