当ハリニックに不妊治療のために通われていた36歳女性。妊娠30週目の定期検診で逆子であることがわかり、逆子体操を2週間続けたものの胎児の位置が変わらない為、来院されました。
助産師の資格を持つ同僚の女性鍼灸師に診てもらったところ、上腹部に胎児の頭、左腹部に背中が確認できる(=第一臀位(骨盤位))とのこと。そこで臍の左下に聴診器を当ててみると胎児の心臓の鼓動がはっきりと聴き取れました。
脈診(五臓脈診)をしますと、両側ともに沈脈です。沈脈は足の少陰腎経が虚の病態にあることを示唆しています。腹診をしますと、足の少陰腎経の反応点は虚し、足の太陽膀胱経の反応点は実しています。
また、子宮に関係の深い足の太陰脾経の反応点を診ますと、左側は実していますが、右側は胎児の足先があってはっきりとはわかりません。
脈診と腹診の結果を鑑み、まず、実である足の太陽膀胱経・至陰穴に半米粒大(米粒の半分ほどの大きさ)の灸をすえました。両側とも3壮(灸をすえる数)で熱さが浸透しましたのでそこで施灸は終了。次に、至陰穴と相関関係にある腰部の三焦兪穴を取穴し、瀉的置鍼を5分程行いました。
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3日前の病院での検診の結果は逆子の位置に変わりはないとのこと。 同僚の女性鍼灸師に確認してもらったところ、第一臀位のまま転位はしていませんでした。脈状は沈脈。腹部の反応点も前回と同じです。至陰穴に灸をすえますと、右側が4壮、左側が3壮で熱さを感じました。また、前回と同様に三焦兪穴に瀉的置鍼を5分程行い、治療を終えました。 |
2週間ほど経って「お陰さまで逆子は正常になっていました。病院で『もう心配ないですよ』と言われました」と、お電話を頂きました。 |