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今までに体外受精を7回、胚盤胞で移植しましたが一度も着床しなかた40歳女性。不妊専門クリニックの医師からは「着床しないのは年齢によるもの」と説明を受けたとのこと。しかし、同じ年齢の友人が最近妊娠しているので「自分も妊娠できるはず」と思い、インターネットで情報収集。当ハリニックにご来院されました。
不妊検査では女性ホルモン(エストロゲン)の値が低いとの診断。月経周期は24〜26日で生理痛はなく、大小便ともに正常。既往歴に特記するものはありません。
脈診(五臓脈診)をしますと、左右ともに石脈。腹診をしますと、臍の左右の卵巣反応点(塚原私穴)、鼠径部の子宮反応点(塚原私穴)が虚しています。
エストロゲンの値が低いこと、脈診に於ける石脈、そして腹診に於ける卵巣・子宮反応点の状態から、脳下垂体・卵巣の機能低下、さらに、脳下垂体−卵巣を連携するシステムに障害があり、これらの影響が及んだ為に子宮の機能が万全ではないことが推察されます。
また、機能が低下している卵巣から採卵された卵は生命力がありません。体外授精を7回行ったものの、一度も着床することがなかったのは、機能が万全ではない子宮に生命力の弱い胚盤胞の移植を行ったからだと考えられます。
これらのことを鑑み、以下のように取穴し、治療を行いました。
左
側 |
補 |
足の太陰脾経・太白穴、三陰交穴、
足の少陰腎経・太谿穴、上陰谷穴(塚原私穴)、
手の太陰肺経・侠白穴、太淵穴、
足の陽明胃経・足の三里穴、伏兔穴 |
| 瀉 |
足の少陰腎経・下陰谷穴(塚原私穴)、
手の太陰肺経・尺沢穴 |
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右
側 |
補 |
足の太陰脾経・太白穴、三陰交穴、
足の少陰腎経・太谿穴、上陰谷穴(塚原私穴)、
手の太陰肺経・侠白穴、太淵穴、
足の陽明胃経・足の三里穴、伏兔穴 |
| 瀉 |
足の少陰腎経・下陰谷穴(塚原私穴)、
手の太陰肺経・尺沢穴 |
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本日、採卵したとのこと。脈状は初診時と同じ石脈。腹部の卵巣・子宮反応点も虚したままです。残念ながらあまり期待の持てる状態ではありませんのでその旨をお伝えしました。 |
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2週間前に採卵した卵は4分割でダメになってしまったとのこと。脈状、卵巣・子宮反応点ともまだ変化はありません。 |
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6日前(生理日から13日目)に採卵したとのこと。脈状は石脈のままです。 |
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採卵した卵は胚盤胞まで分割し、凍結保存したとのこと。そして、4日前に移植の予定でしたが、ホルモン値が悪く中止に。現在ピルを服用中です。
脈状は右側が毛脈で左側は石脈のまま。 |
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明日、移植予定とのこと。脈状は左右ともに毛脈。漸く、脳下垂体・卵巣の機能が正常に働き始めたようです。 |
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明日が最初の判定日。着床の有無が分かります。脈状は前回同様、左右とも毛脈。腹診をしますと、卵巣反応点、子宮反応点が未だ虚しています。
この状態ですと、妊娠の可能性は五分五分。卵の生命力によるところが大きいのですが、採卵した時点での脈状が石脈でしたので少々気がかりです。 |
5日後、「着床はしたものの、予断を許さない状況で6日後に再判定をすることになりました」と、お電話を頂きました。
その後の連絡がない為、現在の状況はわかりません。無事、妊娠していれば良いのですが、万が一、妊娠に至らなかったとしても、脳下垂体・卵巣の機能は回復していますので次は生命力のある丈夫な卵子が採れるはずです。
また、治療を継続して子宮の機能もしっかりと整えていけば、体外授精に頼らずに自然に妊娠出来ることと思います。 |