6−7. スランプ構造 (和歌山県すさみ町口和深)

   
<解説> 

 この露頭は通常の褶曲として紹介されているケースもあるようですが、曲がりかたなどを考えると、未固結の状態で曲がったスランプ褶曲であるという見方が正しいようです。地層は、牟婁層群の三尾川塁層に属する砂岩と泥岩のフリッシュ型互層で、地層全体は逆転しています。
 この露頭は大規模で、またこの地域には普通の褶曲や生痕化石、流痕など見所がたくさんあるにもかかわらず、入手しやすいガイドブックはなく、駅からも遠く、バスが1日に3本しかないため、行きにくい所ではあります(国道42号線の天鳥台ヴィラに入るT字路の海側に褶曲と書いた看板がありますので、そこから歩いて細い道を海岸側に降りていきます)。 しかも、この角度で見える場所に行くには、海に入るか急な崖を降りるかしなければなりませんし、波しぶきをかぶるおそれもあります。そのため、干潮の時間を調べるなどの十分な準備と注意が必要ですが、苦労してたどり着いてこの露頭を見上げると、自然のエネルギーの偉大さに感動することでしょう。

<地図>ここをクリックしてください。

<交通>JR紀勢本線見老津駅より明光バス奥志原行きで天鳥(あまどり)下車、
      徒歩15分。

<駐車スペース>国道の看板のところにあり

<参考文献> 

 (1)立石雅昭ほか(1979):江住地域の地質 地域地質研究報告(5万分の1図幅) 
    地質調査所 p.18−19、 51−57、図版3 
 (2)中屋志津男(1999):アーバンクボタ 38号 p.2−3、20−27
 (3)日本地質学会構造地質部会(2012):日本の地質構造100選 朝倉書店 p.104−105
 (4)小泉武栄(2013):観光地の自然学 古今書院 p.28−38

<撮影日>2008年4月5日

 この場所は日本ジオパーク(南紀熊野)に認定されています

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