道案内

 学年懇談会の折、全国学力テスト(正式名称は全国学力・学習状況調査)の問題を紹介しながら、「考える力・表現する力」を付けることの大切さをお話しさせていただきました。
 さて、先日「考える力を伸ばすテスト」として、次のような国語のテストを行いました(実際のテストは縦書きです)。

 <問い1>
 次の文章は、ひろこさんが、たかしさんに書いた道案内の文章です。ひろこさんが書いた文章は、どこへの道案内の文章でしょう。(    )の中に、ひろこさんが案内した場所の名前を書きなさい。

 (        )への道を案内します。
 学校を出たら、右に曲がります。西に向かうことになります。二つ目の信号のところに図書館があります。この図書館は、学校よりもたくさんの本があるので、おすすめです。その図書館を右に曲がります。
 右に曲がったら、二つ目の信号まで真っ直ぐ進みます。すると、信号の手前の左手にあります。

 正答は「ゆうびん局」です。これはかなりの高い正答率を期待していたのですが、正解者は19名でした。文章と地図とうまく対応できない、あるいは、地図上の人物にとっての左右と自分から見たときの左右とを混同してしまったことが原因です。

<問い2>
 ひろこさんの道案内の文章には、よけいな文が一つあります。その文を書き抜きなさい。

 正答は「この図書館は、学校よりもたくさんの本があるので、おすすめです。」の一文です。次のような間違いがありました。
A この図書館は学校よりもたくさんの本があるので、おすすめです。
B この図書館は、学校よりもたくさんの本があるのでおすすめです。
C この図書館は、学校よりもたさくん本があるのでおすすめです。
 A,Bは、読点を抜かしてしまっているという間違い、Cは「の」を落としてしまっているという間違いです。正しく書き抜くことができた子供は半数ほどです。

<問い3>
 あなたが学校を出ると、道にまよっている人に会いました。
「このへんに、もみじ公園はありますか。そこへ行きたいのだけれど、道が分からないのです。」 
 あなたなら、どのように道案内をしますか。前のページの地図と、ひろこさんの道案内の文章をさんこうにして、左のげんこう用紙に、道案内の文章を書きなさい。

 目的地までの道順を正しく説明できている子供は3分の1でした。自分の書いた文章のどこが伝わらないのかを具体的に分からせたいと考え、実際に子供たちが書いたとおりに道案内をさせてみることにしました。
 黒板には拡大した地図が貼ってあります。学習ボランティアとして来てもらっている五十嵐さんにその前に立ってもらい、子供たちが案内したとおりに地図をたどってもらったのです。
 私が子供に出した条件は「自分が書いたことだけを書いてあるとおりに読むこと」です。つまり、それ以外の情報を付け足したりすることはできないわけです。
 自分たちの案内では、なかなか目的地にたどり着かない事実を目の当たりにし、子供たちは、相手に伝わるように表現することの難しさと大切さを実感したはずです。考える力・表現する力。これからも伸ばしていきたいと考えています。