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| 2005年 6月4,5日 ビエーヴルのカメラ市 (Foire a la Photo de Bievre) さて、早いもので去年ビェーヴルのカメラ市に出かけてから丸一年がたってしまいました。毎年6月の第一日曜日にパリの郊外にあるビエーヴルで開催される中古カメラ市は「世界最大」と言われており、去年までは公式には日曜日だけの開催だったのが、今年は土曜日の午後からも公式に開催する、と主催のビエーヴルのカメラクラブ(Photoclub de Paris-val-de-Bievre)のサイトで案内が出ていました。これ、本当は困ります。というのも土曜日は一日パリであちこち買い物に出かけたりする機会がなくなってしまうからで、わざわざブリュッセルからパリまで出かけるのですから、カメラ以外にもいろいろ見たいものがある訳です。 ![]() まあ、ともあれ去年同様、ブリュッセルからタリス(特急)に乗ってパリまで出かけました。ブリュッセルーパリ間は約1時間半なので東京だとちょっと遠出するかんじでしょうか。ビエーヴルまではパリからさらに40分〜1時間程度かかります。行きかたは去年のページを参照してください。今年も会場では何人か日本の方をお見かけしましたが、このページをご覧になってお出かけになられた方もいらっしゃったかもしれません。 中古カメラ市の様子 パリで久しぶりに日本料理屋でブリュッセルにはない冷やし中華を食べたり銀行に寄ったり、オペラのチケットを買ったり、万年筆屋を冷やかしたりしていたので、ビエーヴルについたのは土曜日の午後2時少し前。やっぱり途中乗り換え駅で20分程度待ちましたからこれでもぎりぎりの時間です。 すでにビエーヴルの町は大勢の人でにぎわっていましたが、丁度市が始まる直前の食事時間と言うことで地元の人たちの炊き出しならぬサンドイッチやホットドッグの屋台がでて皆さん腹ごしらえに余念がないようでした。肝心のストールの方は8割がた準備ができており、すでにサンドイッチに缶ビール片手で商売を始めていました。ただ、去年も出ていた写真を展示したり即売するブースの方は日曜日一日だけのようでまだのんびり準備中。というか、毎週土曜日に市がたつらしくって、そちらの片付けも終わっていないような状況でした。 カンカン照りで汗ばむような陽気だった去年と比べ、今年は雲行きもあやしく、天気が心配な中で市が始まりました。野外での中古市らしく、キャンピングカーあるいはきちんとしたテントを建てている店が大半である中で、芝生にシートを引いて自分のカメラを2,3台並べている人などさまざまなのは去年と同じですが、一部フランスのカメラ雑誌などが「例年通り日曜日一日のみ」と報じていたこともあって、店も客の出足もそれ程よくありません。去年の早朝来たときは、ラッシュアワーなみの混雑に驚いたものですが、今年はそれ程でもありませんでした。あいかわらず来場者の中にも「XXXのカメラ売ります、○○ユーロ」などと書いたプレートを下げている人もいますが、はやくもデジ一眼を売ろうとしている人もいたりして、ここにもデジタル化の流れは押し寄せているようです。 ![]() カメラの種類 およそカメラと名のつくものは大抵ならぶビエーヴルの市ですが、去年と比べると明らかに展示の質が落ちています。去年あれほど出ていたアンティークカメラの出店がかなり減ってしまい、その一方で「実用中古」というのでしょうか、2世代くらい前の日本製AF一眼カメラを主体に扱う店が増えたように思いました。売れ筋は普及型一眼レフで標準ズームつきで100ユーロ前後。程度はほとんどジャンクに近いものから、日本で言う中古良品程度がおおく、あまり購買意欲を刺激するものは多くありません。 ライカなどを専門に扱う店も去年同様、ちらほら出ていますが去年と同じ品揃えでしかも同じ価格で持ってきているところも多く、今年も最後まで売れ残りそうな勢いでした。特にライカ関係は日本の相場が落ち着いていることもあり、為替レートを考えるとやや割高傾向にあるのは否めず、それもあってかなかなか売れているようには思えませんでした。 流石に中古のデジカメの出ものはそれ程多くはありませんでしたが、会場を見渡すとニコンD70の中古が2台、いずれも400ユーロ弱ででていました。日本に比べ2,3割割高の新品価格を考えるとなかなかリーズナブルで、こちらが会場を一回りしている間に売れてしまいました。 もちろん、いわゆるアンティークの組み立て暗箱などをはじめとする木製のカメラは今年も多く並んでいます。とはいえ去年よりお手ごろ価格のものがずっと減っているような気がしました。マホガニーに真鍮も美しいこの種類のカメラは、居間の飾りにもってこいなので一台くらいほしいのですが、なかなかおいそれと手の出せる金額ではありません。この種のカメラと並んで顕微鏡も欲しいのですが、こちらもなかなか立派なお値段。普通のアンティーク市で掘り出したほうが安そうな感じなので見て回るだけにしました。 ヨーロッパの特徴として、アンティークのステレオカメラ、ビューワー、種板、プリントが数多く出て、かなり人気がたかいこと。皆さん一生懸命にガラスの種板を覗き込んだりしています。ステレオカメラ自体の数は去年よりぐっと減った感じでしたが、ビューワーなどはまだまだ多く出回っています。 例によって日本でも有名になっているヨーロッパの中古カメラ屋を一気に回れるのはとても便利です。あの店、この店と日本から時々注文していた店もちらほら出ています。今年の特徴はこういった昔からの店に加えて、ロシアカメラを専門に扱う店やどうもスペイン辺りから来た日本製カメラばかり扱う店が目に付いたことでしょうか。その分、ドイツ、オランダ、フランスそしてイギリスからの出店が減っているような気がしました。 ライカM4ブラックペイント・・・・をまたしても買わざるの記 去年M4を買ったオランダの店はことしは出店していませんでしたが、去年散々M4ブラックペイントを値切った別のオランダの店は出ていました。そして、例のM4ブラックペイントもそのまま・・・一年間売れなったようですね。やっぱり安くなったとはいえ、1ユーロ130円代半ばのレート行けば、日本で買うほうがずっと値打ちがありそうなので、価格的に「お、これは」と思うライカの数はぐっと少なくなっています。バルナックならまだしもいいのですが、今度はコンディションがあまりにもひどく、こちらも手を出すまでにはなかなかいたりませんでした。ちなみに、例えばそこそこきれいなブラックペイントのライカDIIあたりの相場は300から400ユーロですが、これとて実際に使うためにはOHが必要でしょうし、レンズを考えると決してそれ程お得なわけではありません。ちなみに、程度はそれなりですがちらほらライカM5が下がっています。安いものでは700ユーロなんてのもありました。もっとも、ファインダーとかどうなっているのかチェックしませんでしたけど。他のM型ライカも現行機種をのぞけばかなり根が下がっているようです。と、いっても大抵600〜700ユーロぐらいするので、それ程割安感があるわけではないのですが。 ライカ以外に目をむけると、ニコンは高止まりの傾向が続いているのでしょうか、安定してきた日本の相場からみてやや高めです。それにSシリーズはほとんど数台程度、F、F2などでもちゃんとメーター付きのほうが人気が高く、とんがり頭のアイレベルファインダーつきは数えるほどですし、程度を考えると割高でした。ニコンの売れ筋はF3.。かなりやれた程度のボディでも400ユーロくらいが相場のようです。あとFM、FE系は相変わらずの人気で、価格はたかめでした。 なぜかキヤノンはそれ程多く見かけませんでした。EOSがちらほら、NewF−1などはニコンに比べてちょっとだけお買い得だったかもしれません。 今回、探していたのはこの間倒産したばかりのAGFAやフォクトレンダー、ツアイスあたりのコンパクトなレンジファインダー。せっかくならアグファかな、と思っていたのですが、どういうわけかほとんど並んでいません。あったとしても調子がいまひとつだったり、どうも気が進まないものばかりです。 結局、何にも買わずにぶらぶらあちこちの店を冷やかしては雑談しているうちに、とあるイギリスから来た店で売っていたフジのポジフィルム。フランス語しかわからないお客が、別のネガとくらべて「なんでこっちはこんなに高いんだ?」と絡んできたのにつきあって、ネガとポジの違いを説明。なんでイギリス人とフランス人のあいだの会話を日本人が通訳しないといけないのか、よくわからないのですが。 ともあれ、その店の商品をみていると、それなりにきれいなオリンパスOM−1nをみつける。外観もところどころペイントがはげてはいるが、メーターも大体OKそうだし、お付き合いで買うことにする。当初180ユーロとか言っていたのを、通訳代やらなにやらで値切って、140ユーロ。レンズは50/1.8なのでキャップがわりにもらっておきました。 ![]() その他特に買うものも無く、ぶらぶらしているとロシアからの出店のなかに例によってミグのコックピットからはずしてきた、という時計がある。ある店では一個150ユーロ。別の店では50〜70ユーロ。英語がたどたどしいフランス人が二人ほど店の店主にあれこれ聞いているが、なかなかラチがあかない。横で聞いていると結構笑えるのだけれど、助け舟を出すことにして、店主に「こいつらに2個時計売ったら、残りの一個安くするか?」とドイツ語で尋ねたらOKだったので、フランス語であれこれ説明して、適当なヤツをひとつ80ユーロで買わせてしまう。ロシア人らしい店主はニヤニヤ笑っている。これだって他の店で買うよりかはずっと安いのだけれど、残りの一個を約束どおり負けてもらって50ユーロで買ってくる。すぐにぶっ壊れてもいいような価格なのでこれは満足、満足。そのうち時計のページにでもアップするが、12時間計と30分計が付いていてそれぞれスタート、停止、リセットができる。机の上に転がしておくことにする。それにしてもこのロシア人のおやじ、去年は250ユーロで売ろうとしていたルサール、今年はなんと最初の提示価格を300に上げている。なかなかしっかりしたヤツだ。 結局2日目もあれこれ冷やかしただけで何も買いませんでした。ぽつぽつと見かけた日本人の方もあまり買っていなかったようだが、ウィーンのライカショップの社長、ペーター・コーンとライカコレクターの中村真一氏が雑談しているのをみかました。そういえば中村さんはとある店でライカSL2の値段を聞いて「そりゃ高いね、東京ならいくらでうってるぜ」などと英語で話しているところもお見かけしました。お元気そうですね。ひょっとしてブリュッセルにもいらっしゃるのでしょうか。 今回のカメラ市、日本製のカメラばかり目に付いたのですが、さすがフランスの市だけあってフォキャがかなり出ていました。ま、お国柄かもしれないけれど、ついでにサイクロップスがそれでも3台出ていたのはなかなかだす。あと珍しいところでは、ライカのB型やフェイクのラクサスなどは別としても、キヤノンPのブラックがあった。ぼろぼろだったけれど1500ユーロ。これはいくらなんでもちょこっと高い気がします。 参加することに意義があるカメラ市。パリに出かけるいい口実になるので出来れば来年も行きたいけれど、そろそろ異動の時期と重なるのでどうなるのか判りません。ともあれ、次はまたブリュッセルのPhotopucesが巡ってくるのでこちらも出かけることにしました。 (おしまい) |