新潟競馬場

新潟ゴール板

●いざ新潟へ

関東は梅雨明けしたものの、日本海側にはまだ雨雲が立ちこめていた2001年7月14日。当初混雑を避けるべく違う日に計画していた新潟遠征を諸々の事情で繰り上げ、行ってきましたリニューアルオープン初日!面子は私、Aki、友人のO君の3人。前日のうちに新潟まで移動していた我々は、地元TV局のニュースで「徹夜組が出ています」との情報や開門を1時間早めて8時とする情報を知り、そして何より宿の近くのコンビニで専門誌が「1馬」4部を残し早々に完売状態というのを目の当たりにして、「こりゃ凄いことになる」というのを肌で感じておりました。

明けて当日、競馬場へは国道7号線バイパス方面から行くのが普通ということなのですが、日本海沿いに泊った我々は1本海沿いの国道113号から競馬場を目指しました。市内を抜け、雄大な阿賀野川を越えてまもなく、田園地帯の中に現れた白い大きなホロとおなじみ緑色のJRAマークが目的地新潟競馬場でした。新潟では2年ぶりの開催ということもあるのでしょうが、競馬場手前の交差点で車は軒並み右折。到着したのは8時40分ごろ。すでに駐車場は混み始めていましたが、まだ大分駐車スペースは残っていました。帰りのことを考えて、比較的出口に近いほうに駐車。
ゲートに向かうと入場券は記念券、入口では記念品のペンダント型マークペンを貰って小市民のお得気分満喫。初日に来た甲斐があったというものです。スタンドをくぐって馬場を見渡すと遥かむこうに今回の目玉、1000mのスタート地点が見えます。その後パドックや旧スタンド、旧ウイナーズサークルなどを確認。ゴール前での開場セレモニー(テープカット)が終わるのと時を同じくして1レースのパドック周回が始まりました。が、その人・人・人。土曜の1レースで何でこんなに人がいるのかと、ぎょっとするほどの人だかり。さすが、新コース、そして1レースから直線1000m戦を組んだ主催者の狙いは見事。

パドック すごい人


●勝負の始まり

さて、記念すべき第1レースは岡部騎手の乗るゲイリートリックが1番人気。ところが、手持ちの専門誌2誌でもこの馬はせいぜい3番手くらいの評価が妥当な印のつき方。なんとはなしにこの馬の馬券を買っちゃった後でしたが、典型的な「嫌な予感」のパターンです。この辺のファン心理は非常に共感できるもので、おそらく
・初めての1000mでよくわからん
・この場合、ヨーロッパで直線競馬の騎乗経験のある岡部騎手がうまく乗るんじゃねえか?
・大外でラチに頼って走れるのもプラスのはず
・岡部騎手はセレモニーのテープカットまでやったんだし、最初のレースだからみんな騎手会長に花を持たせるんじゃねえか?
・とにかく、「困ったときの岡部」で行ってみよう
というような雰囲気がありありでした。こういう時は、大概結果は悪いほうに出るものです。
スターターが台上に上がるとどこからともなく拍手がわき起こり、多分今年一番注目された1レース3歳未勝利戦がスタート。案の定、ゲイリートリックは伸びず、勝ったのは3番大西騎手騎乗のセトブリッジ。2着が16番ヒヤマクインダム。3着が17番ユウサンハッピー。馬場の内外離れたところを上位馬が入線。この結果をどう見るか?気の早い私は既に必勝法を見つけたような心持ち。長距離遠征で朝からイレ込んでいた私は「カマボコ型の直線(新潟は水はけが良いように馬場の中央がそれとわかるくらい盛り上がっているのです)、ラチにも頼れる内外が絶対有利、真ん中の枠は黙って消し!」なる確信を得てしまいます。これが9レースでその日一番の大惨敗を喫する伏線になるとはまだ知るべくもありません。
尚、この日の岡部騎手は我々のうち誰かが買うとそのレースでことごとく来ず、買った者は何度も痛い目を見ました。あまつさえ、この勝鞍2000を遥かに越え、「名手」としての地位を確立している騎手会長殿に向かってメインレースのゴール前で「差せ〜、差せ、差せ、差しやがれ!コンニャロ!」という声援とも罵声ともつかない声を浴びせた人がいました。だれあろう、Akiです。

その後2レースで片目が開いた私は3レースも続けて取り、5レースは昼の弁当指名権を賭けたレースとしました。これは、弁当を事前に3種類買い求め、指名した馬の着順が上位に来た人から順番に弁当を選べるというシステム。ちなみに買った弁当は、うなぎ蒲焼き弁当、焼き肉弁当、唐揚げ弁当の3つ。牧原騎手が1番人気に応えて快勝したこのレース、2着馬を指名したO君がうなぎ蒲焼き弁当を取り、指名馬4着の私は焼き肉弁当、指名馬が掲示板に載らなかったAkiは泣く泣く唐揚げ弁当となりました。
ここでポイントですが、弁当は4レース後に買うべしです。入場ゲートのすぐ左にあるコンビニでは5レース終了後は行列の上、おにぎりしか残っていません。競馬場では昼休みはたいてい混みますが、特に今年の新潟は混むと思いますので要注意です。また、今回の観戦は「レースの時だけ芝生席で立ち見」となりました。これは最初は新聞でも敷いてポジションを決めようかとも思ったのですが、「ひなたの芝生席は暑すぎて、ずっとそこにはいられない」ことから断念しました。とにかく、ハンパじゃなくアツいんだわさ、これが。そのせいか上半身裸のお兄さん達を沢山見かけました。漫画「みどりのマキバオー」で裸のハゲおやじが沢山出てきますが、頭さえ禿げてたらあんな感じです。勿論、みんなズボンは穿いてますが。


●新潟コースのおさらい

直線1000mレースの感想ですが、
・肉眼ではスタートが見えない
・途中まで何が先頭かわからない
・なかなか来ないのに来たと思ったらあっという間にゴール前
というわけで、私も従来の肉眼(双眼鏡)で見る主義をあっさり捨てました。このレースに限ってはターフビジョンで観戦することをお勧めします。レースとしての面白さのポイントは仕掛けどころが各騎手異なることと、内外に大きく広がって走ることで、特に外ラチ沿いの馬なんかはまさに目の前です。JRAで改善してもらえるならば、是非スタート後の2ハロンはヨーロッパのように馬と並走して映すカメラが欲しい。それがあればスタート後の攻防がもっとリアルにわかるのですが。直線正面から映すと「何だ何だ何だ!?どれが先頭だぁ?」てな感じであります。
ちなみに、当初は「新潟新コースは勝手がわからないから適当に荒れるのではないか?」とも思っていたのですが、フタを開けてみると馬券はかなり堅い傾向です。このコースは、
・先行力がないとダメ
・スピードがないとダメ
というわけで、ごまかしが効かないんですわ。見どころとしては、1000m以外でも外回りコースの大きさは一見の価値ありです。パッと見、向こう正面が中山や東京と比べると近いのと、スタンドスペースがコンパクトなため敷地面積としては圧倒的な広さは感じません。が、いざ外回りのレースが始まると、例えば普段特定の馬をピックアップして見るときしか使わない私の双眼鏡の21倍ズームを、3コーナー近辺で馬群を確認するために使わざるを得ませんでした。こんなのは初めての経験。

直線 レースの様子


●午後に突入・・・やってもーた

ビールも入って気分も良くなり7レースも取った私は、8レース単勝、複勝、馬連全部バラバラの馬を買うという分裂馬券で臨み、結果順当に馬連2番人気で決着。既に堅い傾向をみて押さえ馬券を持っていた私は、嬉々として馬券を確認。すると「馬連11-12」。おやぁ?と頭をあげると着順掲示板には「10-11」。やってしまいました。生まれて初めての「マークシートミス」であります。これが共通一次試験だったら人生変わっているかも・・・というのは別としても、この時、私の手元から「運気」がヒュ〜ヒュ〜という音とともに去っていくのがわかりました。待って、待ってくれぃ!次は再び直線1000mの「閃光特別」、ここで運気が去っていくとは・・・ええわい、運気なんぞなくとも地力で当てたろやないか!幸い1レースでレースの勝ちパターンは読めたで。ここは人気薄やけど厩舎のコメントもいい大外のデフィニットで勝負や!騎手も岡部やし、そろそ来るやろ。わざわざ見に来た直線1000m戦、ワシのメインレースはこの9レースや! と頭の中は奇妙な関西弁がぐるぐる回り、思い込んだら命がけよろしくこの8番人気馬を軸に単・複・馬連・ワイドの大勝負に出ました。結果は・・・来んやん、全然だめやん・・・というのが判ったのがスタート後2ハロン目。スピード勝負の1000m直線レースは、先行できなかった馬を買った私に残酷にも「あんたの馬券はハズレ」ということを早い段階で教えてくれます。そして、馬場の真ん中を鮮やかに走り抜けて行ったのは13番のトウカイステラ以下、11番、9番、10番と真ん中の枠の馬達ばっかりでしたとさ。
ここでの教訓
・新潟の1000mは(とりあえず開幕週は)どの枠からでも来られます
・枠の内外や騎手より持ちタイムで買ったほうがお利口


●奇跡(?)の復活

痛恨の惨敗を喫してショック抜けやらぬ私は続く10レースも完敗。「もう今日は当たらない」そんな陰鬱な気持ちのままメインレースを迎えました。しかしこのまま負けたのでは飲み代も出ません。新潟のポン酒(日本酒)を頭に浮かべ、必死に考えながらオッズを見ます。すると、「岡部騎手騎乗のユキノサンロイヤル2番人気」。しかも、Akiがこの馬をピックアップしているようです。私にはこれが啓示に思えました。そして判断、「ユキノサンロイヤルは消し」。続いて、一番人気のマンノチャンピオンは前走の東京が追い込んでの惜しい2着。しかし、今日の新潟は前が止まりません。追い込みはどうかなというわけで「マンノチャンピオンも消し」。最終的に左回りで直線の長い東京コースと相性が良く、先行力のある馬−3番人気のクラレットパンチが黒々とした馬体でそこにいました。軍資金も多くないので、単勝1点勝負。
直線は前述のAkiの怒声が響く中、猛然と追い込む岡部ユキノサンロイヤルをクラレットパンチが1馬身1/4抑えて快勝。これが会心の馬券となって気力復活。勝てば官軍、当り馬券は正義というわけで、態度も豹変。運気なんぞ自分で呼ぶもんじゃ、フハ、フハハハハ。最終レースも単勝で勝負したものの、惜しい2着。Akiの馬券はボックス買いの1頭が発走除外で半額返還も馬券はハズレ。
そんなこんなで1日が終了しました。

いや〜、遊んだ遊んだ。

「夢を追って」の像 直1000一気


●おまけ

余談ですが、最終レース前後に1階の払戻し機がバタバタとトラブって、場内が不穏な雰囲気になっていました。大きいところで2箇所、軒並み「中止」の表示になってしまって、並んでいた人は窓口に詰め寄ったり、他のところに並び替えるなどして長い行列が出来ていました。このあたりはまだ対応するほうが慣れないのか、初日の人出で処理がパンクしたのか。いずれにしても後味の悪い思いをした人もいたはずです。
こういう時の対処法ですが、「指定席の階の払い戻し窓口に並ぶ」というのが一番使える手です。最終レースが終わった後は入場規制が解除されるので、私はNils21の3Fで換金してから車へ戻りました。

公式記録 7/14日 第1回新潟1日 入場者数 25505人

夜は無い金はたいて街へ繰り出しました!


●最後に、新潟の街について

新潟市は人口約50万人の街ですが市街は人口90万の千葉市あたりよりずっと賑やかで、商業都市としての活気がありました。また、信濃川、阿賀野川の2つの大きな川が市街を流れ、信濃川は都会のオアシスと行った風情、阿賀野川は郊外の田園地帯の入り口と行った風情があります。交通の便が良いのも特筆すべきことで、
・上越新幹線で東京から2時間
・高速は北陸、関越、磐越と3方からつながっている
・港は佐渡、小樽へ
・空港は海外ならソウル、上海、ホノルルへ
 国内なら札幌、名古屋、大阪、福岡、沖縄などへ
でもって、高速の入り口や港や空港が全部駅から車で20分以内の中にあるのです。
一度は行ってみるべし、なのだ。
酒はうまいし、ネエちゃんはきれい・・・かどうかはよく見てこなかったけど、あと蒸し暑くないともうちょっといいのだけれど、個人的には札幌に次いで気に入った街になりました。
くどいけど、一度は行ってみるべし、なのだ、皆さん。自分の目で見た競馬場はTVで見ていてもリアルさが増します。非常に楽しめた新潟遠征でありました。

(今回は旅行記としてまとめました)


by Hiro

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