41歳女性。頸(くび)が痛くて全く動かすことができなくなってしまい、整形外科を受診。検査の結果、頚椎には異常が見られず、担当医師からは、「取りあえず鎮痛薬、筋弛緩薬で経過をみましょう」。しかし、
薬を服用し始めて1週間ほど経っても頚の痛みは解消されず、それどころか、薬の副作用で身体が怠くなり、何もする気になれなくなってしまったとのこと。
全く動かすことが出来ないほどのひどい痛みがあるとはいえ、どの経脈のバランスが崩れているのか検証を行わなければ治療をすることはできません。そこでまず、我慢できる範囲で頭を上下に動かして頂くと、「頚を反らすと頚・肩とも右側に痛みが走ります」。次に、頭を左右に傾けて頂くと、「右に傾けた時の方が痛みが強いです」。最後に、左右を振り返って頂くと、「右側に回した時の方が痛みます」。
これらの結果から、頸痛の治療として以下の様に取穴しました。
右
側 |
補 |
手の太陽小腸経・肩貞、 手の厥陰心包経・天泉、 手の陽明大腸経・臂臑
足の厥陰肝経・陰包 |
| 瀉 |
手の厥陰心包経・曲沢、 手の陽明大腸経・手の三里 |
また、頸痛の他には、「目の奥から前頭部にかけての頭痛がひどい」、「両側の耳鳴り(金属音)がある」、「左側の腰痛が辛い」とのこと。脈診・腹診・体診から得た情報を鑑み、導き出した取穴は以下の通りです。
右
側 |
補 |
足の少陽胆経・臨泣、 足の陽明胃経・伏兔・足三里、
足の厥陰肝経・太衝、 足の太陰脾経・太白、 足の少陰腎経・上陰谷 |
| 瀉 |
足の少陽胆経・陽陵泉、
足の太陰脾経・陰陵泉、 足の少陰腎経・照海 |
左
側 |
補 |
足の少陽胆経・臨泣、 足の陽明胃経・伏兔、足三里、
足の厥陰肝経・陰包・太衝、 足の太陰脾経・太白、 足の少陰腎経・上陰谷 |
| 瀉 |
足の少陽胆経・風市、
足の厥陰肝経・曲泉、 足の太陰脾経・箕門、 足の少陰腎経・陰谷 |
| |
「頚の痛みは少しだけ残っていますが、日常生活で不便を感じることはなくなりました」と、大変な喜びよう。目の奥から前頭部にかけての頭痛は前回の治療の翌日には改善しており、腰痛もかなり楽になっているとのこと。しかし、耳鳴りについては著変なし。 |
| |
「頚の痛みは前回の治療から数日後には全く気にならなくなりました」。頭痛・腰痛も治まっています。しかし、耳鳴りは軽減してきているものの、まだ気になるとのこと。その為、現在は耳鳴りの治療にお見えになっています。 |
|
|