長沼健さんを悼んで

 サッカーワールドカップアジア3次予選。昨晩の試合で、日本はオマーンに3対0で快勝しました。そして同じ日、日本サッカー協会元会長の長沼健さんが死去されました。試合前は長沼さんに黙祷が捧げられ、日本選手は喪章を巻いてプレイしました。試合後、岡田監督はインタビューの中で「長沼さんも喜んでくれていると思う」と長沼さんの死を悼んでいました。
 実は、先週の金曜日の道徳で、この長沼さんの話をテーマに授業をしたばかりでした。こんな授業です。

 長沼健さんという人がいます。昔、サッカーの日本代表監督をやられた方で、元日本サッカー協会の会長です。日本サッカーのトップです。この長沼さんは「サッカーが上手になるためには、大事なことが2つある」と言っています。なんだと思いますか。ノートに書いてごらんなさい。

 実に様々な考えが出されました。

「あきらめない」「友情」「楽しむ」「努力」「チームワーク」「勝とうとする心」「あいさつ」「夢」「勇気」「希望」・・・。

 実は、長沼さんが言った2つのうち1つはこの中にあります。どれだと思いますか。1つだけ選んで手を挙げなさい。

 「希望」に挙手する子供が多かったのですが、正解は「あいさつ」です。これを発言してくれたのは、WONDER学級のサッカー少年、Sくんでした。さすが。

 みんなが予想できなかったもう一つの答えはこれです。
「整理整頓」
 長沼さんの話を聞いて、質問した人がいるそうです。
「あいさつや整理整頓ができなくても、上手になる人だっているでしょう。」
長沼さんは、答えました。
「いません。絶対にいません。何千人という選手を育ててきましたが、サッカーが上手になる人は、必ずあいさつや整理整頓がきちんとできる人なのです。なぜかは分かりません。」
 この長沼さんの話を聞いて「同じですね。私たちの世界もそうです。」といった人がいます。昔、プロ野球でV9を達成した巨人の川上監督です。

 子供たちは、この話を「なんでだろう」と不思議そうに聞いていました。
 森信三さんという方が、日本の家庭で行われてきた躾をたくさん集めて研究しました。そして、躾の三原則とでも呼べるべき3つを紹介しました。次の3つです。

1 あいさつは自分から先にする。
2 名前を呼ばれたら返事をする。
3 履き物は並べ、椅子は入れる。

 不思議なことに、長沼さん、川上さん、森さんの話はどれも共通しています。
 あいさつや返事ができるということは「人」を大切にできるということです。また、整理整頓ができるということは、「物」を大切にできるということです。この2つをきちんとできる人のことを「人物」というのでしょう。
 ところで、授業の中では、子供たちに次の10の質問をし、○×で答えさせました。

1 学校で友達・先生に自分から「おはよう」を言っている。
2 食事の時に「いただきます」「ごちそうさま」を言っている。
3 朝、家族に自分から「おはよう」を言っている。
4 席を立ったとき、必ずいすを入れている。
5 呼ばれたら「はいっ」とはっきり返事をしている。
6 後片付けをきちんとしている。
7 くつをぬいだら、きちんとそろえている。
8 家の手伝いを自分から進んでしている。
9 ごみが落ちていたら、拾ってごみ箱へ捨てている。
10 配布物を渡すとき、「どうぞ」「ありがとう」と言っている。

 子供たちの答えは、自学ノートに書かれています。ごらんください。