『地図が見せる世界』(その2)

全文を30字以内で要約しなさい。

みなさん、挑戦してみたでしょうか。30字という制限がありますので、かなり絞りこんでまとめる必要があります。すべての段落を網羅していたのではとてもダメです。
では、子供たちの解答を紹介します。( )内は10点満点の点数です。

○日本の世界地図は、他の国の世界地図とはかなりちがう。(0)
○世界地図は一種類だけではなく、いろんな種類の地図がある。(0)
○いつも見慣れている世界地図の見方を変えるだけで別の一面が見える。(6)
○ふだん見慣れていても、見方を変えると別の一面が見えてくる。(10)
○見慣れているものでも、見方を変えると、別の一面が見える。(10)

昨日お伝えしたように半数くらいの子供が10点でした。ちなみに私が書いた要約文は次の通りです。
「見慣れているものでも、見方を変えると、別の一面が見える。」
30字程度で説明文を要約する場合、正しい要約文はどれもほとんど同じになるはずです。正解は決まってくるのです。それなりの手続きで書くからです。「何となく」というようなあいまいなやり方ではダメです。
では、正解の子供たちはどのような手続きで要約文を書いたのでしょうか。

●その文章が、最初に結論を述べている頭括型か、最後に結論を述べている尾括型かを見抜く。(当然この文章は尾括型です。)
●尾括型であれば、最終段落に注目する。
●最終段落の中心文を見抜く。(この文章の場合は最終段落の第2文です。)
●中心文のキーワードを落とさず、制限字数で要約文を書く。

複雑な文章の場合は複数の文にまたがってキーワードが存在することもあるのですが、およそ上のような手続きで要約すれば正解は自ずと決まってきます。

さて、これでこの文章の結論がズバリと分かったことになります。続いて文章の仕組みを明らかにし、「スッキリと分かる」段階に入ります。

全文を序論・本論・結論の3つに分けて、教科書に線を引きなさい。

序論部分はあっさりと決着がつきました。1と2です。日本で見られる地図について書かれている部分です。
本論をどこまでとするかについては2つの考えが出されました。

A 3,4である
B 3,4,5である

「3,4である」という子供は次のように言います。
「3と4はヨーロッパで見られるような地図について書いてあって、5と6で全体をまとめていると思います。」
それに対し「3,4,5」であるという子供はこう反論します。
「3,4,5は地図のことについて書いてあるけれど、6は地図以外のことも含めて全体をまとめていると思います。」

3つに分けるとするならば、3,4,5を本論と考える方が妥当です。ただ、4つに分けるとすると、3,4でひとまとまり、5でひとまとまりと考えることができます。この文章は次のような仕組みになっているのです。
序論1,2
本論1 3,4
本論2 5
結論6

このまとめ方で全員が納得しました。

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