グリフィス・ナット(Griffith's Gnat)

写真、グリフィス・ナット

人間の目からは似ても似つかないのですが、ユスリカのハッチに抜群に効くフライがグリフィス・ナットです。ナット(gnat)とは蚋(ブユ)のことですが、その名の通りユスリカだけでなく、ミッジサイズの虫全般で使える汎用性の高さが魅力です。トラウト・アンリミテッド*1の創始者のひとり、ジョージ・グリフィスによって生み出されました。考案したのは1936年と古いのですが、書籍等で広く紹介されたのは1970年代に入ってからだそうです。

*1 トラウト・アンリミテッド(Trout Unlimited)
北アメリカのトラウトとサーモンの漁場および流域の環境保護と改善を目的とする団体。

写真、ユスリカとは似ても似つかない

グリフィス・ナットにはイミテーション指向のフライにはない利点があり、それがミッジの釣りにおいて威力を発揮します。通常、ミッジの釣りでは羽化している虫にサイズを合わせることが要求されます(そのために全長4mmしかない#32なんてフックも売ってるわけです)。しかし、グリフィス・ナットは明らかなオーバー・サイズでも大丈夫。視認性の向上、より太いティペットが使用できる、など大きいサイズが使えることで生まれる利点は数多くあります。

なぜオーバーサイズでも有効なのか、という理由は色々と考えられているようですが、複数の個体が絡まりあったクラスター(集合体)と呼ばれる状態の優れたイミテーションになっているのではないか、という説が有力です。ジョージ・グリフィス本人は、長年使用してきた経験からは#16が最も有効だと考えているそうです。私の経験では実際の虫のサイズの倍くらいまでは問題なく使用できる気がします。

そのまま使ってもいいのですが、ハックルを刈り込むことで様々な形態にアレンジすることができるのも、このフライの利点のひとつです。下側をカットして低く浮くようにしてみたり、真中だけ刈り込んでレネゲイド風にしたり、など現地で色々と細工ができます。#16〜#20くらいまでをボックスに忍ばせておくと、いいことがあるかも知れません。

使用マテリアル
Hook TMC 100BL #16
Thread ユニスレッド6/0(ブラック)
Body ピーコック・ハール
Hackle コックネック(グリズリー)
渓流のドライ フライフィッシング - Dry Fly Manias Association  / Yanma