自力で書いた俳句の鑑賞文

東の野にかぎろひの立つ見へて
かへり見すれば月かたぶきぬ
柿本人麻呂
前号で上の短歌についての学習をお伝えしました。その次の時間、下の俳句を板書し、子供たちに言います。
この俳句については授業をしません。自力で鑑賞文を書いてもらいます。自分で問いを立て、それに対する自分の考えを書いていくのです。これまで授業で学習してきた問題を参考にすればできるはずです。ではどうぞ。

子供たちは「えーっ、できるわけないよ。」と唸って?いましたが、そんなことはない。結構やるものです。授業なしで子供たちが書いた鑑賞文をお読み下さい。
紗可

菜の花や月は東に日は西に
与謝蕪村

右の俳句について考える。
「季節」はいつか。
私は春だと考える。菜の花は春に咲くと思うからだ。いくらなんでも冬ではないと考える。なぜなら、雪が降ってくれば、花はうまって死んでしまうからだ。辞書で「菜の花」を調べると、『春、黄色い花が咲く』と書いてあった。だから季節は春だ。
「時刻」はいつか。
考えられるのは「午前」「正午」「午後」だ。一つ絶対にちがうものがある。「午前」だ。「月は東に日は西に」と書いてある。日は、東から西にしずむんだから、午前ではない。日は夕方、西にしずむ。だから、時間は午後。夕方の五時から六時くらいまでだと考える。
「話者」はどこにいるのか。
私は、菜の花畑にいると考える。菜の花がきれいに咲いているところ。もう、うす暗く、月が出ている。日は、もうほとんど見えないところだと考える。

『春、もう、うす暗く、日はほとんど見えない。月がきれいに出ている下に、菜の花がきれいに咲く菜の花畑がある。日のあたる、菜の花もきれいだけど、月の光の下で咲く菜の花もきれいだなあ。』
という感動を表している。私はこんな俳句だと考える。
正志

菜の花や月は東に日は西に
与謝蕪村

右の俳句について考える。
菜の花はどんな花か。
辞書で調べた。
「あぶらなの花。春、黄色の花が咲く」
と書いてある。菜の花は黄色の花だ。
これで一つ問題が解けた。
季節は春だ。
「月は東に」とは、どんな意味か。
これは簡単。月が東からのぼってくるということだ。
「日は西に」とは、どんな意味か。
これも簡単だ。日が西にあるのだから、夕日。月が出ているのだから、しずみかけている真っ赤な夕日が西にしずんでいるってことだ。
与謝蕪村が見ているものは何か。
これは難しい。見ることができるものを探すと、菜の花・月・日(太陽)。多分、与謝蕪村は菜の花畑でこの俳句を書いたと思う。
ぼくはこのように考える。

千紘

菜の花や月は東に日は西に
与謝蕪村

右の俳句について考える。
「季節」はいつか。
考えられるのは「春」か「夏」か「秋」か「冬」である。辞書で菜の花(アブラナ)を調べたら、「春、黄色い花が開く」と書いてあった。だから「春」だ。
「時間」は何時か。
「月も日も東からのぼって西にしずむ」このことを五年生の時に習った。月が東に出ているからもう夕方。日が西に見えているから夕方。だから時間は「夕方」で四時から七時までの間だ。
話者が見ているのは何か。
話者は菜の花と月の方向と日の方向を見ている。俳句の中にその三つが書かれているからだ。

『春の暖かい日の夕方に、きれいに咲いた菜の花に、東からは月の光が、西からは太陽の光があたって、とてもきれいだなぁ。』
私はこのような俳句だと考える。

back