FUKUSHI Plaza漱石 Now and Thenゆかりの地

熊本県

最終更新日:2010年11月9日

1896年4月13日に第五高等学校講師として着任し、1900年7月20日に英国留学のため去るまで4年3ヶ月を過ごした。

熊本市

池田停車場

1896年4月13日に到着し。人力車に乗って新坂を通り菅虎雄宅へ向かった。

メモ

今は上熊本駅になっていて、駅前広場には、「若き日の漱石」のブロンズ像がある。 漱石の通った道は「漱石の道」となっていて、途中に「菫程な小さき人に生まれたし」の句碑がある。

菅虎雄の家

1896年4月13日、漱石は友人の菅虎雄の家に泊まり、そのまま1ヶ月ほど居候した。

光琳寺の借家(最初の借家)

1896年5月10日、漱石が借りた。6月9日に離れの六畳で結婚式を挙げ、新婚生活をおくった。 構えが奇妙な上、昔は妾宅で不義による刃傷沙汰があり裏が墓地だということで、「若い女がいやがるかもしれない」と鏡子夫人の父、中根重一が言ってきたため早々に転居することになった。

メモ

漱石の顔のレリーフが飾られている。

合羽町の家(第2の借家)

1896年9月20日に漱石は転居してきた。同僚の長谷川貞一郎が同居した。 1897年4月10日、山川信次郎も下宿した。 間数ばかりの多い粗悪な建物で、しかも家賃が13円と高かったため気に入らず、子規に次の句を送った。

名月や十三円の家に住む

メモ

今も市の史跡として保存されている。

大江村の家(第3の借家)

1897年9月10日に漱石は転居してきた。漢詩人落合東郭の自宅。 五高生の股野義郎(『吾輩は猫である』の書生多々羅三平のモデルとされる)と土屋忠治が書生として寄宿していて、女中と合わせて5人で暮らしていた。 平屋造りだが畑に面した閑静な環境で家賃も7円50銭と安かったが東郭の帰熊にともない急遽明け渡すことになった。

メモ

現在家屋は水前寺公園の裏手に熊本洋学校教師ジェーンズ邸と共に移築されている。

井川淵の家(第4の借家)

1898年3月に漱石は転居。二階建ての借家で家賃は10円。それまでで最も立派なうえ住み心地がよかった。

メモ

夏目漱石記念館(第5の借家)

1898年7月に移ったとき鏡子夫人は妊娠中で、漱石はひどいつわりに悩まされていた鏡子夫人を必死に看護した。 1899年5月31日、この家で長女筆子が生まれた。このとき次の句を詠んだ。

安々と海鼠〔なまこ〕の如き子を生めり

寺田寅彦とが書生としておいてほしいと頼んだが、物置以外に空いた部屋がないと言われてあきらめたという。

英国留学の辞令もここで受け取った。  漱石英国留学(1900年)

鏡子夫人は熊本で最もよかったと言っている。

メモ

現在は洋風の応接間が記念館として保存されている。 玄関には「夏目」の表札がかかり、原稿などの遺品を展示している。また、庭には筆子が産湯を使った井戸も残っている。

旧文学精舎跡(最後の借家)

1900年3月、旧文学精舎跡に転居した。二階建て6間。英国留学のため離熊する1901年7月までいた。 次の句を詠んでいる。

菜の花の隣ありけり竹の垣

メモ

現在、ほぼ原型を残して使用されている。

第五高等学校(熊本大学)

1896年4月、菅虎雄の世話で英語講師として赴任した。

『三四郎』の主人公の出身校で、福岡県京都〔みやこ〕郡からでてきて3年間の高等学校生活を送った。

「君は高等学校の生徒ですか」と聞いた。
 三四郎は、かぶっている古帽子の徽章の痕(あと)が、この男の目に映ったのをうれしく感じた。
 「ええ」と答えた。
 「東京の?」と聞き返した時、はじめて、
 「いえ、熊本です。……しかし……」と言ったなり黙ってしまった。 『三四郎』一
「君はどこの高等学校ですか」と聞きだした。
 「熊本です」
 「熊本ですか。熊本にはぼくの従弟(いとこ)もいたが、ずいぶんひどい所だそうですね」
 「野蛮な所です」 『三四郎』六

メモ

1889年8月にモダンは二階建てれんが造りの第五高等中学校の本館が完成し、その後第五高等学校となった。現在の熊本大学。

五高記念館には漱石が自ら作った入学試験問題、漱石の声を科学的に再現したモンタージュ・ボイスなど、漱石関連の資料がある。

構内には、漱石が五高の創立記念日に読んだ祝辞の一節を刻んだ石碑が建てられている。

山鹿市

山鹿温泉

漱石が1898年11月11日に修学旅行で訪れた。

メモ

八千代座は観光名所の一つ。

八代市

日奈久〔ひなぐ〕温泉

『漱石の思い出』(夏目鏡子)の九州の温泉めぐりに記述があるが、漱石が行ったという記録はない。

天草

1896年11月、漱石は五高天草・島原修学旅行の引率者として本渡から富岡で1泊3日の天草探訪をした。

凩や海に夕日を吹き落す
天草の後ろに寒き入日かな

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