A君の努力

雪合戦をしたり、雪だるまが作れるほどに積もっていたグラウンドの雪もほとんど消えました。雪が降るのをやめたからです。当たり前のことです。雪が降り続いていれば必ず積もります。これも当たり前のことです。こんな当たり前のことですが、ちょっと考えさせられました。
ある日は降り、またある日は降らない。こんな気まぐれな雪は決して積もらないのです。多少積もってもあっという間に融けてしまいます。私が以前住んでいた魚沼の雪はそうではありませんでした。ひたすらに降り続け、1cmが10cmに、そしていつのまにか1m以上も積もってしまいます。降り積もる雪は「継続は力なり」ということを証明して見せてくれます。
ある日はがんばり、しかし次の日には怠けてしまう。そんな気まぐれな努力では決して力にはなりません。地道な努力を気長に続けてこそ、自分の中に力として蓄えられていくのでしょう。
しかし、そうは言っても「努力を続ける」ということは大変なことです。人間の成長は努力に比例しないからです。前にも書いたことですが、植物の成長に似ています。植えた種に毎日水をやってもすぐには芽は出てこないのです。人間は弱い動物です。結果が表れないと不安になります。がんばっても結果が出ないとき、一番つらいときですが、目に見えない成長は確実にしているのです。力は蓄えられているのです。

A君は漢字が苦手でした。1学期の漢字テストではいつも苦い思いをしていました。彼は毎日の自学帳で、ほとんど1日も欠かすことなく漢字の練習を続けました。9月の漢字テストは64点でした。怠けていたわけではありません。練習はしているけれどもなかなか覚えられないのです。
それでも彼は練習をやめませんでした。毎日必ず自学帳に漢字練習をして提出していました。10月の漢字テストでは76点でした。土からちょっぴり芽が顔を出したという感じでした。そして11月の漢字テスト、彼はとうとう100点をとりました。初めてのことです。一昨日行った今月の漢字テストは92点でした。飛躍的な成長です。
毎日の漢字練習の中で、彼は「漢字の覚え方」をつかんだのでしょう。漢字の覚え方にはいろいろあります。口で説明するのは簡単です。しかし「覚え方を身につける」というのはまた別なことです。和裁でも「まず百枚縫え」と言います。
今学期、「継続は力なり」という事実を示してくれた子供の一人です。敬意を表します。


Time is Money.

明日から冬休みです。7月、夏休みに入る前、私は2つのことを要求しました。「命を守る」ことと「人に迷惑をかけない」ということです。冬休みも同じですが、もう一つだけ欲張りたいと思います。「時間を上手に使おう」ということです。クリスマス、大晦日、お正月、うっかりしているとこたつの中でテレビを見ながら時間だけが過ぎていくということになりかねません。時間を上手に使って充実した休みを過ごしてほしいと願っています。
先日「自分の時間」という本を読みました。その中に次の文章がありました。

朝目覚める。すると、不思議なことに、あなたの財布にはまっさらな二十四時間がぎっしりと詰まっているのだ。そして、それがすべてあなたのものなのだ。これこそもっとも貴重な財産である。
時間は実に不思議な貴重品である。そして、それ自体の不思議さもさることながら、その与えられ方も不思議といえばじつに不思議である。
考えてもごらんなさい、誰も時間をあなたから取り上げることはできないし、盗むこともできない。そして、あなたより多く与えられている者も少なく与えられている者もいないのだ。
(中略)
そのうえ、先の分まで引き出して前借りするなどということもできない。できるのは、過ぎ去っていく現在という時間を浪費することだけだ。
明日の時間を浪費することはできない。それはあなたのためにとっておかれている。

よいお年を!!

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