マーチブラウン(March Brown)

写真、マーチブラウン

写真、茶褐色は重要な色調といえる

写真はアメリカン・マーチブラウンです。本来はグリズリーとブラウンの混合ハックルですが、アダムスとの使い分けという観点からブラウン一色で巻いています。またウィングをパートリッジに変えています。

もともとはイギリスのウェット・フライとして発展したフライで、そこからドライも派生し様々なバリエーションが存在します。コックネックのハックルの前方にパートリッジをパラリとハックリングしたものなどは、アメリカのフライとは違う趣があります。

写真、マーチブラウン(ウェット)

ボディがハーズイヤーのナチュラル色、薄茶色になっていますが、これはドライもウェットもイギリスで3月(marchに羽化する薄茶色(brownのカゲロウ(Rhithrogena haarupiEcdyonurus venosus)に色調をあわせているからで、名前の由来にもなっています(イギリスでもアメリカでも、模倣の対象となったカゲロウ自体をマーチブラウンと呼んでいる、とのこと)。

写真、英国調マーチブラウン

このフライがアメリカに渡って、やはり3月に羽化する茶色いカゲロウ(Stenonema fuscumStenonema vicarium)に色調をあわせていった結果、現在のアメリカン・マーチブラウンの色調に落ち着いた、ということのようです。アメリカでも細かいバリエーションがたくさんあるそうで、地域によって、あるいは川によってそれぞれのマーチブラウンがある、のかも知れません。

日本で3月に羽化する茶色いカゲロウ、というと、離水羽化のマエグロヒメフタオ、水中羽化のナミヒラタが普遍的に見られるようです。ともに#14前後とこの時期にしては大きいので、羽化量は決して多くないのですがフライフィッシング的には重要なカゲロウです。

また、4月以降もオオクママダラ、オオマダラ、ミツトゲマダラとサイズが大きく(#14〜#10)、日中に集中羽化する重要種が茶褐色の色調を持っています。どちらかといえば、アメリカン・マーチブラウンの色調の方がこれらのカゲロウにも対応しやすいと思います。3月以外でも欠かすことのできない、シーズンを通して持っていたいフライのひとつです。

使用マテリアル
Hook TMC 100BL #14
Thread ユニスレッド6/0(ブラウン)
Body ラビット・ファー(ハーズイヤー、ブラウン、オレンジのミックス)
Tale コックネック(ブラウン)
Wing パートリッジ
Hackle コックネック(ブラウン)
渓流のドライ フライフィッシング - Dry Fly Manias Association  / Yanma