五  穀  家 (茅場町、湯燗とっくり屋)

    湯燗とっくりで飲む酒

    
訪れたときの様子
上原先生の本(下記)にも載っている店だが、実はプロデュースされたチェーン店。若干の不安をかかえつつ訪れたが、酒は良かった。

店先の看板からして、「鷹勇」「花垣」「鯉川」と上原推薦銘柄?が並ぶ。目移りするが冷酒なら「利き酒セット」とやらで3銘柄1100円。そして燗はすべてが1合から頼め、なんといっても「湯燗どっくり」、風流だし酒も冷めないので落ち着いて飲める。「割り水やります」などとメニューに明記している店も初めて見た。

「利き酒」は本来店選択の3銘柄らしいが、わがままを聞いてくれて2つまでは指名可。「常きげん」「早瀬浦」ともう一つはお姉さんに任せたら、「辛口ばかりですね」と言うのはともかく、「羽前白梅」が出てきたのはいい選択。突き出しの中華和えは量・質とも今ひとつだが、60mlの酒3種はなかなかだ。

燗は店お薦めらしい「独楽蔵」で。ここの品書きはビールより先に日本酒がきているのがうれしい。(しかも説明も詳しい) 噂に聞いていた「湯燗とっくり」、口の部分を引き抜くと筒は縦長、甕の中の湯は50度超くらいでまた筒を戻すとちょうど保温されるくらいの温度だ。肝心の酒は熱燗寸前、五味プラスαだろう「ごく味」が広がっていい感じ。去年まではこの味だめだったんだけど、(ex.○門酒造の酒に炭をつっこんで自家製ろ過した覚えがある・・)飲み進むうちに好みも変わるものだなあと感慨ひとしお。すると、利き酒師っぽい人が「杜の蔵の仕込み水です」(無料、少なくとも「竹鶴」「扶桑鶴」は仕込み水があるようだ)

チェーン店ながら調理もその場でするようだ。(カウンターに囲まれたキッチンのためごまかしようが無い) 天ぷらも材料は安いが、盛りが多めで損な気はしない。ただ、妙に凝ったメニューばかりで、「湯豆腐」とか「もつ煮」など(もっと言うともろきゅうとか6Pチーズとか)安直ながら燗酒に合うものがもっとあるとうれしいのにとちょっと思う。(ちなみにえいひれ炙りやお新香はある)

周りは30代から50代の働き盛り(スーツ)ばかり、こんな時代にもかかわらず顔に自信があふれている。ほとんどが2人連れだが、ビールか、しゃれていて焼酎ロック。ここに来て日本酒を頼まないのはもったいないよ。
この日注文したもの
日本酒
3種の試し飲み(冷酒、各60mlグラスで1100円)
3種は「常きげん」(山廃・純米、1合だと900円)・「早瀬浦」(純米、1合だと850円)・「羽前白梅」(純米、1合だと750円)
「独楽蔵」(湯燗どっくり・1合、純米、550円、仕込み水が出された)
お通し(くらげ・きゅうりなどの中華風和え、400円?)
つまみ
天ぷら盛り合わせ(しいたけ・えのき・しめじ・エリンギ・しその葉、750円)
1人で2940円(1時間ほど滞在)
勝手なコメント
客層やつまみはともかく、「燗純米専門店」はだてじゃない
★★★★(5つ星が最高)
公式ページ 詳しい紹介

「五穀家」
中央区日本橋茅場町1-9  ビルの地下1階
17時からの営業、22時ラストオーダー
(金曜は翌2時・土曜は21時がラストオーダー)
月〜金曜はランチ営業あり
日祝定休
⇒http://www.peccary.co.jp/shop/shop03_01.html
(公式ページ)

営団地下鉄東西線・日比谷線 茅場町駅 6番出口を出てすぐ
地上に出ると永代通り沿い南側のビルに看板あり、日本橋駅からも10分くらいで歩けそう

「独楽蔵」(「大手門」)・「竹鶴」・「扶桑鶴」の3銘柄は、純米(500円か550円)から純米吟醸・大吟醸(800円前後)が揃う。各蔵の仕込み水もあり、
燗は1合から可。湯をはった壺のようなもの(写真右)に徳利が入れられてくるため冷めにくく、適温でゆったり飲める。「割り水もやります」と品書きに明記されている。

他にあった銘柄としては、「神亀」、「るみこの酒」(純米・「すっぴん」、750円)、「大七」(生もと・純米、900円)、「富久鶴」(純米大吟醸、900円)、「喜多の華」(純米・「超辛口」、700円)、「王禄」(純米・「超辛」、650円)、「喜楽長」(900円)、「早瀬浦」(純米、850円)、「八海山」(純米吟醸、900円)、「花垣」(純米・山廃)、「鯉川」(純米大吟醸、950円)、「開運」(純米、850円)、「鷹勇」(純米吟醸・「中だれ」、900円)、「恵」(「いづみ橋」、無濾過、800円?)、

ビールは生のほか「ハートランド」(瓶)もあり。
焼酎は「杜の蔵」のものはもちろん、「佐藤」など有名どころ数種。

五角形の変則カウンターの他、掘りごたつ式の座敷(テーブル席)があり、大人数でもいける。1人で行ってもカウンター奥はけっこう落ち着いて飲めた。

⇒「純米酒を極める」  上原浩著  光文社新書
⇒「dancyu」(ダンチュウ) 2002年3月号  プレジデント社 
 (燗酒の特集あり)


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