4−8. 断層ガウジ(長野県大鹿村の中央構造線北川露頭)

   
 <解説> 

  断層運動が激しく起こると、断層面の部分にある岩石が摩擦などによって破壊され粉々になって粘土状になることがあります。このようになった部分を断層ガウジと呼びます。断層ガウジがある場所は地盤が大変弱く、地下水の通り道になるので、崖崩れなどが起こりやすく、トンネル工事では大量出水がよく起こります。
 写真の場所は、中央構造線が村を縦断している長野県の大鹿村の北部にある有名な露頭です。写真中央の白っぽいところが中央構造線の断層で、その左側の粘土状の部分が断層ガウジです。さらにその左のうす茶色の部分は領家変成帯、白っぽい中央構造線の断層の右側は三波川帯です。
 中央構造線の断層がはっきり見られる露頭は意外に少なく、ここと同じ大鹿村の安康露頭が有名です。しかし両方とも交通の便が悪く、どちらもバス停から8〜10kmほど離れています。ここまで行けないという方は、大河原のバス停近くにある中央構造線博物館に北川露頭のすばらしいはぎ取り標本がありますので、そちらをご覧ください。

<地図>ここをクリックしてください。

<交通>JR飯田線伊那大島駅より伊那バス大河原行きまたは鳥倉登山口行きで中学校前下車、
      徒歩2時間(タクシーは村内にありますが、台数が少ないので、夏の登山シーズンなどは
      予約をしておいたほうがよさそうです。)

<駐車スペース>駐車場あり

<参考文献> 

 (1) 降旗和夫(2001):改訂 長野県地学のガイド コロナ社 p.214−219
    (旧版には載っていません)
 (2)日本地質学会編(2006):日本地方地質誌4 中部地方 朝倉書店
    p.430−431
 (3)松島信幸(1997):南アルプスの中央構造線 断層研究資料センター・
    伊那谷自然友の会・大鹿村中央構造線博物館
 (4)日本地質学会構造地質部会(2012):日本の地質構造100選 朝倉書店 p.16−17
 (5)北中康文、斉藤眞、下司信夫、渡辺真人(2012):列島自然めぐり 日本の地形・地質
    文一総合出版 p.120−121

<撮影日>2002年8月27日

 この場所は日本ジオパーク(南アルプス)に認定されています

この場所は日本の地質百選に選ばれています。

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