数え方(その2)

(※ この実践は、椿原正和氏の追試です。『椿原正和・授業改革提言集 第2巻』)

〜前号より〜

警察犬以外にもまだ、この犬も「頭」と数えます。

こういいながら、もう一枚、犬の写真を見せました。盲導犬です。知っている子供たちも大勢いました。

警察犬や盲導犬は、犬だけれども「頭」と数えます。なぜか。理由はこれです。
○の役に立つ。
○の中には漢字が1つ入ります。ノートに書いてごらん。

ほとんどの子供が正解。これもまた「人」です。
畳みかけるように、もう1枚犬の写真を見せます。今度は、ロボット犬です。

これは何と数えるでしょう。ノートに書く。

子供たちからは、7通りの意見が出されました。
「体」「台」「ロボ」「頭」「個」「人」「号」
理由を尋ねると、Aくんが発言しました。
「ロボット犬も、人の役に立つから『頭』と数えると思います。」
なるほど。
ここで、ロボット犬AIBOのメーカーのホームページをプリントしたものを配りました。

さあ、このページの中に答えがあります。見つけたら、赤鉛筆で○を付けてごらんなさい。

ホームページには次のように書かれています。
『日本では3000体が、発売後20分で完売という予想を上回る反響を得る。』
そう、メーカーは「体」という数え方をしています。ただ、ロボット犬を所有するユーザーの多くは「体」ではなく、「匹」を使っているそうです。また、Aくんの言ったとおり「頭」を使っている新聞記事もあります。
『子犬ロボット2頭が、仁賀保町平沢の「フェライト子ども科学館」に登場し、子どもたちの人気を集めている。一方で、大勢の子どもに囲まれた2頭は足を痛めて相次ぎリタイア。同科学館はサービス精神ある2頭を心配している。(朝日08/25/1999抜粋)』

さて、ここからは、犬を離れます。鉛筆を見せながら問いました。

これは何と数えますか。

もちろん、全員が『本』と答えてきます。

本と数えるものをできるだけたくさんノートに書いてごらんなさい。

子供たちから発表されたのは、次のようなものでした。
鉛筆、棒、手、ペン、木、電池、包丁、髪、ストロー、蛍光灯、指、体温計、チョーク、定規、血管、バット、筆、針

木曜日は、残念ながらここで時間切れとなってしまいましたので、金曜日に続きを行いました。

枚と数えるものを書いてごらんなさい。

紙、皿、花びら、カード、写真、マット、CD、かわら、ガラス、黒板、下敷き、畳、切手、札、洋服、座布団、カーテン、ビニール袋、タオル、ポスター、タイル、じゅうたん、シール、葉、チケット・・・

個と数えるものを書いてごらんなさい。

時計、消しゴム、ビー玉、石、キャップ、おにぎり、カプセル、チョコ、みかん、いちご、なし、コップ、あめ、筆箱、りんご、黒板消し・・・

『本』と数えるもの、『枚』と数えるもの、『個』と数えるもの。何か違いがあるのです。どう違いますか。ノートに書いてごらんなさい。

子供たちは、実にうまく違いを表現していました。次のようにです。
『本』・・・細長いもの、棒状のもの
『枚』・・・平べったいもの
『個』・・・丸っこいもの、小さいもの

子供たちの言葉を難しく言い換えると、それぞれ「線(一次元)」「面(二次元)」「立体(三次元)」となります。このようにものの数え方は分けられているのですね。日本語は難しい・・・。