わたしと小鳥とすずと

 金子みすゞのこの有名な詩が、国語の教科書にあります。

 1連では、何と何を比べているのですか。ノートに書きなさい。

 ノートを見て回ると、ほとんどの子供たちが、「わたし」「小鳥」と正しい答えを書いていますが、中には、「私」「鳥」と詩の中にはない言葉で答えている子供もいました。これは誤答です。

 どちらがいいと言っているのですか。

 「わたしの方がいい」「小鳥の方がいい」と読み間違えている子供もいましたが、9割方の子供は「どちらもいい」という答えでした。当然、それが正答です。

 2連では、何と何を比べているのですか。

 今度は、全員が詩の中の言葉で答えていました。「わたし」と「すず」です。

 どちらがいいと言っているのですか。

 2連は読み間違いもありませんでした。全員が「どちらもいい」と言います。

 3連をみんなで読みます。(全員で音読)
 「みんな」とは何のことですか。ノートに書きなさい。

 「すず」「小鳥」「わたし」と書いた子供が34名。Nくんだけが「世界中のみんな」と書いています。しかし、このNくんの意見を聞いて、考えを変える子供も出てきました。
A ずず、小鳥、わたし 30名
B 世界中のみんな    5名
 「『みんなちがって、みんないい。』の前に『すずと、小鳥と、それからわたし、』と書いてあるから、Aだと思います。」
 「それに、詩の中には『世界中のみんな』という言葉はありません。」
 一方、Bだという子供の意見はどうも歯切れがよくありません。そこで、私は次のように聞いてみました。

 「みんな」の中に、あなたは入っていますか。

 おもしろいのは、こう問われると、Aだと言っているのに「入っている」という子供が相当数出てくることです。
 同様に、「犬はどうか。」「リコーダーはどうか。」とも尋ねてみました。子供たちは迷い始めます。しかし、先の意見分布が大きく変わることはありませんでした。
 正解がBであることを告げると、子供たちはどよめきました。しかし、なぜなのか理由は分かっていません。

 国語の勉強です。答えは、詩の中にあります。

 なかなか気付く子供がいない中、最後にN子さんがこう発言しました。

 「題に『わたしと小鳥とすずと』と書いてあります。『わたしと小鳥とすず』だったら、「わたし」「小鳥」「すず」だけだけど、最後に「と」がついているから、他の物も入ると思います。」

A子
 今日の国語の勉強で「わたしと小鳥とすずと」の勉強をしました。しぶや先生が問題を出しました。「みんな(3連)とは、だれのことですか。」と言いました。わたしは、「世界中のみんな」と書きました。ほかに5人も同じ考えでした。だけど、のこりの人たちは、「わたしと小鳥とすず」と書いていました。
 2つに分かれたので、意見を出し合いました。わたしたちの意見でなっとくした人がいました。なっとくした人たちは、なかまになってくれました。
 しぶや先生が答えを言いました。答えはわたしたちの「世界中のみんな」でした。当たってよかったです。

T子
 「わたしと小鳥とすずと」を読んで、わたしはスマップの「世界に一つだけの花」の歌を思い出しました。
 人は、みんなそれぞれちがうけど、みんないいところがあるんだと思いました。