JIM HALL Maniacs

since 2001/12/01

Ron CarterとDuoの3枚

 J.HとRon Carterは、1972、1982、1984年に都合3枚のLive録音のDuoのアルバムを残している。

 ・Alone Together/Jim Hall-Ron Carter Duo (Milestone MSP-9045/1972)
 ・Live At Village West/Ron Carter and Jim Hall (Concord CJ-245/1982)
 ・Telephone/Ron Carter and Jim Hall (Concord CJ-270/1984)

 J.HとRon CarterのDuoは、1970年のNYのクラブ「ザ・ギター」の出演が最初である。このクラブと契約中に Milestoneより録音のオファーがあり、「ザ・ギター」が手狭であった為、「プレイボーイ・クラブ」での 録音となった。

 ギターとベースのDuoの変態的編成のアルバムが録音されたのは、Jazz史上初めてでは 無いかと思う。内容は、その当時のJazzの本流とは違い、大人のムードが漂うしっとりした室内楽に仕上がって それなりに、好評であったように記憶している。

 国内でも、仲牟礼 貞則氏(g)と稲葉 国光氏(b)がDuoを結成し、「コンバセーション」という アルバムを発表した。その当時は、オーディオ・ブームでもあり、数十万人の地方都市で録音会ということで 仲牟礼 貞則氏と稲葉 国光氏のDuoを招聘してオープン・リールに生録音する催しがあった。たまたま録音は しなかったが、会場に居合わせた小生は、ギグの終了後、仲牟礼氏と少しだけ語る事ができた。

 当然、J.HとRon Carterの「Alone Together」の話になった。仲牟礼氏いわくJ.Hの魅力は、フレーズの リズムの基本が、三連符よりなっており、他のギタリストの八分音符気味のノリとは違うぞ!という 様なことを仰っていた様に記憶する。また、「Alone Together」の中で一番いい曲は「Prelude To A Kiss」 だとも仰っていた様に記憶する。その事の意味を、充分理解納得できたのは、それから10年以上経ってから である。Jazzは奥深い!

 このあと、双方の活動が多忙になり、ほぼ 10年間はRon Carter Jim HallのDuoとしての活動・ギグはなかった。但しJ.Hの方は、ギター・ベースのDuoフォーマットを レッド・ミッチェル、ジャック・シックス、ハービーシュワルツ、ジェイ・レオンハート、マイケル・ムーア らと続行している。

 1982年にワシントンの「ブルース・アレイ」からのDuoの出演依頼を皮切りに、Ron Carter Jim Hallの 活動が再開され、ヨーロッパまで足を延ばすことになった。

 Live At Village Westは、当初「ヴィレッジ・ウエスト」でのNYのラジオ局のライヴ収録の番組の放送用 音源であった。放送終了後、音源の権利を要請していた二人は、コンコードに持ち込みアルバム化されたものである。

 さて、ボーナス・トラックの入ったCDを、聴きなおしていたら、なんと、Additional tracksのDown From AntiguaでJ.Hが、アタッチメントの「コーラス」を使用しているではないか!「Jim Hall 音色の秘密」 でコーラスの使用は、「オール・アクロス・ザ・シティ」からと書いていたが、訂正してお詫びします。 なんせAdditional tracksですぜぃ!と思っていたら、Additional tracks以外の正味の部分に 部分的に少しだけ「コーラス」を使用している箇所が数箇所ありました。

 「All The Things You Are」の独特のコードの解釈!「Blue Monk」の少々おふざけ気味の'round Midnightの 引用。ボーナス・トラックの「Summer Night」や「Embraceable You」の渋さは如何であろう!路傍の山野草みたいな 佳作である。

 Live At Village Westの成功を受け、コンコードの社長カール・ジェファーソンは、「コンコード・ジャズ・ フェステバル」にて、Ron Carter Jim Hallのセットを用意し、同時にライヴ・レコーディングを行った。

 これが、Telephoneである。J.Hは司会者から紹介される時、Ron Carterの後に紹介される。Live At Village West もセカンド・クレジットである。内容的には、TelephoneはどちらかというとRon Carter寄りに仕上がっているのではないかと 邪推してしまう。まあ、仕方がないか。

 ところで、左の写真がTelephoneのCDの内ジャケである。困った事に、J.Hは、Gibson ES-175を弾いている 写真である。Alone Togetherは、間違いなくGibson ES-175である。Live At Village Westはダキストである。 録音の音から間違いないと言える。

 それでは、Telephoneはどっちでしょうか?小生は、ほぼ間違いなく九割方 ダキストで間違いないと思うのだが、録音された音が、少々ダークでアタック音がショボイし、内ジャケにGibson ES-175を弾いている 写真があるしで、少しだけ確信が持てない。あなたは、如何思われますか?

(2002,03,30.)