見る力

昨日は6年生になって初めての学習参観日、大変大勢の皆様からおいでいただきました。ありがとうございました。また、その後の懇談会では3名の方々から本当に快く役員さんを引き受けていただきました。伊藤さん、皆川さん、久保田さん1年間よろしくお願いいたします。昨年度1年間役員を務めて下さった、皆川さん、阿部さん、高崎さん、本当にありがとうございました。私も保護者の皆様や子供たちに負けないようがんばらなくてはいけないと思っております。

さて、学習参観は社会科の学習を見ていただきました。以前にも書きました通り、社会科は記憶力を鍛える教科ではありません。『見る目を育てる』教科です。
社会科の授業開きの日、子供たちには次のように話しました。

君たちの中には「社会は覚えることがたくさんあるから嫌いだ」と思っている人がいるようですが、社会の勉強は覚えることではありません。『ものを見る力をつける』勉強です。相撲の解説者やプロ野球中継の解説者は素人が見てもとてもわからないようなことを上手に解説してくれますね。それはプロには「見る力」があるからなのです。同じものを見ていても「見る力」がある人とそうでない人とでは見えるものが違ってきます。
船井幸雄というプロの経営コンサルタントはスーパーを1回見ただけでそのスーパーの売り上げをほぼ正確に当てることができるそうです。「見る力」とはそういうことです。

と言っても、これは6年生になって初めて学習することではありません。これまでも「見る力」をつけるための学習はしてきています。郵便局の見学、ゴミ処理場の見学など全部そうです。ただ、これからやっていく「歴史」の学習はちょっとこれまでの学習とは変わってきます。
何が変わってくるのか。例えば、八百屋の勉強であれば、実際に八百屋を見学にいくことができます。おじさんにインタビューをしてくることができます。ところが歴史の学習ではそうはいきません。長篠合戦を見学してくることはできませんし、織田信長にインタビューしてくるわけにもいかないのです。
ではどうやって『見る力をつける』のか。資料です。絵・写真・物・文章などです。遺跡や文化財などを見てくることはできますが、多くの場合は資料が教材になります。1つの資料から多くのことを読み取っていく力をつけていくことが大切なのです。
昨日、見ていただいたのもそういった学習の1つです。

昨日の前に行った学習ではあの1枚の絵を配り、色を塗らせていきました。色を塗らせることで、子供たちは細かいところまで見ることになります。どんな色だったのかを考えながら塗ることになります。
昨日はまず次のように指示しました。

この絵を見てできるだけたくさんハテナ(?)を見つけ、ノートに箇条書きにしなさい。

実にたくさんのハテナが生まれましたが、その中に「季節はいつか」というものがありました。こんなハテナが出てくるのは子供たちに見る力がついてきている証拠です。そしてその後の子供たちの調べ方が圧巻でした。私の想像を超えていました。
授業前、私は「貝」に着目させようと考えていました。別の資料を配り、「貝は春においしく、貝塚から春に食べられる貝がたくさん発見された」ことを知らせようと考えていたのです。しかし、子供たちは別なところから追求していきました。

「絵を見ると、ゆりの根を掘っている。「ゆり」を辞書で調べたら、『夏に咲く』と書いてあった。絵を見るとまだ花は咲いていない。ということはこれは春だ。」

お見事と言うほかありません。最初は「夏」と考えていた子供も多かったようですが、この意見でほぼ全員の子供たちが「春」に考えを変えました。
ハテナを見つける力、そしてそれを自力で調べていく力。社会科では最も大切な力であると思っています。これからも鍛えていくつもりです。

ところで、あの絵の東西南北、みなさんはお分かりになりました?

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