パン・ド・ミー Pain de mie 更新レシピ 
* 目次 * NEXT *    ソフトブレッドの代名詞 パン・ド・ミーを本格的湯種法で作り上げました。 頂いたコメント
 配合表  改良パン・ド・ミー 基本生地 ☆  湯捏ね法工程  ☆ 
材料名 Berker's% 1斤配合 1.5斤配合
総小麦粉量 250g 350g
<湯種>
強力小麦粉 40 100 140
熱湯(80℃程度) 32  80 112
<本捏>
強力小麦粉 60 150 210
ドライイースト  0.9   2.3   3.2
食塩  2.0   5   7
砂糖  6  15  21
無塩バター  5  13  18
牛乳 56 140 196
合   計 505g 707g
<湯種仕込み> 1斤HB Mix1分 / 1.5斤HB Mix2分弱
捏上温度 50〜55℃
< 本捏 >
HB仕込み 1斤HB   Mix 13分↓Mix 10分
1.5斤HB  Mix 16分↓Mix 13分 
捏上温度 27〜28℃
一次発酵 90分↓パンチ後 30分発酵
パンチ倍率
発酵室温28℃
発酵倍率3.0倍程度で強いパンチその後やはり最初の2.7倍程度まで発酵させる。
生地分割
ベンチタム
成形
ホイロ時間
ホイロ温湿度 
焼成
1斤は2分割、1.5斤は3分割
17分、第二ベンチ3分程度
手丸め成型(唐草詰め不可)
ホイロ時間には充分注意する
38℃85%
200〜170℃で1斤は25分、1.5斤は30分
1.5斤サイズの内相画像はコチラ  1斤サイズの画像はコチラ
  • 強力粉はカメリヤを使用。
  • 焼型はクオカで販売の1.5斤型と1斤型を使用しています。焼型容積は1.5斤用は約2800ccで1斤用は約1700cc。
  • 1.5斤の型比容積は4.0、1斤の型比容積は3.4です。
  • ドライイースト、食塩など少数点以下の計量はコチラをご覧になり1g単位の秤でも上手に使えば計量できると思います。又AMCOの計量スプーンなどを使用する事もひとつの方法だと思います。
☆ 栄 養 成 分 値 ☆
627g/1.5斤 1斤当り 100g当り
カロリーKcal 1647 263
食塩   g 7.2 1.1
  • 使用する小麦粉の一部を熱湯で捏ねて湯種を作り焼き上げた山形パンをパン・ド・ミーと云います。
  • 改定前レシピでは粉の半量を湯種にして使用していましたが、改定レシピでは粉量の40%に変更しました。
  • さらに改定レシピではドライイースト量を0.9%に減らし、一次発酵時間を2時間(途中パンチ)に延長する事によりホイロ時間は驚異的に短くなり、さらに常識はずれの釜伸びしたパン・ド・ミーを焼く事に成功しました。
  • 湯種の仕上がり温度は50〜55℃の間にコントロールする事がこのレシピの重要ポイントとなりますので、改定レシピでは湯種の仕込み方を一部改定しました。
  • 1斤配合とは1斤用HB(SD-BT102)で捏ねた場合で1.5斤配合とは1.5用HB(SD-BT153)で捏ねる場合です。
  • 2008年2月15日アップ(更新日誌
--☆--☆-- 工 程 説 明 --☆--☆--
  1. 湯種の仕込み 湯種は冬場(室温18〜20℃)に仕込んでいる場合で紹介しています。
    • 湯種とは小麦粉を熱湯で捏ねて澱粉の一部をアルファ化(糊化)させたものでこれを冷蔵庫で一晩熟成させ種として使用します。
    • 湯種を仕込むコツは仕上がり時の生地温度を50〜55℃に抑える事が最大ポイントになります。
    • 下記でいう熱湯とは電動ポットから計量した湯を言います。電動ポットの設定温度は98℃になっていますが、電動ポットから計量カップに計量して温度を測ると約83℃程度でした。
    • まずHBのパンケースが冷えていますといくら熱い湯を入れても瞬時に温度が下がってしまいますので、先ずパンケースに100cc位の熱湯を入れます。
    • 熱湯を入れたら余りパンケースが熱く成りすぎない様に手早く熱湯を捨てて温まったパンケースに計量した小麦粉を投入します。
    • 手早く熱湯を計量してパンケースに投入します。A画像は電動ポットの下に秤りを置きその上に計量カップを置いて熱湯を量っています。
    • すぐに1斤用HBで1分程度、1.5斤用HBの場合で2分弱捏ねてだいたい一塊になればOKです。余りしっかり捏ねますと本仕込みで種が崩れず苦労します。B画像は1斤用HBの例です。
    • ショートニングを塗布したポリシートでC画像のように軽く包んで冷えたら冷蔵庫で一晩熟成させます。
  2. 生地仕込み
    • 湯種は冷蔵庫から出して室温位、最低15℃位まで生地温度を上げてから使用します。
    • パンケースに食塩と砂糖を投入、次に30℃程度に調温した牛乳を投入します。ドライイーストは小麦粉に混ぜて投入します。
    • 最後に湯種を手でちぎって投入します。
    • 捏ね時間は上の工程表どおりですが、捏ねを始めてから生地が完全に底上がり(パンケースの底から離れる事)するまで7〜8分位かかります。
    • 生地は指が透けて見える位まで薄く捏ねます。
  3. 一次発酵・パンチ
    • 発酵ボックスに生地を丸めて入れ乾燥しないように必ず蓋をして28℃で90分程度発酵させて約3倍位発酵しているのを確認、強いパンチを実施してさらに30分程度発酵させてやはり最初の生地容積から2.5〜2.7倍程度に発酵しているのを確認して生地分割します。
  4. 生地分割・生地丸め・ベンチタイム・成型(手丸め成型)
    • この工程は普通のイギリスパンの手丸め成型と同じですので説明は省略します。
    • 手丸めで生地を丸めて焼型に入れる際は必ず左の画像のように両サイドに2ケ入れてそれから間の空間を手で広げるようにして最後の1ケを入れます。
    • 手丸め整形が苦手だからと言って、麺棒を使ってガス抜きを行う唐草詰めでは絶対行わないでください。唐草詰めではこのように釜伸びしたパン・ド・ミーは焼けないと思われます。
  5. 二次発酵(ホイロ)
    • 二次発酵は非常に早いです。1.5斤型の場合は左の画像のように型上17〜18ミリまで発酵させて釜入れしていますが、なんとホイロ時間は30分しかかかりません。
    • 1斤型の場合では型上10〜12ミリ程度迄発酵させています(ホイロ時間40〜42分程度)
  6. 焼成
    • 上の画像程度のホイロだしで焼いてトップの画像のように釜伸びしますので正に驚異的な釜伸びと言って良いでしょう。ホイロだしをちょっと間違えるとお化けのようなパンになりますので気をつけます。
    • 1斤、1.5斤共焼き始めは200℃、焼色を見ながら途中で170℃位に落として1斤で25分、1.5斤で30分焼けばOKです。(東芝ER-ESB1の場合です)
    • 1.5斤の焼き上げ高さは約15cm、1斤は13.5cm程度です。
  7. 備考
    • 従来、パン・ド・ミーの特徴を最大限引き出す為には使用する小麦粉の50%を熱処理するべきと言われてきましたが熱処理が過大に成り過ぎますと逆にボリュウムは小さく、クラストは荒れ、キメ立ちが詰まるなどの弊害が発生しますので改定レシピでは湯種の量を40%に変更しました。
    • 今回、色々配合や工程を変えたパン・ド・ミーにした結果思わぬといいましょうか、想定外といいましょうか驚異的に釜伸びしたブレッドを焼く事が出来ました。この為ソフトさは維持されているのですがパン・ド・ミーのひとつの特徴であるもちもち感が失われてしまったようです。
    • 今回、1.5斤サイズの総小麦粉量は当初イギリスパンと同じ400gで行ったのですが、余りに釜伸びが良くお化けのようなパンが出来てしまいました。その為プルマンと同じ380gに減量しても同じような結果で、結果として350gで行った結果をアップしました。
    • このレシピの読み方がちょっと分かりずらいと思いますので若干説明します。
      • ベーカーズ%で湯種の小麦粉量は40%、本捏の小麦粉が60%となっていますね。こういう場合の小麦粉の総量は湯種の小麦粉と本捏の小麦粉を足して100%に成ります。
        1斤用配合でみると湯種の100gと本捏の150gの小麦粉を足した250gが使用小麦粉総量という事になり、同じように読んで1.5斤の小麦粉の総量は350gになります。
      • 他の熱湯、水、材料等のバーカーズ%は小麦粉総量に対しての数値という事になります。例えば湯種に使用する熱湯のベーカーズ%が32%となっていますね、例えば1斤用配合の例では小麦粉250gの32%の80gが湯種に使用する湯量という事になります。
      • このパンは小麦粉総量に対して熱湯が32%、本捏で56%の牛乳を使用しております。このように吸水量が多い要因は、小麦粉を熱処理して小麦粉をアルファ化させる事により総吸水量が増大している為です。
      • 逆に言い換えますと熱処理が不十分であった場合には吸水過多で出来上がった生地がベトベトになってしまうという事ですので注意が必要です。
    • フランスでのパン・ド・ミーというパンはコチラの広辞苑に書いてある通りなのですが、日本のパン屋さんで売られているパン・ド・ミーはフランスのそれとは全く違うパンです。
    • 昭和36年といいますから随分と古い話で未だ生まれてなかった読者もいるかと思いますが、東京銀座二幸のベーカリー部長であり又清交会の会長でもあった綾野光男氏が熱湯処理によるアルファー化製法によるパンを完成した年で、これをパン・ド・ミーと称して全国のパン屋を巡回したり実技講習会を開き普及させたが始まりだそうです。
    • ここではパンケースに熱湯を入れてパンケースを温めてから湯種を作っていますが湯種の捏上温度はこのパンケースの温め方でかなり変わって来ます。余り熱く温め過ぎますと捏上温度が55℃以上になってしまいます。夏場などは温める必要はないかも知れません。
    • HBを使用しない湯種の作り方
      • 生地の捏ねをHBで使用しない方もおられるでしょう。HBを使用しない場合は画像のようにボール(内径20〜22cm)とヘラ(炊飯器用のしゃもじ)を使用します。
      • その場合はやはりボールが冷たい場合は熱湯など入れて温めてから湯種を作ります。
      • ボールに小麦粉と熱湯を入れしゃもじで混ぜて一塊になったらOKです。
      • ボールの内側に小麦粉が白くこびりついていますが大した量ではないので釈迦力になって落とす必要はありません
      • 画像は出来上がった湯種の捏上温度を測定している様子です。
      • HBを使用しないと云っても・・・、多分手捏ねではまず難しい生地です。HBで捏ねても最初の7〜8分程度はベトベトした状態でこれで果たして大丈夫なのだろうか?と心配になる位です。
* 目次 *NEXT*