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PUB

"A pint of bitter, please!"
最終更新日: 2004年 1月 16日

Webmasterが英国に行く目的の半分はパブを訪問することであると言っても過言ではない。まず昼にはパブで一杯やりながら昼食をとり、午後、観光でちょっと疲れたらひと休みをし、夜は食事のためまたは一日の疲れを癒すためと、1日に2〜3回は利用するし、時にははしごをする場合もある。パブは英国中どこにでもありもっとも英国らしい場所の一つなので、ぜひ雰囲気を味わって欲しい。

「パブのドアをくぐったとたん、私は心労を忘れ、孤独を逃れる」(サミュエル・ジョンソン)

概要

元来は Public House(皆に解放している家)の略で、いわば「公民館」であり、歴史的にもそのような役割を果たしてきた。主にビールなどの飲み物と食べ物を提供する。「居酒屋」と訳されることがあるが、日本の居酒屋とは全く異なる。パブは昼食もとれ大変便利な存在である。観光地では多くの日本人がいるのにパブではほとんど見かけない。初めての人には入りにくいかも知れないが、どのパブでも安心して気楽に飲めることは保証できる。ぜひパブで英国の雰囲気を味わって欲しい。

見つけ方

イギリス中どこにでもある。ロンドンだけで1万軒、英国全土で8万軒あるという。船内や劇場内にでもある。慣れてしまえば日本で喫茶店やコンビニを見つけるのよりも簡単である。日本の居酒屋と違い、出入りは自由で店に入っても「いらっしゃませ」に相当する言葉をかけられることもないので、客層や雰囲気をみて合わないと思ったら何も注文しないでそのまま出てくればいい。ぶらぶら歩いて偶然いいパブに出会うのも楽しいが、本などでお目当てのパブを探すのもよい。 ロンドンのパブ

まず必ず看板(pub sign)が掲げられている。どのパブも同じような雰囲気の概観である。茶色の壁やドアのガラス窓越しに中がうかがえる。季節の花を植えたハンギング・バスケットが下がっている、などなど。一度見つけると、次々に目につくようになる。

つくり

システム

注文の仕方

注文はバー・カウンターへで店員に頼む。受け取ったらその場で現金を支払い、飲みたいところまで自分で運ぶ。ランチなどもカウンターで注文し、でき上がると席まで運んできてくれる。先に会計をして、目印の札のようなものをくれる場合もある。

混合っていて店員が忙しそうに飲物を作ったりしてなかなか注文をきいてくれないときは、暗黙のルールがあるのでちょっとした注意が必要である。客は列もつくらずにバー・カウンターのまわりをずらりと取り囲んでじっと待っている。この場合、声を張り上げて呼んだり、手を振って合図するのはルール違反となる。控えめな態度で我慢強く待つのが英国流である。

注文するときは "A pint of bitter, please." などと言えばよい。1 pint は 0.56リットルで、half pint もある。メートル法が施行されたらどうやって注文するのだろう。なお、単に"Beer, please." というのは、パン屋で 「パンをください」というようなもので種類を言わないと意味がない。実際は同じビターでも何種類かの銘柄があり稀に聞かれることもあるが、わからなければビールポンプのハンドルの銘柄などを参考にすればよい。

値段

どの店でも値段の差はほとんどない。1 pint で£2前後。地域やビールの種類により多少異なる。よく見るとカウンターわきの壁などに価格を表示している。明朗会計で、もちろん、「席料」とか「お通し」のようなものは一切ない。日本の立ち飲みコーヒーの感覚で気軽の飲める。

営業時間

営業時間が法律で規制されていている。以前は午後3:00から5:00までは閉店していた。3時近くになると鐘をならし、慌ててもう一杯注文する呑ん兵衛の姿が見られた。1988年に法律が改正され、12時間通しに営業が認められ、ほとんどのパブは午前11:00から午後11:00まで営業する。大抵のパブは毎日営業しているが、日曜日は営業時間が短い。

その他の規則

「パブへは子どもは入れないが、犬は入れる」というのが、いかにもイギリスらしい。ただし、1995年2月1日からは、法律の改正により、「同伴者のいる限り14歳以下の子どもでもパブに立ち入ることが可能」になった。スコットランドでは1991年1月1日から子どもの入場を認めている。これは、パブが昼食をとったりファミリーレストランの役割を果たしていることによる。ただしこれは許可を取ったパブにだけに認めているもので、もちろん入場はできても、アルコール類を求めることはできない(たとい親の替わりの注文でも)。

飲みもの

あらゆる種類の酒 があるが、ほとんどの人が(スコットランドでさえ)beer を飲んでいる。これは19世紀初頭、政府がアル中患者の増加にともない、アルコール度の低いビールを普及させたことによるもので、その伝統が今でもの残っている。日本酒もあるという話しだが、まだ見たことがない。コーヒーやジュースなどもある。

ビールは地下室からポンプで汲み上げる方式で、ビールポンプのハンドルがカウンタに並んでいる。ハンドルにはビールの銘柄が標されているので注文の参考になる。ビールは特に冷やしていることはなく、「地下室の室温」である。夏は初めは生ぬるく感じるがそのうち馴染んで気にならなくなる。

食べ物

日本とは違って、ほとんどの人がつまみなしでひたすらビールだけを飲んでいる。crisps(ポテトチップ)などの袋菓子をおいていることがあり50ペンス程度で買える。

ほとんどのパブで気軽に昼食をとれる。一皿3〜4ポンド。壁の黒板などにメニューが書かれていることが多い。紙のメニューをカウンターなどにおいてあるところもある。  詳細

小辞典

パブに関係する言葉を集めました。

ale house
バブの古い言い方。
barman
バーカウンターの中にいて、ビールを注ぎ、飲物作る男のこと。女性の場合は bar maid と呼ぶ。
bar stuff
バーカウンターの中にいる店員。男女を問わない言い方。
beer pump
カウンターにずらりと並ぶビールのラベルがついたレバー状のポンプ。レバーを手前にひくとビールが流れ出す仕組み。最初に半分ぐらい注いで泡をしずめ、それから再度縁まで満たす。
free house
パブは大抵ビール会社の系列に属しているが、どことも契約していないのが free house である。
inn
直訳すれば「宿屋」で、宿泊施設だが、大抵1階はパブになっていて、泊客でなくても飲める。中には、パブだけで宿泊ができないところもあるからややこしい。
landlords
パブの主人。女性は landlady。
pub crawling
パブをハシゴすること。
publican
パブの主人。
pub sign
パブの看板。どの店も同じように、ほぼ一階の天井の高さから棒が突き出ていて、木の看板がぶら下がっている。看板には店の名前とそれに関係する絵が描かれていて、パブを探す目印となる。昔は、日本の酒屋の杉玉のように小枝(bush)を束ねて長い棒(ale stick)の先に吊した。やがて棒の先のブッシュはそれぞれの特色のある絵に変わっていった。現在は横3フィート縦4フィートに決められている。
round
互いにおごりあう支払法。仲間同士のグループでパブへ行った場合、まず一人がカウンタへ行き全員の分を買い支払う。飲み終わったら次の人が同様のことをし、これを繰り返す。順番が来なかった人は、次の飲む機会に支払う。
tavern
直訳すれば「酒場」。元々は食事をするところの意味であるが、今はパブの名前に使われている。
2 half pints
1パイントをハーフパイント・グラス2つに分けて頼むことがある。理由は、「女性がパイントグラスで飲むのは好ましくない」、「2つに分けると1パイントより多い」などだが、どちらもあやしい。