無排卵の為、3ヶ月前から婦人科で治療中の34歳女性。「生理は60日周期で生理痛がひどい」とのこと。また、生理の期間は5日間で生理の量は少なく、基礎体温もはっきりしません。他には、「冷え症」、「便秘」、「小便が近い」などが主な愁訴。
問診・脈診・腹診から、基礎体温をはっきりさせるには高温相の調整の必要性が認められた為、足の厥陰肝経・陰包穴、及び、足の少陰腎経・大腿部の無名穴を補い、「無排卵」に対しては足の厥陰肝経・行間穴を補いました。
「冷え症」に対しては足の少陽胆経・丘墟穴、「便秘」には足の陽明胃経・衝陽穴、「小便が近い」には足の太陽膀胱経・委陽穴をそれぞれ補いました。さらに、子宮の調整をする為に足の太陰脾経・太白穴に補法を加えました。
無排卵からくる生理痛は、排卵するように体全体を調整していけば自然に治まる為、特に対処は行いません。
| |
「28日目で生理が来潮し、生理量が多くなりました」。基礎体温もはっきりするようになり、体全体が温かく感じられるとのこと。生理痛はありますが、小便も2時間ほど間隔が開くようになり、便通も正常です。 |
| |
生理痛はあるものの、体調は概ね良好。最近、不妊専門の病院に替えたとのこと。不妊専門の病院ではホルモン治療を行うところが多く、鍼灸治療に多大な影響を与えます。経過も順調だった為、このまま治療を継続したかったのですが・・・。 |
| |
ピルを服用中。病院側から「2ヶ月間服用してその間に諸々の検査を行います」との説明があったとのこと。そこで「まずホルモン治療を行い、その後、体外授精を行うことになるでしょう」とお伝えしました。ご本人はかなり驚いた様子でしたが、不妊専門の病院では至極当然のことです。 |
| |
採卵した卵子は成長も良く、近々、授精卵2個を子宮内に戻すとのこと。軽減はしているものの、生理痛はあり、冷えもまだ気になる様子。便通は概ね良好。 |
| |
着床せず。ご本人の落胆はひとしおですが、それ以上にこれからも体外授精を行うかどうか迷っている様子。そこで、
| ・ |
体外から強制的にホルモン調整をした場合、体外授精によらない妊娠は難しい。 |
| ・ |
ホルモン治療を中止した場合、正常の体(=自分自身の力でホルモンを産生出来る体)に戻るまでに最低でも2〜3ヶ月はかかる。つまり、その間の妊娠は望めない。 |
今まで多くの患者さんを診てきた経験から、これらの傾向があることをお伝えすると、ご本人も納得して体外授精を続けることを決意されました。 |
| |
採卵できたのが6個。そのうち4個が授精し、凍結保存。1ヶ月後に子宮内に戻すそうです。生理痛、冷えともに特に気にならないとのこと。便通は正常。 |
| |
「一週間前に生理になりましたが生理痛はありません」。低温相36.5度。冷え症は改善し、便通も正常。小便の間隔も2時間半から3時間程度。夜間尿もありません。1週間後に凍結卵を2個子宮に戻す予定。 |
それから2ヶ月ほどして「順調に経過しています」と連絡がありました。 |