道案内

上(略)は、先日行ったテスト問題の一つです。最近、テストの中にこの手の問題が増えてきています。子供たちの日常的な言語生活が問われているわけです。ちなみに、テストの出題のねらいには次のように書かれています。

『学習の中で、どれだけ、国語に対する関心をもち、進んで表現を工夫しようとしているかをみようとするものです。』

上の問題のような状況は普段の生活の中でもありがちなことです。このようなとき、いかに分かりやすく簡略に説明することができるか。これは大切な言語の力です。単語だけで普段の会話をすまそうとしていると、このようなとき、論理的に説明することはできません。

テストの解答には次のような正答例が記載されています。

この道をまっすぐ行くと一つ目の交差点があります。それを通り過ぎてもっとまっすぐ行くと、二つ目の交差点があり、その交差点の左角は郵便局です。その交差点を右に曲がって少し行くと、一つ目の交差点の左角に図書館があります。

詳しくていねいな説明です。ただ、私はもっと短く簡略に話したほうが分かりやすいと思うのですが・・・。

では、子供たちはどのように答えているのでしょうか。のぞいてみることにしましょう。

A ここをずっとまっすぐに行って郵便局のとなりです。

これは明らかに間違い。とても図書館までスムーズにたどり着くことはできません。

B ここをまっすぐ行き、交番の次の十字路を右に行けばいいのです。

これは説明も短く、分かりやすい部類でしょう。ただ、右折した後、どのくらい歩くとどちら側に図書館があるのかは分かりません。

C 二つ目の交差点までまっすぐ行くと、左側に郵便局が見えます。そこを右に曲がると左側に図書館が見えてきます。

これは大変に分かりやすい説明です。これならおじさんは迷うことなく図書館に行けるでしょう。
これらとは別の道順を使って説明している子供もいます。

D ここをまっすぐ行くと十字路がありますから、そこを右に行って、次の曲がり角で左に行ってまっすぐ行くと図書館です。

この道順で説明している子供は一人だけでした。ただ、これだとちょっと一文が長すぎますね。分を短く区切って話したほうが分かりやすいでしょう。

たかが、短い道案内ですが、わかりやすく説明しようとするとなかなか難しいものです。
最後に珍答を2つ。

E まっすぐ行くと十字路があるんです。その右側に交番があるから、そこで聞いて下さい。

爆笑してしまいました。確かにそれなら確実ですが・・・。
さらに、こんな解答。

F 誘拐ならお断り。

もはや言葉もありません。まじめにテストを受けなさい。

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