FUKUSHI Plaza秘湯・名湯群馬県温泉名索引

川原湯〔かわらゆ〕温泉

最終更新日:2009年9月21日

概要

環境

標高1,000m前後の山並みを背景にした静かなところで、崖下には新緑や紅葉などで彩られる吾妻川の渓谷が続く。

由来・歴史

1193年に源頼朝が浅間山麓で鷹狩りの際に崖の中腹から湯煙が上がっているの気づき発見したと伝えられる。頼朝が入湯の際に衣をかけたという「衣掛け岩」の伝承も残っている。この石は温泉街の道路を拡張するさいに土中に埋められてしまって、今はみることができない。 江戸時代には草津の上がり湯として湯治客でにぎわった。

八ツ場ダム

八ツ場〔やんば〕ダム建設計画で温泉街存続の危機にあったが、政権交代(2009年)で中止が決まった。

【経緯】利根川流域の洪水調節と1都4県への水道用水の供給などが目的のダム。計画は1952年に浮上し住民が激しく反対した。 1990年、国は水没する5地区計340世帯をそっくり受け入れられる規模の代替地を造成・分譲する再建計画を提示。1992年に地元はダム計画を受け入れ、1996年からは代替地造成も始まった。 水の供給という本来の目的も疑問視され、ダム建設に対する反対も根強い。  八ツ場ダムを考える会

【温泉街は】 ダムが完成すると吾妻渓谷の美しさと情緒豊かなひなびた温泉街は失われてしまう。 ダムサイトの右岸(打越地区)と、現温泉街の山側(上湯原地区)に移転することになっている。すでに土地や住宅の補償金を受けた住民は、将来への不安から、下流の市町村に家を建てたり、親類宅に身を寄せたりして町外へ移転している。ピーク時に20軒あった旅館のうち7軒が廃業した。実際に、代替地に移転して旅館業を続ける旅館経営者は決して多くないとされている。温泉街の再建どころか、町そのものが空中分解する恐れもある。

湯かけ祭り

正月20日未明に、ふんどし姿の若者が川原神社にお湯を奉納したあと、紅白に分かれてお湯をかけ合う奇祭である。温泉の恵みに感謝して、無病息災を願う年頭の儀式でもある。 今から400年ほど昔にいったん枯れた温泉が復活したことを祝ったことが始まりだという。 王湯の前が会場となる。

温泉街

入口

川原湯温泉駅のそばの交差点に「川原湯温泉入口」のアーチがあり、そこからしばらく坂を登っていくと、吾妻川を見下ろす斜面に旅館・民宿、食事処、みやげ店が並んでいて、小ぢんまりしているが典型的な温泉街を形成している。

外湯(共同浴場)

王湯

王湯

壁には源氏の紋所の「笹りんどう」がついている。玄関をはいると左手が受付で、右手に下駄箱があり靴を脱いであがる。休憩室もある。
【所在地】川原湯温泉の中心部にある。

風呂

[2004年11月入浴]

聖天様露天風呂

聖天様露天風呂

木々に囲まれた無人の湯小屋で、入口に備え付けの料金箱に入浴料を正しく入れると音が出るしかけになっている。
【所在地】旅館「山水」脇の小道を登ったところ。

風呂

屋根のある脱衣場には作り付けの脱衣棚がある。 石造りの湯船は約10畳ほどの広さで、少し白濁し湯の花が浮くお湯は少し熱め。屋根がついた半露天風呂である。 川原湯温泉新湯を使用している。混浴。

[2004年11月入浴]

笹湯

場所がわかりづらいこともあり、泊まり客よりも地元の人が多く利用している。無人の湯小屋で、玄関に備え付けの料金箱に入浴料を入れる。
【所在地】高山旅館の脇の細い道を降りたところ。山木館駐車場隣。

風呂

男女別の浴室は対称系でほぼ同じ造りになっている。脱衣場には作り付けの脱衣棚があり、そこから一段低くなったところに湯船がある。 タイル張りで5人ぐらいが入れる大きさ。熱めのお湯自体は無色透明で白い湯の花が漂っている。

[2004年11月入浴]

足湯

足湯

すぐそばで湧き出ている新川原湯温源泉を使用している。ベンチのような板に数人が腰掛けて足をつけておくことができるようになっている。39〜42℃で、寒いときでも足下から身体が温まる。
【所在地】川原湯神社の下

散策・観光

不動の滝
川原湯神社(温泉神社)
創立は1520年と伝えられ、初めは薬師如来を祀っていたが、1872年に神社に改めた。1915年に川原湯神社と名を改めた。2001年に本殿と茅葺き屋根の拝殿を焼失したが、1年で再建した。
聖天様〔しょうてんさま〕
聖天様とは「歓喜天」のことで夫婦和合の神様。「シンボル」が多数奉納されている。子孫繁栄、精力増強などのご利益があるとされる。
道祖神
何カ所かにある。写真は川原湯神社から川原湯岩脈方面に下る坂の途中にある、No.4 の双体道祖神で1756年のもの。アベック地蔵とも呼ばれている。
吾妻渓谷
溶岩を吾妻川が浸食しつくり出した渓谷で、「関東の耶馬渓」といわれる。四季それぞれの表情があるが、初夏の新緑と秋の紅葉が宣伝されている。 八ツ場大橋から鹿飛橋まで1.8kmの散策コースもある。 特にすばらしい10カ所を吾妻峽十勝と呼んでいる。
川原湯岩脈
地層の割れ目に噴出したマグマが固まった連続した柱状節理。臥龍岩、昇龍岩があり、天然記念物に指定されている。
【所在地】長野原草津駅寄りの栄橋付近
不動の滝
全体が三段の滝で全長90m。水が白い糸のように流れる。 [写真右]
聖天様 道祖神 吾妻渓谷
聖天様 道祖神 吾妻渓谷の紅葉
2004年11月撮影

食事・みやげ・名物

豊田乳業
自家製のヨーグルトやチーズ、牛乳などの乳製品を売っている。戸外にテーブルがありその場で飲食することもできる。
【所在地】川原湯神社から少し下ったところに入口がある。

宿

敬業館みよしや

風呂

川原湯温泉の中で唯一自家源泉を持つ。  立寄り入浴可

山木館〔やまきかん〕

江戸時代の創業で、「ムササビの宿」として有名。

風呂

立寄り入浴可

温もりの宿 高田屋

1795年創業の老舗旅館。

柏屋

風呂

川原湯温泉元の湯を使った循環式だが、いずれもタイルの浴槽で清潔。洗い場にはカランとシャワーがあり石鹸が置いてある。2つの浴室は時間による男女交替制。

[2004年11月宿泊]

温泉データ

源泉情報

古くからの源泉は王湯の下にある。

温泉卵

川原湯神社の下に湧く新源泉。柄のついた篭が用意されているので、近くの土産屋で玉子を買えば温泉玉子を作ることができる。

温泉地情報