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一年ほど前に左顔面神経麻痺を発症した40歳の女性。大学病院で治療を受けましたが治癒には至らず、麻痺症状が遺ってしまったとのこと。主な症状としては下記の通りで、味覚障害、唾液分泌障害、聴覚障害はありません。
・ 左側の眉が下がっている
・ 指で瞼をあげるようにしなければ眼を開けていられないほど瞼が落ちている
・ 口角は左側に引っ張られて口が少し曲がり気味
・ 左目の下の頬が硬く突っ張っているような感じがある(手で揉むと軟らかくなる)
・ 左目だけに泪が溜まる
・ 笑った時など感情の起伏時に左右の非対称性がはっきりとわかる
これらの情報に、脈診、腹診から得られる経脈の状態を鑑み、以下の様に取穴しました。
右
側 |
補 |
足の厥陰肝経・陰包穴、 足の太陰脾経・箕門、 足の少陽胆経・風市穴、
足の陽明胃経・伏兔穴、足の三里穴、
手の少陽三焦経・臑会穴、 手の太陽小腸経・肩貞穴、 手の少陰心経・青霊穴 |
| 瀉 |
足の少陽胆経・臨泣穴 |
左
側 |
補 |
足の少陰腎経・上陰谷穴(塚原私穴)、 足の陽明胃経・足の三里穴、
手の太陰肺経・侠白穴 |
| 瀉 |
足の太陽膀胱経・殷門穴、 手の陽明大腸経・臂臑穴 |
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「左頬が少し軟らかくなりました」。左頬全体が楽になったとのこと。 |
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「左目が少し開くようになりました」と大変嬉しそうな様子。 |
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「お茶や水を口に含むと左側から漏れてくる」とのことでしたので初診時の取穴に加え、足の太陰脾経・箕門穴(左側)、足の陽明胃経・伏兔穴(左側)を瀉しました。 |
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左眉の下がり具合がかなり改善。指で上瞼をあげなくても眼が閉じるようなことはなくなり、「泪が溜まることもなくなりました」。 |
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左口角の曲がりは見かけ上はわからないほどになりました。しかし、「口に含んだ水分が漏れることはないのですが、左口角あたりに溜まるのが気になります」。 |
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笑った時などに僅かに非対称性が認められますが、閉眼はなくなり、口角の曲がりもなく、頬の硬さもありません。生活上不便を感じることはなくなったとのことです。 |
その後3回治療を行い、初診から約3ヶ月、13回の治療で完治しました。 |