『石うすの歌』(その3)対比を検討する

前号でお伝えした通り、前の時間は物語の設定をまとめました。いよいよ内容の読み取りに入っていきます。
子供たちに言います。

『石うすの歌』、この物語の中の対比をできるだけたくさんノートに書き出しなさい。1つの場面の中の対比でもいいし、ある場面とある場面の対比でも結構です。できるだけたくさん探すのです。ではどうぞ。

これだけで1時間を使いました。しかし1時間を使う価値のある課題であると考えています。この課題によって、子供たちは『対比』という読みの観点を持ってもう1度本文を読まざるを得ません。「対比的思考で文章を読む」という読解技能が鍛えられるのです。

子供たちにすべて発表させ、私は摸造紙にまとめていきました。子供たちから発表された対比は全部で27になりました。ポイントとなる対比はほとんど落とさず見つけています。紹介します。

  1. ひきうすの歌が嫌い
  2. ゴロゴロ→ゴロンゴロン→
  3. 威勢のよい音
  4. うすを回すのが面倒
  5. こたつの中で聞くとおもしろい
  6. うすが重い
  7. すぐ眠たくなる
  8. 調子が合わない
  9. 千枝子は防空頭巾なし
  10. 千枝子はいなか
  11. 千枝子の家は安心
  12. おばあさんが千枝子を励ましている
  13. 末っ子
  14. おばあさんと千枝子が回している
  15. 広島の家がある
  16. おばあさんは手に力を入れている
  17. 石うすが歌っている
  18. 仕方なく回している
  19. 団子がほしけりゃうす回せ
  20. 千枝子には父母がいる
  21. 千枝子は畑作りが上手
  22. 千枝ちゃん
  23. 楽しさ・明るさ・にぎやかさ
  24. 千枝子は石うすに慣れている
  25. 瑞枝は楽しそう
  26. 千枝子の想像
  27. 一人だと重い
  1. ひきうすの歌が大好き
  2. ゴロリンゴロリン
  3. 退屈で眠たくなる音
  4. 自分で回そう
  5. ちっともおもしろくない
  6. うすが軽い
  7. ねむいのがどこかへ逃げてしまいました
  8. 調子が合う
  9. 瑞枝は防空頭巾あり
  10. 瑞枝は町の子
  11. 瑞枝の家は不安
  12. 千枝子がおばあさんを励ましている
  13. 瑞枝のお姉さん
  14. 瑞枝と千枝子が回している
  15. 原爆でやられた
  16. もう精も根もつきてのう、力がでんのじゃ
  17. 石うすが動かない
  18. 進んで回している
  19. 勉強せえ、勉強せえ。つらいことでもがまんして・・・。
  20. 瑞枝は父母がいない
  21. 瑞枝は下手
  22. おねえちゃん
  23. 暗さ・寂しさ
  24. 瑞枝は慣れていない
  25. 悲しそう・泣きそう
  26. 悲しい現実
  27. 瑞枝によって半分の重さ

これだけ見つけてくるとは思いませんでした。立派なものです。これらの対比を眺めていると、この物語の様々な様子が見えてきます。登場人物の心の動き、人物と人物の関わり・・・。

子供たちに問います。

この物語を読むとき、最も重要な対比はどれですか。1つだけ選びなさい。

今、この問題について話し合いをしているところです。なかなかおもしろい話し合いになっています。続きは次号で。

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