プラス発想しよう!

降りしきる雪。昨日は、お足元の悪い中、学習参観、学級懇談においでいただきましてありがとうございました。(学級懇談の方はさびしい人数でしたが・・・)

『道徳』の授業をご覧になってどのような感想を持たれたでしょうか。是非お聞かせ下さい。
6月に読んだ『脳内革命』(春山茂雄著 サンマーク出版)という本を下敷きにし、先日の日曜日に構想した授業です。著者の春山茂雄氏は医師です。「プラス発想」をすることがいかに人間にとって大切なことなのかを科学的に、そして分かりやすく説明しています。

さて、授業です。

「嬉しい」とか「悲しい」とか、人間の気持ち・感情を表す言葉を思いつくだけ書きなさい。

「嬉しい」「悲しい」「さびしい」「むかつく」「気持ちいい」「つまらない」「おぞましい」・・・・。かなりの数が出されました。

この中で、昨日と今日、自分が感じたものがあったら○で囲みなさい。

子供たちは自分の2日間を思い出しながら、囲んでいました。

人間にとって、いい感情には○、悪い感情には×をつけていきましょう。

黒板にも「いい感情」「悪い感情」に分けながら書いていきます。

「悪い感情」について聞きます。どんな時に、そういう気持ちになりますか。

列ごとに一人ずつ指名し、発表してもらいました。
「独りぼっちの時、さびしい。」
「人が亡くなったとき、悲しい。」
「思い通りにいかないとき、むかつく。」
「風邪をひいたとき、苦しい。」
「人前に出たとき、恥ずかしい。」
「勝負に負けたとき、悔しい。」
「嫌いな食べ物が出たとき、嫌だ。」
「犬の糞が落ちていたとき、汚らしい。」
等々、いろいろ発表されました。
私が話します。

そうですね。人はそんなときこんな気持ちになりますね。ここで、ちょっと脳の話をしたいと思います。
人は「プラスの気持ち」を持つと、脳からβ(ベータ)-エンドルフィンという物質が出されます。逆に「マイナスの気持ち」を持つと、ノルアドレナリンという物質が出されます。
β-エンドルフィンというのは、人間がつくるどんな麻薬よりも人を気持ちよくする物質です。昔、中国では針を打って、麻酔なしで手術をしました。人を気持ちよくさせて、β-エンドルフィンを出させるわけです。そうすると痛みがやわらぐのですね。
逆に、ノルアドレナリンは自然界では毒蛇の毒に次ぐ毒性を持つ物質です。ねずみをストレスいっぱいの状態にし、ノルアドレナリンをたくさん出させると、ガンになる確率が50%も高くなったという実験結果もあるそうです。
例えば、財布に千円が入っているとします。同じ千円でも「まだ、千円もある」と思うとβ-エンドルフィンが出され、「あ〜あ、もう千円しかない」と思うとノルアドレナリンが出されるのです。

どの子供も真剣な表情で、この話を聞いていました。

さて、さっき、こんな時こんなマイナスの気持ちになるということを発表してもらいましたね。これをどうにかプラスに変えるには、どのように考えればよいのでしょう。

こんな考えが発表されました。
「家で独りぼっちでさびしいときは、自分一人しかいないから、好きなことができると考えればいい。」
「逆がうけなくて虚しかったときは、次はおもしろいことを言ってやるぞと考えればいい。」
「つまずいて転んだときは、頭を打たなくてよかったと考えればいい。」

先日、千葉へ出張した折、糸井清という九州の元中学校校長(荒れた中学校をたてなおしたことで有名な方です)が「心の教育シンポジウム」で次のような発言をしました。
『いじめをなくしていくことは大切だが、いじめ根絶というのは絵空事である。いじめに負けない心づくりをすることが重要なのではないか。』
もちろん、悪質ないじめをゼロにするべく我々は努力していかねばなりません。いじめは絶対に許してはならないことです。糸井氏の発言はやや極端だったかもしれません。しかし小さなけんかやトラブルなどは子供たちの成長に必要なことなのです。
怪我に例えます。命に関わるような大怪我はしない方がいいに決まっていますが、転んで擦り傷を負う程度の怪我はした方がよいのです(あまり頻繁だと困りますが)。子供たちは、そうやって自分の身の守り方を学んでいくからです。
けんかもしたことがない、擦り傷も負ったことがない、そんな子供の成長はどこかがゆがんでくるはずです。

「いじめに負けない心づくり」
その一環として、私は『プラス発想』を授業のテーマにとりあげました。
さて、子供たちはプラス発想の大切さを分かってくれたでしょうか。

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