J.C.S.日本クラヴィコード協会第9回例会
クラヴィコードの時代と地域
2001 3/3(Sat)15:00-18:30
東京聖テモテ教会(本郷)
第一部 「E.W.Wolf のファンタジアと13ヴァリエイション(1785)、序文の分析および演奏」西本優希、永井寛美氏
第二部 「18世紀ドイツの『市民社会』−理性と感性の時代のソシアビリテ」坂井栄八郎氏
第三部 「レセプション、および自由演奏」試奏、懇談、デモンストレーション演奏など
18世紀中葉から後半にかけて、「クラヴィコードの時代」と呼ばれておりますが、そのクラヴィコード関わりの深いのはドイツ、とりわけその中部、ザクセン・テューリンゲンと呼ばれる地方でした。ルターが生まれ宗教改革の発祥の地になったこの地は、最もドイツらしい文化を生み出したところです。J.S.バッハをはじめ、W.F.バッハ、C.P.E.バッハ、ヘスラー、ルスト、テュルク、ライヒャルトなど、クラヴィコードを愛した音楽家が多くこの地で活躍しました。今回とりあげるエルンスト・ウィルヘルム・ヴォルフ(1735-1792)もそのような音楽家のひとり、ヴァイマルの宮廷楽長をつとめた人です。ゲーテ、ヘルダーらと親しく、ヴァイマルの文化の中心にいて、C.P.E.バッハの後任の地位を提供しようというフリードリヒ大王からの申し出を断り、終生ヴァイマルにとどまった人という、たいへんに興味深い経歴を持っています。ちなみに、ヴァイマルは当時小さいながらも独立した公国。ゲーテはその公国の大臣として一国の行政を取り仕切る政治家、行政官でもありました。今回はこのようなヴァイマル文化を通して、「クラヴィコードの時代と地域」について考えてみたいと思います。
展示クラヴィコード一覧
ヒューバートモデル[小渕昌男] 演奏 筒井一貴
17世紀トリプル・ゲブンデン 1[マーチン] 演奏 佐伯恵美
17世紀トリプル・ゲブンデン 2[マーチン] 演奏 小島直子
18世紀ゲブンデン[山野辺暁彦] 演奏 筒井一貴