『粉と生活』

『粉と生活』という説明文の学習を終えました。上の教科書最後の教材です。これまでの説明文学習と同じように、

@全文をズバリと要約する。
 A意味段落に小見出しをつけ、文章構成をスッキリと理解する。
という順で学習してきました。
そして昨日、
 B書いてある内容がナルホドとわかる
ように次のような学習を行いました。

意味段落3「粉と人間の歴史」について書かれた部分です。文章とともに下のような挿し絵もついています。

粉と人間の歴史は、一万年以上も昔にさかのぼる。野生の果物や実などがたくさんあったころ、人間は、粉に作り変えて食べることは全く考えなかった。しかし、しだいに人口が増え、野生のものをそのままの形で食べるだけでは、食べ物が不足するようになった。そこで、小鳥しか食べないような小さな草の実や木の実を、何とかおいしく食べようとする工夫から、粉を作るようになった。
粉を作る道具は、はじめ、台になる石(石皿)と、手に持つ小さな石と出会った。下の石の上にくさの実などを置き、上の石でたたきつぶすかして、粉を作った。それがだんだん進歩して、紀元前二千五百年ごろには、大きな石の上に小麦などを置き、石のぼうを前後に動かして粉にひく、サドル-カーンという道具が開発された。
その後、紀元前後百年ごろになると、上の石を回転させて粉にひく、ロータリー-カーンという道具が発明された。この道具には、てこの原理が利用されていること、石に目立てがほどこされていること、粉が外に出てくるように工夫されていることなど、画期的な改良が加えられている。この技術が、その後、風車や水車で粉をひくときにも生かされ、現代の粉をひく機械の誕生のきっかけとなった。

一人一人で一度、全員で一度音読させた後、問います。

いろいろな道具の移り変わりが書かれていますね。全部でいくつの道具が出てきましたか。

これは誰でも答えられます。4つです。

では、いくつの変化が書かれていますか。

問いの意味が分からない子供もいたようですが、たいした問いではありません。3つです。次が本題です。

石皿→サドル-カーンへの変化をAとします。サドル-カーン→ロータリー-カーンへの変化をBとします。ロータリー-カーン→水車への変化をCとします。最も大きな変化はABCのうち、どれでしょう。記号をノートに書きなさい。

1分ほど考えさせた後挙手で人数を確認しました。
Aを選んだ子供はいませんでした。Bを選んだ子供が14名、Cを選んだ子供がそれよりわずかに多く17名でした。私はBを選ぶ子供とCを選ぶ子供が大体同数だろうと考えていたのですが、ほぼ予想通りの結果です。

討論が始まります。
「ぼくはCだと思います。石皿、サドル-カーン、ロータリー-カーンは石を使っているけれど、水車は石を使っていないからです。」
「私もCです。水車は手を使わなくていいけれど、ロータリー-カーンまでは手を使っているからです。」
「反対します。水車は石を使っていないと言うけれど、絵をよく見ると上の方にロータリー-カーンと同じような石が使われています。だから違うと思います。」
「ぼくもCの人に反対です。水車は手を使っていないと言うけれど、水車のところにいる人は手を使っています。」
「それは違います。水車のところで手を使っているのは出てくる粉を袋に入れるためで、粉をひくためではありません。」
「Bだと言う人は反対意見ばかり言っているけれど、自分たちの理由を言っていません。ちゃんと理由を言って下さい。」
「わかりました。サドル-カーンまではたたいたりすりつぶしたりして粉をひいているけれど、ロータリー-カーンからは回して粉をひいているからです。」

ここで子供たちの話し合いをストップさせました。子供たちの話し合いに問題を感じたからです。子供たちに話します。

いろいろな意見が出たね。だいぶ盛り上がってきました。ただ君たちの話し合いには一つだけ決定的な弱点があります。なんだか分かるかな。
それは「国語の時間」だということを忘れていることです。これまで君たちが出した意見のほとんどは絵を見て考えたり、自分が知っていることから考えたりしたことです。「教科書のここにこう書いてある」と言うような考えが出ていません。国語の答えは必ず文章の中に書かれているのです。文やことばを根拠にして意見を言ってごらん。

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