10月9日 『ゴーゴーバンチ』にて
コミカライズ決定!

幸せになりたい。

だから彼女たちは『戦争』を選んだ。

地雷魚

挿絵:志水アキ

漫画:高野千春



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  あらすじ

日宇皇国空軍大和型空中空母「八洲」は6000メートルを航行する日宇皇国が誇る超巨大飛行艇である。

現在、その日宇皇国は世界地図上に存在していない。

今からちょうど10年前、ウルティア連邦という新興国家の侵略を受け全領土を失い、事実上滅亡していた。 しかし、国際的にこの国家は唯一残った第三皇女焔宮絢子を元首として現在も存在し続けている。

この八洲を唯一の領土として。

主人公飛来越天は第三皇女焔宮に仕える17歳の少女パイロットであった。 彼女は皇女の右腕として数々の密命を受けながら、時にウルティア連邦と戦い、 時に日宇皇国の影の権力者である太傅山本兼倶との暗闘を助けていた。

そんな彼女の前に突如として現れる緋色の最新鋭機『焔風』。 その機とともに、大空を駆け巡る美少女パイロット飛来越天を中心に、新たなる歴史が幕を開ける……。

壮大なスケールと密度で繰り広げられる空想戦記ロマン、ここに開幕!

  登場人物

  • 飛来越天

    飛来越天

    この物語の主人公

     傀儡の皇女の懐刀として特命機を駆る天才パイロット、 忌まわしい過去を皇女への忠誠に換えて世界と戦う。

  • 飛来蒼天

    飛来蒼天

    越天の妹

     越天のナビゲーター兼メカニックとして、双翼を担う妹。 ただひたすらに姉を思い、その欠落した精神を埋める。

  • 焔宮絢子

    焔宮絢子

    傀儡の姫

     もう一人の主人公にしてヒロイン。傀儡の皇女として日宇皇国に君臨。 その内に秘めたる謀略と戦争の才が彼女を飛躍させる。

  • 山本兼倶

    山本兼倶

    傀儡使い

     焔宮の太傅として日宇皇国を操る実力者。敵味方を問わぬ影響力は、 世界各国で知られる。彼が何を求め何を欲するかは誰も知らない。

  • 比良坂

    比良坂

    マッドサイエンティスト

     『槌蜘蛛』とよばれる人外を出自とする科学者。航空機やエンジンの開発に長け、日宇皇国を助ける。 専門は流体力学。


  • リューベツァール

    リューベツァール

    助手妖精

     比良坂の弟子にして助手である異国の妖精の男の子。 極めて有能かつ男子らしい精神の持ち主だが、それ故に比良坂のおもちゃとなる。

  • ガーランド

    ガーランド

    異国から来た男

     良い男が惚れるのは、何時だって良い女に決まっている。

  メカニック

「設定協力:69式」

  • 大和型空中空母:八洲やしま

     たった4隻のみ作られた空中空母。“大和”、“敷島”、“八洲”、“扶桑”が建造。 日宇防衛戦で“敷島”と“扶桑”は撃墜。 宮城陥落時にバロアに亡命する意図で帝と皇后が搭乗した“大和”は撃墜されてしまう。 唯一、焔宮のみが乗船した“八洲”のみが生き残る。

     全長96m 全幅240m 全高32m 乾燥重量600t 全備重量980t 燃料320t  翼面積16000㎡ 翼面加重62.5kg/㎡(全備重量)  格納庫面積30m×48m 発進口、着艦口ともに20m×20m  エンジン 4サイクルディーゼル 予燃焼室式 1段2速過給機付液冷V型12気筒2400馬力 回転数800rpm  排気量180リットル プロペラ直径12m3枚2段可変ピッチプロペラ
     離水速度100km/h 最大速度220km/h(高度6800m) 巡航速度120km/h(高度6000m)  航続距離20000km(全力3時間 巡航212時間) 高度6000mまで48分  13mm機銃連装砲塔6基 単装銃座2基

  • 特命戦闘爆撃機:焔星えんせい

     皇女焔宮の私物であり、同様に彼女の「私物」である越天と蒼天の姉妹が機乗。 名前が変わっただけで暁星の同系機であり、多少のチューンは施されているものの基本はかわらない。 皇女の思惑で徹底的に使い潰される。ちなみに名前は、火星が由来だが焔宮の宮名にもかかっている。

     焔星の最大速度は高度2400メートルで220km/hから230km/hの間。 降下限界速度は設計上380km/hだが、実際には420km/hまでは可能であり、日宇の特殊な繊維加工技術と、 塗料技術の賜物である。 エンジンは『星』エンジンV8で380馬力/離床、高度2400メートルで300馬力の出力を誇る。
     搭載機銃は、7.7mmを2丁。

  • 制式艦上戦闘機:衝風しょうふう

     14年前に空中空母搭載用に作られた“疾風”の次期主力艦載機として構想されていたものが5年前に制式化された。 先進的な設計思想をもった優秀な戦闘機であり、基本的にバロア、グリューネなどの連合国戦闘機も、 これに準じた設計となっている。 比良坂設計ではなく、旧日宇軍が設計したものを比良坂が手直しして実戦配備されている。

     八洲には3個小隊9機配備。 エンジンは『星』エンジンV8で焔星と同じものだが、300馬力/離床で高度2800メートルにおいては240馬力の出力を誇る。 最大速力は高度2800メートルで230km/hから240km/h 機銃は7.7ミリを2丁。

  • 制式艦上爆撃機:暁星ぎょうせい

     設計と実戦配備の経緯は、ほぼ動搖だが爆撃機として設計された。“八洲”には1個小隊3機配備されている。

  • 艦載空挺:雷電らいでん

     空賊行為などの都合により搭載されたオートジャイロ。
     この当時の日宇空軍は、基本的に“傭兵”のようなものであり、 そのためにウルティアに対する通商破壊と称した“空賊”的な行為も行なっていた。 このためオートジャイロと空挺兵たちも搭乗している。

  • 特命戦闘爆撃機:焔風えんぷう

     ウルティアやアシュ大陸を恐怖のドン底に叩き込んだ越天専用機。 世界で初めて戦場に登場した軽金属による単翼機であることな、まさに革命的な新世代機であった。 複座式双胴型という重たい構造の戦闘爆撃機にも関わらず、オールージュ、チーアン上空での航空戦において、 それまでの複葉機を速度、運動性能、火力ともに圧倒しつくし。 たった一機で「一方的な虐殺」と言わしめるほどのキルレシオをたたき出した。

     例によって機体・パイロットともに「皇女の私物」であり、 皇女の「この機でなんでもやらせる」という無茶な要求によって、戦闘から爆撃までをこなしながら、 エースとして君臨できる機として、設計者である比良坂博士はさんざんに苦労したという。

     全長11m、全幅15m、翼面積30m^2、乾燥重量4800kg、全備重量6200kg、エンジンは高度2800mで1200馬力。 一段二速機械式の過給器を搭載。 武装は機首に13mm機銃4丁、速度は高度2800mで530km/h、5400mで590km/h 上昇力は、高度5400mまで5分24秒。
     防弾防火設備は搭載されていないが、機体強度だけは異常に高いため、 越天の無茶な戦闘機動に耐え得る機体でもある。 また、内翼にファウラーフラップ方式の手動空戦フラップがついているため、 格闘戦性能は天風と互角以上に発揮可能である。

  • 制式戦闘爆撃機:天風てんぷう

     グリューネの錬金術師クリスティアン博士が16年前に日宇にもたらした軽金属。 それはアルミニウムの練成と合金の理論であった。 貧しい錬金術師であった彼は、経済の伸張著しいウルティアで金属会社でも起こそうと渡海するが、 途中嵐に遭い妻子ともども日宇に流れ着く。 この軽金属に目をつけた日宇空軍は、航空機にこの技術を活かせないかと構想するが、その後まもなく日宇は滅亡。 クリスティアン博士とその妻はウルティア軍の爆撃によって死亡、 その子リューベツァールは『槌蜘蛛』比良坂に引き取られる。

     このようなドラマから始まったアルミ合金による単翼機の開発は、南海大本営において14年間密かに続けられ、 事実上の世界初の金属製単翼機であるこの“天風”が完成したのである。 実戦投入こそ焔風が早かったものの「まともな」戦闘機としては、これが初めてといってもよい。 比良坂博士の“良心”の一品。3個小隊6機が配備。
     実を言えば、南海大本営は今回の新型機の投入でほとんど物資も予算も使い果たしてしまっており、 予備機はほとんどない。 また、14年かけて練成されたパイロットたちに代わる存在もそうはなく、許されている戦いの期間はそう長くはない。

  • F4F“オウール”

     ウルティア軍の主力戦闘機。木造の八角形胴体の複葉戦闘機。 当時は木造や布製が標準だった時代である。「もっとも多く生産され、 もっとも多く撃墜された」というウルティア軍人の言葉からもわかるように、生産性に優れ、 未熟なパイロットにも扱い易かったという兵器としての見本のような戦闘機である。 本編では雑魚キャラ扱いされる場合が多いが、比良坂博士をして「いじっていて楽しい機体だな」と言わしめるほどである。

     八角形断面の胴体に、4気筒排気量20リットルで離床200馬力の木製複葉機である。 木骨布張りの胴体に比べて、被弾時の耐久性に優れるのが特徴。 最大速力は高度2000メートルで180km/hから190km/h。

  • F6F“レボルト”

     14年前に日宇を占領したウルティアが極秘として扱われ処分されかかっていた謎の金属と、 それを使った航空機の資料から開発を始め、ついに完成させた機体。 パーヴェル博士によると、この新型機は性能こそ天風に劣るものの、 その生産性の高さから早くも12機が亜大陸防衛戦に投入。 さらに20機が日宇占領軍の基地である“インペリアル・フォートレス”に配備された。 すでに生産ラインも整い始めており、この機がオウールに完全に取って代わったときこそ、 世界の空がウルティアのものとなるときである。

     全長8.15m 全幅10m 自重1900kg 全備重量2700kg  高度6000mまで6分40秒 最高速力460km/h(高度6000m) 7.7mm機銃8丁という性能を誇る。
     航空技術において日宇とウルティアに決定的な差をつけられた連合国側は、 そうなる前にウルティア軍のアシュ大陸への橋頭堡となっている日宇を奪還し、 日宇を復興させながらその航空技術の導入を急がねばならなかったのであった。。
     この機の登場によりアシュ大陸と周辺国家に残された時間はほとんどなくなり、 ウルティアはいくら局地戦に負けようが、本国での新型機の生産ラインを整えるだけで 勝利を得られると言っても過言ではなくなった。
     日宇を奪還し、ウルティアを講和の席に着かせるのが連合国側の目標である。