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肘折〔ひじおり〕温泉

最終更新日:2011年6月9日

概要

特徴

黄金温泉、石抱温泉とともに肘折温泉郷を形成している。

環境

月山の北東、銅山川の河畔に湧く。月山の登山口の一つでもある。

由来・歴史

807年に発見された。 豊後の国(現=大分県)からきた源翁という老人が山中で道に迷った時、老僧に助けられた。老僧は扮した地蔵権現で、かつて肘を折った際に傷をいやした温泉を広めるように老人にいい渡したと伝わる。 1391年に温泉場として開湯され、近郷の農山村の人々が農作業の疲れを癒す温泉場として、また骨折や傷に有効な湯治場としてにぎわった。 江戸時代には山岳信仰とともに栄えた。

作家の折口信夫は旅の途中に出会った斎藤茂吉に勧められて訪れ、『山の湯雑記』に記述がある。

温泉街

温泉街

銅山川の右岸の細長い温泉街が形成されている。途中でクランクしたバスがやっと通れるような細い道路の両側に木造3階建ての旅館やみやげ店、飲食店が密集していている。新館を建てるときは裏側にして景観を守っているので、湯治場の雰囲気が残っている。
[写真]早朝の温泉街(2010年4月撮影)

外湯(共同浴場)

3ヵ所あるが、上の湯以外は地元住民専用で、施錠されていてカードキーが必要である。

上の湯

昔から傷によく効く湯とされ「疵湯」とも「冷えの湯」ともよばれる。 2階は地区集会場兼休憩所になっている。

風呂

玄関の戸を開けると番台があり、右が男湯、左が女湯である。脱衣棚のある脱衣所からガラス戸をあけると浴室で、地蔵の台座の下の湯口からタイル張りの大きな浴槽に注がれる。 肘折温泉の発祥の湯とされる上の湯源泉を使用。かけ流しで加水していない。 浴室の隅には上がり湯がある。

[2010年4月入浴][2011年6月入浴]

下の湯(疝気湯)

1793年に発見された。 病は気からということで精神的な作用があるとも婦人病や疝気に効くともいわれている。

風呂

男風呂、女風呂各1。

河原湯

1982年に現在地に移設した。

風呂

入口の鍵を開けると左手が男湯、右手が女湯になっている。脱衣棚のある脱衣場から戸をあけると浴室で、2、3人でいっぱいになる湯舟がある。組合3号源泉を使用した掛け流し。

[2010年4月入浴]

立ち寄り温泉施設

肘折いでゆ館

温泉療養室、多目的ホール、大休憩室、小休憩室などがあり、6〜12月には温泉療養相談所が開設される。

風呂

掛け湯、寝湯を備えた木造りの「薬師の湯」と石造りの「地蔵の湯」の2つの展望風呂がある。

散策・観光

朝市 肘折郵便局玄関
朝市
歴史は古く、江戸時代、湯治客に自炊用の品物を提供したのが始まりとされる。 旅館の軒先に地元・朝市組合のおばさんたちが野菜、山菜、果物、自作の笹巻きやしそ巻きなどを並べる。 4月末から11月初旬まで毎朝5時半頃から7時過ぎまで開かれる。毎日開かれる朝市は珍しく、肘折の名物になっている。
[写真](2010年4月撮影)

小松淵
新庄藩の小山八郎が大蛇を退治したという伝説が残る銅山川の名勝。
【所在地】温泉街の北、肘折いでゆ館のすぐそば
旧郵便局舎
1937年に建てられた。現在は、展示会や各種イベントの会場としても活用されている。
[写真]早朝の旧郵便局舎(2010年4月撮影)
【所在地】温泉街の中央
秋葉山
20年間に3度もの火災に見舞われたことから、火伏の神・秋葉山神社の石碑を建立。石は小松淵から運び、碑文は仙台市瑞鳳寺の和尚に依頼した。
湯座神社
地蔵倉とほぼ同時期に創建された。別名・薬師神社。例祭時には多くの人でにぎわう。
【所在地】秋葉山碑を横切った小高い丘
地蔵倉
開湯縁起にまつわる老僧が住んでいたと伝えられる洞窟に約600年前に開創された霊場で、大岩盤の陰に地蔵が20体ある。 紙を捻って岸壁の孔に通すと良縁に恵まれるとされ、縁結びの地蔵尊、商売繁盛の神として名高い。
【所在地】薬師神社から1.3km
源泉公園
渓流釣りを楽しんだり川のせせらぎを聞いてリラックスできる。 石造りの「源泉ドーム」のガラス窓から源泉が湧き出る様子を見ることができる。 周囲の椅子に座ると腰湯ができる。 「初恋足湯」もある。 冬期は閉鎖される。
【所在地】銅山川の上流、肘折ダムのそば
肘折ダム
1952年に造られた砂防ダム。
【所在地】温泉街の奥

食事・みやげ

ほていや商店

「ほていまんじゅう」が名物。朝から売り出すが、事前に予約をしておいた方が確実である。

羽賀だんご店

すべて自家製のだんごと餅の専門店。だんご4種(しょうゆ・ずんだ・あんこ・ごま)、餅5種(納豆・ずんだ・あんこ・ごま・くるみ)。

宿

旅館・ホテルは27軒で、どこもかけ流しの風呂がある。

葉山館

敷地内に水芭蕉が群生していて雪解けのころ開花する。

湯治

炊事場

玄関から右手に炊事場があり、コイン式ガスコンロ、調理器具、食器、冷蔵庫など自炊の設備が完備されている。洗濯機もある。
[写真]炊事場のコイン式ガスコンロ(2010年4月撮影)

風呂

玄関の前の急な階段を下りた1階に男湯と女湯がある。籠が並んだ脱衣棚があり、戸を開けると浴室で4、5人はいれる湯船がある。窓の外は銅山川で対岸には源泉公園が見える。洗い場にはカランとシャワーがある。 パイプで川を横断して運ばれる組合3号泉を使用していて、かけ流しだが温度調節のため湧水で加水している。

[2010年4月宿泊]

つたや肘折ホテル

柿崎金兵衛の名の湯治の宿だった。 古くから所有していた「金兵衛水源」からひいている湧水を料理などに使用している。

湯治

共同の炊事場があり自炊ができる。 割安の連泊プランがある。

風呂

4つの源泉から引湯している。

[2011年6月宿泊][2011年10月宿泊]

松井旅館

歌人・齋藤茂吉が逗留した老舗。

風呂

優心の宿 観月

19世紀から湯治宿として知られた賀登屋旅館の別館。銅山川畔に建つ。

湯治

半自炊の滞在もできる。

四季の宿 松屋

和風の宿。

湯治

半自炊の滞在もできる。

風呂

旅館 勇臧

小さな家庭的な旅館。

[1993年6月宿泊][1994年7月宿泊][1997年5月宿泊][1998年5月宿泊]

若松屋村井六助

約270年続く老舗で、現在の当主で9代目。

風呂

[1993年12月宿泊]

温泉データ

源泉情報

源泉は10ヵ所ある。

温泉地情報