『やまなし』題の検討

昨日は、出張のため一日教室を空けさせてもらいました。燕市で開かれた研究会に参加するためです。6年生の国語の授業を見てきました。『話す・聞く』という音声言語に関する授業でした。「上品だが元気がない」というのが子供たちの話し方に対する私の感想でした。4組の子供たちは、上品ではありませんが(?)、元気はあります。

さて、今、宮沢賢治の『やまなし』という物語文教材を学習しています。お読みになったことがあるでしょうか。
小学校の教科書に掲載されている物語の中では第一級の難度を誇る教材です。
子供たちに黙読させ、音読させ、私が読んで聞かせ、もう一度音読させ、そして子供たちが書いた感想が次のものです。


やまなしを読んで、あまり意味が分からなかったけど、おもしろい物語だなと思った。なぜなら、クラムボンとかイサドとか自分で作って書いてあるからだ。

恭平
ぼくは、このやまなしを読んで、よく分からないことがいくつかある。その中でも特にクラムボンというのがよく分からない。クラムボンとは生き物だと思うが、何なのか分からない。ぼくは、こんな変わった文を読んだことがないのでおどろいた。

聖子
私は「やまなし」を読んで、おかしな話だなあと思った。なぞが一つ。それはクラムボン。一体何なのか。でもそれが私にとっては楽しかった。

薫子
川の底に暮らしているカニの親子がおもしろく書いてあると思う。お話の中に出てくる「クラムボン」というものが何か分かりそうで分からなかった。勉強をし終わった後、何かしら分かりたいと思う。意味不明のところがあるから、何だろうという興味もわく。


やまなしを最初読んだとき、本当に意味が分からなかった。「クラムボンは笑っていたよ。」や「クラムボンは死んだよ。」などというところで、もう頭がこんがらがってしまった。

正志
ぼくは、「やまなし」は意味不明な作品だと思った。「クラムボンは笑ったよ。」とか「クラムボンは死んだよ。」とか、全く意味が分からない。宮沢賢治さんは一体何が言いたかったのか分からない。

子供たちの感想を読んだだけでも、この物語の難しさが分かります。
学習を始めて3時間目。いよいよ内容に入っていきます。

問います。

どんな題ですか。

子供たちの意見は二つに分かれました。
●クライマックスに関わる題(9名)
●何かを象徴している題(22名)

「ぼくはクライマックスに関わる題だと思います。この物語はカニの兄弟がやまなしを追いかけている物語で、やまなしが落ちてきたところがクライマックスだと思うからです。」
「反対です。一の場面ではやまなしは出てきません。だから、やまなしを追いかけている話ではないと思います。」
「では、聞きたいんだけど、『やまなし』は何を象徴しているんですか。」
「それはまだよく分かりません・・・。でも、きっと何かを象徴しているのだと思います。」

お互いに決定的な根拠を欠き、話し合いは行き詰まりました。一級難度の物語ですから致し方ないところでしょう。私の方から次のように説明しました。

この物語の題『やまなし』は何かを象徴している題なのです。ただ、みんながいうように何を象徴しているのかはよく分からないね。何しろ、小学校の教科書に出てくる物語で一番難しいのですから、そう簡単には分かりません。これから勉強を進めながら、自分なりの答えが出せるようにしていきましょう。

こう言って、題の検討を終えました。

明日は『文化の日』です。親子で読書なんていかがですか?
明後日は、マラソン大会です。天候が心配ですが、快晴の下、子供たちの力走が見られることを願っています。応援の程よろしくお願いいたします。

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