あっぱれ!富士登山
ホーム > 御殿場ルート

御殿場ルート

御殿場口マップ
御殿場ルート標識の色は緑です。
新五合目の標高
1440m
良いところ
大砂走りの素晴らしい爽快感。
人が少ないので落ち着いて登れる。
富士山の雄大さを実感できる。
難点
富士宮口より新五合目が1000mも低い。
(山頂までの標高差2300m)
途中に山小屋が少なく、休憩しづらい。
歩行距離
19.5km (登り:11.0km 下り:8.5km)
所要時間
登り:7時間30分
下り:3時間
もちろん個人差はものすごくあります。

 新五合目とはいいながら標高はわずか1440m。富士宮口五合目に比べて約1000mも低い場所にあります(実際は二合目に相当します)。毎年8月初旬に、富士登山駅伝が行われます。テレビなどで大砂走りを疾走する選手の姿を見た方も多いでしょう。

 新五合目には第一から第三までの3つの駐車場があります。収容台数は全部で約500台。以前は空いていましたが、2014年は第一駐車場に仮設店舗が並び、またバス専用にしたため、一般車は入れなくなりました。そのため、第二駐車場が満車で第三駐車場に駐車したという話もよく聞くようになりました。

 登山口付近には、富士急小屋(ハーフマウンテン)という小さな売店があります。また、 下の写真のトンネルみたいなところにトイレがあります。
(以後、記載する所要時間は標準的なものです。個人差はあります)

御殿場口・富士山全景 御殿場口・富士山全景

 鳥居が登山口。そこから少し登ると大石茶屋があります。さて、御殿場ルートはその標高差と歩く距離の長さもさることながら、登山客の少なさのため、山小屋が少ないのが難点です。特に、この大石茶屋(標高1550m)から七合目の山小屋群(標高約3000m)まで営業している山小屋が全くありません。必要な物(特に水)は大石茶屋で購入しておく必要があります。七合目の山小屋群には、日の出館、わらじ館、砂走館の3軒がありますが、最初の日の出館が近年、休業が続いています。確実なのは、わらじ館です。途中、トイレもありませんし、隠れてするような場所もありません。

御殿場口・富士山全景
 大石茶屋を出発すると次の「次郎坊」(標高1900m)という場所まで比較的緩やかな傾斜の斜面が約2キロ続いています。遮るものがなく広大な風景を見通せます。雄大です。ここを約1時間かけて登っていきます。登山道はジグザグになっています。地面は砂礫のため、足下が少し埋まるため、若干歩きづらいですが斜度が緩いので大したことはありません。大石茶屋から七合目まで約4時間という立て札がありますが、これは健脚な人なら可能です。

ジグザグ登り
 御殿場ルートの最大の難所は、次郎坊から七合目の日の出館までの砂礫のジグザグ登山道です。約3~4時間の道のり。1100mの高度差を登ります。富士宮ルートのように1時間ごとに山小屋があるとペース配分も簡単だし、悪天候の場合とかも避難しやすいですから安心なのですが、ここではそういうわけにはいきません。天気予報には特に注意が必要です。ところどころに、今は使わなくなった小屋の跡があります。その姿がなんとなく荒涼とした斜面とあいまってけっこう寒々しい気持ちにさせてくれます。単調きわまりないジグザグの登山道をひたすら登り続けます。精神修行にぴったり。

六合目 六合目
(撮影・ALB.さん 2009/7)

 途中の目標になりそうな標高2600m付近の建物。2009年に新たに立てられた案内板に「六合目小屋」と表示されています。中に入ることはできません。

 標高3050m。ようやく七合目、日ノ出館に到着。まさにドラクエでやっとのことで次の町にたどり着いた時のような安堵感と喜びがあります・・・。いや、あったのですが、最近は休業が続いています(2015年も休業)。ここが休業の場合は、ちょっと大変な坂を登って、わらじ館、砂走館を目指します。砂走館からは、標準的な脚力で30分ほどで赤岩八合館(標高3300m・写真右)に到着します。標高差は180mです。ただ、高所であり、すでに長時間歩いてきているので、実際はもう少し時間がかかる人が多そうです。
 赤岩八合館と砂走館は姉妹館です。建物の写真は富士山の山小屋(御殿場口)を参照して下さい。

七合目 赤岩八合館

 赤岩八合館のやや下のあたりと富士宮口八合目が、500m程度の距離の横方向のバイパス道でつながっています。富士宮口の山小屋が満員の場合、御殿場口の山小屋を利用するのも手です。とはいえ、最近は御殿場口の山小屋もかなり混んでいます。バイパス道の詳細はわらじ館のHPを参考にして下さい。なお、このバイパス道は公的に管理されているルートではありません。だから地図には記載されていません。また、沢を横切るので落石に注意が必要です。自己責任で通行して下さい。

 赤岩八合館を過ぎ、いよいよ山頂をめざします。

山頂付近1 山頂付近2 山頂付近3
 富士宮ルートなら八合目の次には、九合目、九合五勺に山小屋があります。しかし御殿場ルートにはそれがないのです。だから、途中の目標とするものがないので非常に長く感じます。そして、山頂近くになってくると、大きな岩がせり出すように積み重なっています。ちょっと恐怖心すら感じるほどのすごい光景です。落石の危険があるので十分に注意して下さい。

 できれば一気に登り切りたい場所ですが、やはり標高3500m以上の高地のせいで息苦しく、なかなか足が前に進みません。富士登山駅伝で選手たちが走って登っているのを見ると、まったく信じられない気持ちになります。ただ、大きな段差は少なく、比較的歩きやすい登山道です。

 そしてようやく山頂入り口の鳥居に到達。左手にはすぐ富士宮ルートの頂上部分があります。頂上部分の様子については富士宮ルートのページを参照してください。

御殿場口全景
↑山頂から見た、御殿場ルートの全景。左上部の白い部分が新五合目です。

下山

宝永山
宝永火口方面と大砂走りの分岐点

 下山開始。七合目の山小屋が集まっているところまでは、登下山共用ルートです。ただ本当に人が少ないので、富士宮ルートのように登山客と下山客がにらめっこして渋滞、ということにはなりません。七合目の日ノ出館から下山ルートへ進むと、砂走りが始まります。ただ、この辺りは白い砂礫に岩がごろごろしているのであまりスピードは出せません。須走口の砂走りと雰囲気が良く似ています。宝永火口経由富士宮口新五合目へ戻るルートと別れてからしばらくすると、ついに大砂走りが始まります。

大砂走り
 黒い砂礫が深々と堆積していて、岩も少ないので、本当に1歩3mで飛ぶように走っていくことができます。これは絶対おすすめですね。面白い。楽しい。ただし、あまりに距離が長いのでよほどの健脚でないと一気は無理です。(スパッツ必携!、なお岩が少ないといっても、所々に埋まっていますので注意が必要です)。霧で視界が悪い時は地面に張られたロープに沿って下山して下さい。疲れて砂礫に腰を下ろして見回すと、広大な砂礫の大地が拡がります。標高差1000mを短時間で下って次郎坊に到着。そこから2キロの直線を下って大石茶屋に戻ります。

大石茶屋
 大石茶屋は食堂もゆったりしてして、土産物もけっこう揃っています。最近、大石茶屋では「どんぶりかき氷」を始めました。その名の通り、どんぶりに入ったジャンボかき氷です。値段は3000円。グループなら、話のタネに試してみて下さい。

  どんぶりかき氷
(撮影・きのこるげさん)

 交通機関ですが、新五合目とJR御殿場駅の間には夏期登山シーズンには路線バスがあります。タクシーは登山シーズンであれば、たいてい待機しています。いない場合は、大石茶屋に大きな案内の看板がありますので、そこに記載されている電話番号でタクシーを呼び出せます。タクシー乗り場は五合目の鳥居のそばにあります。(一番上の右側の写真参照)

 御殿場ルートは明治時代に作られた新しい登山道です。古くからあった須山口という登山道の二合八勺に繋げられました。富士山スカイラインやスバルラインができる前は、多くの人がこの登山道を利用しました。現在は須山口は復興されています。 地図1 地図2
この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平15総使、第64号)


プリンスルート

2008年に皇太子殿下が登られたルートです。

富士宮口五合目→宝永火口→御殿場口七合目→山頂。
下山は大砂走り経由で御殿場口新五合目。標高の高い場所から登り、帰りは大砂走りを堪能できます。宝永火口の中には、写真のように登山道がつけられています。水色ルートは登山用です。でも、踏み跡がわかりにくい。

宝永火口の様子

落石に注意を

2009年に、赤丸付近で登山道を横切る大きな落石がありました。2m大の石が左側から登山道を右に横切り、Uターンして再度、登山道を左に向かって横断しました。幸い、けが人は出なかった模様ですが非常に危険でした。→その様子を記した登山記

プリンスルートは宝永火口を登った地点で登山道と下山道に分岐しています。これが非常にわかりにくいため、多くの人がまちがって下山道に進んで苦労しています。下山道ですから急で砂が深く登りにくいのです。わらじ館のサイトに写真付きルート説明があります。→「わらじ館・プリンスルート解説」9枚目の「プリンスルート道標」の写真を見て下さい。


富士宮口から登り、御殿場ルートを下りる場合

公共交通を利用する場合は問題ないですが、マイカーで行く場合はスタートとゴールが違うのでちょっと複雑です。ただ、2013年から富士宮口のマイカー規制がほぼ夏期登山シーズン全てになるので、実はむしろ簡単になりました。

マイカー規制のため、水ケ塚駐車場へ車を置いて、シャトルバスで富士宮口五合目まで行きます。そして、御殿場ルートの大砂走りを堪能して下山したら、富士急バスで御殿場口新五合目から水ケ塚駐車場まで戻ります。時刻表、運行機関は富士急バスのサイトを調べて下さい。

御殿場口新五合目の駐車場に置いてタクシーや路線バスで水ケ塚駐車場へ行き、そこからシャトルバスで富士宮口五合目まで行くこともできます。

頂上まで行かずに、大砂走りだけを楽しむ場合は、富士宮口六合目で宝永火口に進みます。一度火口に降りてから宝永山に向かって標高差約250mの砂礫道を登れば御殿場ルートの下山道が見えてきます。そこからは道なりにどんどん下っていけば、すぐに大砂走りが拡がってきます。このルートはさほど登る必要もなくすこぶる便利。なにより「宝永火口」「大砂走り」と見所満載のとくとくルートです。


山小屋のお兄ちゃんは新聞が読みたい  応対が良いと評判の赤岩八合館。そこのバイトのお兄ちゃんが言うには、ずっと山小屋で働いているからラジオ、テレビは利用できるが、スポーツ新聞が見たいとのこと。その気持ちはよくわかる。商社の海外駐在員への土産にはやはり本が良い、なんてよく聞きますから。たぶん、他の山小屋でも同じはずなんで、特に宿泊する場合は一部持参しておくと喜んでくれるかも。なお赤岩八合館は富士山の山小屋としては珍しく、夕食のカレーのおかわりができます。

かつてはスキー場があった。  御殿場ルートの下部はかつてスキー場でした。大石茶屋のおやじさんの服の胸部分の「御殿場市営スキー場」の刺繍がその名残。シングルリフト1本、ロープトウー2本の緩斜面コース。ですが、大規模な雪崩があり、スキー場は閉鎖になってしまいました。冬季の富士山の自然の猛威を感じることができます。(だから、冬に登るのは超上級登山者以外は考えない方がいいです)

ハイキングに最適  富士登山をしなくても、御殿場口からは適度な時間でいけるハイキングコースがあります。双子山までは登り一時間でたどり着けます。道は大砂走り並の砂礫なので、登るのはなかなか大変ですが、下りで大砂走りの雰囲気を味わえます。また頂上からは大砂走りの雄大な風景が楽しめます。そこから戻らずにさらに進むと、幕岩という高さ30mほどの溶岩岸壁があります。それを回ってくると約3時間かかります。ルートの詳細は大石茶屋で教えてくれます。

■4コママンガ
ショーちゃんの富士登山
親子登山の様子を描いた4コママンガです。富士登山の雰囲気が分かります。ぜひ、ご覧になって下さい。

■ルート別解説
富士宮ルート
須走ルート
御殿場ルート
吉田ルート

あっぱれ!富士登山 ページのトップへ戻る

Copyright © あっぱれ!富士登山