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2003年2月

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2月2日(日)

 22日から公開予定の映画『ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔』は、近くのワーナー・マイカル・シネマで15日(土)に先行ロード・ショーがあり、既にチケットを売っていると知って早速買いに行ってきた。
 実は今週末に海外へ行くので、その時に見るつもりなのだけれど、もちろん字幕なんかないわけで、私のヒアリングレベルではおそらく8割も聞き取れないだろう。台詞の面白さは当然味わえない。理解できなかった台詞に2週間も悶々するのが辛いと思うので、先行へ行くことにした。マイカルは昼間からやってくれるのが嬉しい。


2月12日(水)

 3泊5日の旅行から昨日帰国。今さらハワイなんて..と馬鹿にしていたところもあったのだけど、行ってみて考えを改めた。たしかに楽しい所だ。たった4日間の滞在、しかもワイキキ・ビーチ近辺のみであれほど楽しいのだから、オアフ島の北部や他の島はどんなに面白いだろう。日本人観光客の多さは噂に聞いていたが、あれほどとは思わなかった。旅行客の半分は日本人かと思うほどだ。人数が多いのはいいけれど、南国の陽気に浮かれているのか、傍若無人ぶりが際立つところに嫌気がさす。

 到着後、昼食をとってから早速映画館へ足を運び、『ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔』を見てきた。字幕なしでは分からないのではと心配していたが、原作を読んでいるせいか自分でも驚くほど理解できて一安心。ただし、長台詞はやはり無理。サムの肝心の台詞がわからず、聞き取れていればどんなに感動しただろうと思う場面だったのに...。
 映画は、前作『旅の仲間』で3方向へ分かれた彼らを見せなければならないため、あっちこっちへ場面が飛ぶので少し忙しい。前作を見ていない人は論外だし、前作を見ても分からないところが随所にあった人は着いていくのが難儀に思える。また、前作以上に原作から変えられている部分が多いようだ。ある人物の見方が違うように思えたのと、「根本的におかしくなるんじゃないか?」と疑問に思う場面もあり。前者に関して監督は「より掘り下げた」と言うかもしれないけどさ、掘り下げというより誇張しすぎたんじゃないかと思うんだよね、私は。後者は原作通に聞いてみたいところである。あんな場面あったっけか? っていうか、あんなことしたら、やっぱり3部で話がおかしくなるように思うんだけど、どうなんでしょ。
 サムの心配そうな顔が印象深く、ギムリのお茶目さと、ゴクリ(ゴラム)の愛らしさ(たぶん異論のある人が多いだろう)が気に入っている。今回の大事なキャラクターであるエントは私の想像とはやはり違っていたわ。それにしても、馳夫さんはいつ例の剣を手にすることができるのやら。先送りが多くなってしまったけれど、それでもうまくまとめていると思う。製作側の苦労がにじむ第二部だった。


2月14日(金)

 『ケミカル51』を昨夜見た。サミュエル・L・ジャクソン、ロバート・カーライル、リス・エヴァンスが出演、舞台はリバプールとあってかなり期待していたのだが...これだけの役者が揃ってるのに、なんだか分からないまま終わってしまった。なんでこんな出来になっちゃったのかなぁ。
 今夜は『ボーン・アイデンティティー』。記憶喪失になった男の正体は別に驚くほどでもないし、まぁこんなもんでしょうという程度。アクションも多く、そこそこ楽しめるとは思うが、もっと込み入った背景なんかあると私としては面白いのだが。これまで、大人しくて地味め印象だったマット・デイモンが張りきってアクションを演じている。体も鍛え、その動きはなかなかいいが、なんていうか彼って肉体ヒーロータイプじゃないと思うんだよね。どちらかと言えば知力で勝負な役柄が似合うのではないかと。違和感というほどじゃないけど、なんかしっくりこないんだな〜。

 明日はいよいよ『ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔』先行ロードショーだ。先週理解できなかった台詞がわかると思うと楽しみ。


2月15日(土)

 予定どおり『二つの塔』鑑賞。隣には女子高生二人組が座っていた。彼女らはアラゴルンのファンらしく、彼がアルウェンとキスするたびにキャッキャッと反応する。可愛いんだけどさ〜、映画に集中したいときは少し煩わしい。まぁアルウェンとのラブシーンに集中したいとは思わないけどね。第一部に比して全般的に雰囲気が重いせいなのか、笑う人がほとんどいなかった。ところどころ愉快な場面があったけど、笑っていたのは私と、後方にいた西洋人ぐらい。あまり静かなので、だんだん私も遠慮してきちゃったよ。

 先週字幕なしで見たときの、ファラミアについての不満は、ちゃんと台詞がわかった時点でとりあえず解消。映画として"見せる"ためには仕方ないかと思う。しかし、やはり一点だけ疑問が残るんだよな〜。原作をもう一度、きちんと読み直してみないとダメか。
 馳夫さん大活躍だけど、前作から続いて気絶回数が多くないか? レゴラスはあいかわらず戦闘マシンに徹している。疾走する馬への飛び乗り方といったら、またしても女性のハートを鷲づかみね(私は笑った)。第二部は戦闘、戦闘、戦闘という感じ。ラスト近くの場面で頭をよぎったのは、源義経の"ひよどり越え"であった。あとはゴクリの印象が強いかな。やっぱり愛らしい。しかし、なんといっても素晴らしいのはサム、あんただよ。泣かされたねぇ。一部につづき二部までも、最後を締めくくるのはサムだったのだ。


2月19日(水)

 映画『たそがれ清兵衛』を見に行く予定でいたけれど、残業で中止。というよりも、既に終業時刻になる前に面倒になっていて、気持ちのうえでは中止になってた。

 近頃、夜はこれまでにないほど眠気に襲われる。『二つの塔』の感想、それも内容に触れたものを思いきり書こうと試みてはいるが、パソコンを開く前に断念。今も実は辛い。眠いよう。

 しばらく感想は書けないかもしれないので、少しだけ書いておくと、初めて見たとき私はかなり途惑った。1年待ちに待って、やっと見られた第二部。それなのに、なぜ私は途惑うんだ? その理由がずっとわからなくて、字幕がないせいに違いない、日本で字幕付きを見たらきっと違う感想が浮かぶはずだ、と思っていた。しかし、先週の先行ロードショーを見ても"途惑い"は消えない。未だにはっきりとした理由はわからない。いま漠然と思うのは、私の中にある原作『指輪物語』と映画『ロード・オブ・ザ・リング』は予想外にずれ始めたのかもしれないということだ。原作と映画は違うものであることは理解している。それでも第一部は、付かず離れず、原作との微妙な距離を保っていたように思う。第二部ではその距離が少し離れたように感じたのだ。なーんてことを書くとつまらないのかと思われそうだけれど、映画としては充分に面白いし、私も去年に匹敵するぐらい見に行くつもり。ただ、この「途惑い」だけは抱えたまま、何度も見てはその理由を探し続け、一年後の完結編を待つことになるのだろう。


2月22日(土)

 スターダンサーズ・バレエ団公演『20世紀のマスターワークス』を鑑賞。演目は、「フォー・テンペラメント」(振付:ジョージ・バランシン)、「牧神の午後」(振付:ジェローム・ロビンス)、「オッフェンバック イン ザ アンダーワールド」(振付:アントニー・チューダー)の3つ。バランシンも好きだけれど、今回の目的は「牧神の午後」だった。舞台は稽古場、どうやら客席側が鏡という設定らしく、男女二人のダンサーが鏡(客席)で自分の姿を確認しながら、時に自分にうっとりしているような様子で踊っていた。ダンサーって、ある意味ナルシストでないとダメなのね..なんてこと思ったりする。好きだったマンガ『SWAN』(有吉京子)で、ニューヨークに招かれた聖真澄とレオンが踊ったやつだ。漫画でしか見たことないんだもん、絶対に生が見てみたかった。結果、3つの中ではこれが一番良かった。パンフレット買わなかったけど、ダンサーは西島千博と厚木三杏(たぶん)。頬にキスされたときの彼女は可愛かった。


2月23日(日)

 文句を言いつつ見続けているドラマ『GOOD LUCK!!』。元フライトアテンダント(スチュワーデス)の同僚の話では、現役の航空業界関係者もわりと見ているらしく、案の定、笑いの種になっているようだ。その話のいくつかを聞いて私も笑ってしまった。彼らにとっては所詮ドラマ。ネタにして楽しんでいるのね。真剣に怒って見ている自分が馬鹿らしくなってしまうよ。というわけで、私も楽しめる部分だけを見ていくつもり。

 読書は『指輪物語 二つの塔』下巻の再読に入る。ローハンの攻防戦は一段落し、次はフロド組の方だ。上巻を読み終えて思ったけど、やはり映画ではこの面白さを充分には表しきれないんだな〜。映像化された合戦シーンは興奮するけど、合間合間のエピソードが微妙に変えられていたり、大幅に変わってる部分もあるし...。3時間で無理に詰め込むなら、やはり4時間にして全部見せてほしいのに。
 ところで、私はてっきり"二つの塔"ってオルサンクとミナス・モルグルの塔のことだと思っていたのだが、映画ではオルサンク&バラド=デュアなんだな。私、勘違いしてたんだろうか。それとも、映画では変えちゃったんだろうか。


2月24日(月)

 独占公開『マイケル・ジャクソンの真実』という2時間にわたる番組を放映していた。全く見るつもりはなかったのに、突然好奇心が湧いて少しだけ覗いてみた。予想どおりいい気分でなくなり、結局15分ほどでチャンネルを変えた。
 小さな頃からジャクソン5で活躍していた彼のアルバム『スリラー』が大ヒットしたのは、もう20年近くも前になるだろうか。ファンではない私から見ても、あの頃のマイケルは格好よかった。当時すでに整形していたけれど、気になるほどの整形ではなかった。それが、あちこちいじくり始めたと思ったら、あっという間に病的になり、人間らしい表情が全く消え、言葉は悪いがモンスターのような顔ができあがってしまった。今は恐ろしくて、まともに見られない。
 核心にせまる前にチャンネルを変えてしまったので、彼のあの容貌や奇行(少なくとも私にはそう思える)の原因はわからない。その事が明らかにされたのかも知らない。ただ、40代のマイケルが、ネバーランドと称する象やキリンまで飼う広大な遊園地のような自宅で、「僕はピーター・パンなんだよ」と話す声を聞いた瞬間、なんだか悲しくてやりきれなくなった。きっとこの人は本当の子供時代を過ごしたことのない人なんだ。泥にまみれて走り回り、友人と喧嘩しては仲直りを繰り返し、今日の遊びが終わることを惜しみながら夕焼け空の下、家路を急ぐなんていう経験がないんだ。毎日が無意味なようで、大人になるために本当に意味のある大事なことを体験できなかった人なのだ。それがどんなに残酷なことか、本人が大人になってみなければ誰も気づかない。
 この先、ネバーランドという哀しい世界に閉じこもり続けるかぎり、マイケルが出る番組を私が選んで見ることはないだろう。あまりにも痛々しく、辛すぎる。


2月26日(水)

 いよいよAMP『白鳥の湖』(渋谷:オーチャードホール)が始まった。トリプルキャストの"白鳥"役、初日はアダム・クーパーだったらしい。ちっ、そう来たか。当日までキャスト発表なしだなんて、随分足元をみられたもんだわ。しかし、その商法に乗ってチケット買っている自分もかなり惨め。文句言うなら買うなってところだが、根が小市民なもんで、欲望には勝てないのよね。たとえ白鳥が誰であれ、生であの舞台が見られるのなら...と自分をなぐさめつつ、でも心の中で舌打ちを繰り返すのであった。

 『二つの塔』を見た友人とやっと感想を話し合えた。映画にしろ本にしろ、感じ方の似ているところがある彼女がどう見るか、と楽しみにしていたら、案の定私と同じところが引っ掛かって不満を持っている。「あの場面はこうあるべきじゃない?」とか「彼はこういう人として描いてほしかったのよう」とか、長文メールの応酬。おーい、仕事中だぞ〜(笑)
 個人的にはですね、ラブ・シーンはいらないです。っていうか、そのおかげで省かれたであろう場面をあれこれ考えると、はっきり言って邪魔です。もうわかった。二人が心底愛し合ってるのは充分わかったから、これ以上愛情表現しないでもよろしい。『王の帰還』ではさっくりと流してもらいたいものだわ。

 本日付の朝日新聞に、"大人も10代も小説共有"という特集があった。紹介されていたのは森絵都、佐藤多佳子ら。「大人の読者は児童文学を見逃しがち」なのだそうだ。そうなのか〜。私と同世代なら平気で読んでいるものだと思っていたが。いや、この大人っていうのはもっと上の世代のことを言うんだろうか。
 児童文学を書いている人が小説(大人向け?)を書き、小説書きが児童書(というか若い人向け)を書く。その作品もどちらの層もが読んで違和感なく、境界が曖昧になって読者層が交わりつつある、というようなことが書かれていた。なるほど、こうして大人向けしか読まない人が、作家を知る機会になるってことなのか。たしかに大人が児童書売り場や児童室へ足を踏み入れることって少ないものね。どんどん混じって、いい作品はどんどん売れてほしいですな。
 来月、森絵都の新刊が出るらしい。これはその、児童文学が小説を書くというパターンらしい。早く読みたいもんだね。


2月28日(金)

 今夜、畑の横を通りかかると、ふわっと梅の香り。昨夜は風が強くて流されてしまったようだ。キーンと冷えた空気に、香りだけがほんのり暖かい。明日からは3月。春がやってくるのだ。

 この頃ずっと感じていた社内の不満に、今日はとことん嫌気がさした。残業の後、同僚と食事しながら愚痴を言い合う。現在抱えているものと近い将来起こり得る問題点、それらを上の人間がいかに重要視していないか、なぜ事がいっこうに進まないか等、あげ出したらキリがない。4人も5人も揃って頻繁に打ち合わせを繰り返しながら、何かが決まっていく様子もない。社内レイアウトや会社案内誌を決めるためにダラダラと話し合うなら、その分にかける時間を、もっと有効に使ってほしいと思うのだが。
 そんなこんなで毎日いらつき、残業も重なってストレスが溜まる。溜まるものはどこかで放出しないとおかしくなってしまうので、明日は『ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔』吹替版を見た後、AMP公演『白鳥の湖』へ行く予定。その公演に目当てのダンサーが出る予定はなさそうなので残念ではあるが、楽しいことをして憂さを晴らさないとね。

 来月中旬に、ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『魔法がいっぱい・大魔法使いクレストマンシー外伝』が徳間書店から発売予定。し、しまった...これは、私がロンドンで買ってきた本の翻訳版なのではないか? まだ読んでないというのに、もう出てしまうのか〜。