JIM HALL Maniacs

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2004年6月、JHを見に今治に行ってみた。

 富士通スペシャル「Jazz Elite 2004」で、Jim Hall氏が5年振りに来日しました。 近畿圏在住なので、大阪公演に行くのが常道なのですが、諸般都合により6月13日(日)の 今治公演を選択しました。松山に在住の"おやじさん"に協力を仰ぎ快諾を得た事も、選択の要因でありました。 "おやじさん"有難う御座いました。お世話になりました。 主催の「ジム・ホールを聴く会」の"でべそさん"にも、大変お世話になりました。 有難う御座いました。

 今回の日本公演は、札幌、今治、高知、岡山、大阪、名古屋、高崎、東京2箇所でしたが、BBSには、ほぼ リアルタイムで名古屋を除くLive Reportがカキコされました。ネットの有用性と、 JHMを運営していた醍醐味を、情報のリアルタイムでの共有化で、公演期間中に他の公演の情報も楽しめ、 大変有意義でありました。カキコ戴いた、"ヨークさん""おやじさん""ガッツンさん""p-tanさん" "ジュソヤさん""C & Kさん""おざわさん""なかのさん""kawaguさん""DEEさん""esqさん""忍さん"、"mustangさん" "THEさん"有難う御座いました。BBS過去ログに、このサイトが消滅しない限り、ストックされます。ご了承の程を。(笑)

 さて、今回の会場は「テクスポート今治」、昼過ぎの60人乗りのかわいい飛行機で松山空港に降り立ち、 おやじさんの車にピックアップしてもらい、今治へ。ホテルにチェックインの後、今回の主催の「ジム・ホールを聴く会」 の首謀者?である、でべそさんの100年以上続いている「かねと食堂」にお邪魔して、お話を伺わせてもらいました。 今治は、造船とタオルで有名、人口8万の割には、Jazz人口も多く、Jazz喫茶やJazzLiveをやる店も多く、「今治Jazz Town」なる イヴェントが1999年のしまなみ海道が開通してから、毎年催行されているようです。 ご自身もTpを演奏され、陶芸家としても活躍され、しかも歴史と風格のある大きな造りの「かねと食堂」では MusicLiveを、年に数回催行されているそうです。色んなご縁があり、今回今治で「Jazz Elite 2004」の 一環のJH公演を、「ジム・ホールを聴く会」というボランティア中心の実行委員会形式で実現されたみたいです。脱帽!

 JH御一行様は、前日の札幌公演からの乗り継ぎの移動で松山空港に14:30に到着、車で小一時間で今治、 ホテルにチェックインの後、会場入りとの事で、でべそさんそろそろ、会場に行くとの事で、とりあえず お暇しました。終演後に、JHのリクエストで「天麩羅」を食する事になっており、「同席するのは緊張するなあ」 と仰ってました。メンバーのルイス・ナッシュは、終演後ドラム・セットのあるところでセッションを 所望してましたが、結果的には、風邪の高熱の為、断念すると言うことになりました。残念! おやじさんと今治名物の鉄板焼きの「焼き鳥」と、生中1杯、芋焼酎お湯割り3杯で腹ごしらえ。会場に馳参じました。

 さて、いよいよ開演、席は前列から3列目、JHサイド、でべそさんに事前にキープしてもらいました。 今治公演に参集された方、ズル致しまして、申し訳御座いません。おやじさんの発案です、 小生は、気が進まなかったのですが!(笑)1曲目は、「Hide and Seek」、最初の「つかみ」として 最適な曲です。サウンド・チェックが甘かったのか、リハの時間がなかったのか、PAから「ガリ」が 出てたんですが、まあ、残念でしたが致し方ないでしょう。2曲目は、ワルツ版「All The Things You Are」 、JHの流儀が炸裂、うまいんですよねぇ!4月末〜5月頭に、ヴィレッチ・バンガードで1週間、同一メンバーで Gigっており、Trio Formatでのインター・プレイの緊密度は申し分なし。ルイス・ナッシュの、音量バランス、 繊細さは抜群です。バンガードでもやっていたらしいのですが、ブラシの空(くう)を切る音パフォーマンス も出てきて、とても高熱があるとは感じられません。プロですねぇ!

 3曲目は、「Seite Quatro」、他公演先では「○○ダンス?」というような紹介であったらしいのですが。 E7コード一発の八分の七拍子の曲、JHはギターのカッティングのみ、スコット・コリーとルイス・ナッシュを フューチャーするために、春のヴィレッジ・バンガードに間に合わせて、Trio用にアレンジしたものです。 初出は、Chico Hamiltonのアルバムに、JHが供出した曲みたいです。オリジナルは、小生は未聴です。 はっきり言って難解、韜晦な曲です。しかしながら、このトンガリ方が、JHのJHたる証でもあるのです。ほとんど、 生音に近い、ギターのカッティングが、広い会場の隅まで届いていた筈です。恐るべし73歳!4曲目は、「 My Funny Valentine」、途中スコット・コリーとアイ・コンタクトを取ってキー・チェンジをしてました。 5曲目は「In a Sentimental Mood」、6曲目は「Careful」ハーモナイザー使用。スタンダード3曲、自作曲 3曲で1st Set終了。

 ベビー・パウダーを3回程振ってましたねぇ。湿気の関係かな、1月のNYではほとんど振ってなかったのですが。 時差ボケと移動疲れなのか、ピッキング・ミスが少しいつもより多かったのかなぁという 気がしましたが、気のせいかもしれません。それから、MCが曲目の紹介のみで、一寸、そっけないかな? と感じました。1月のNY BlueNoteでは、ジョークも含めてよく喋ってましたが、英語圏でない日本での 公演ということで、自重したのかな?ウェスト・ビレッジのアパートメントから徒歩圏のBlueNoteや、 Newyorkerを前にしてのお膝元との相違かもしれません。(笑)

1st2nd
* Hide and Seek
* All The Things You Are
* Seite Quatro
* My Funny Valentine
* In a Sentimental Mood
* Careful
* Blackwell's Message
* Skylark
* Dream Steps
* Unrecognized Tune by Ornet Colman
* Don't Explain
* St. Thomas
*[encore] Concierto de Aranjuez(Solo)

 2nd Set 1曲目は、ルイシュ・ナッシュの手でのドラミングから始まる「Blackwell's Message」。 2曲目は、イントロのルバート部分でJHがギターのハーモニックスを多用する「Skylark」、これがよーく 想像力を膨らませて聴くと、本当に雲雀のさえずりに聴こえてくるんだよなぁ〜。3曲目は、 スコット・コリーをフューチャーした「Dream Steps」、骨太でうまいよなぁ!90年代中頃から、 スティーブ・ラスピナからいつのまにか、JHの御用達になってしまいました。4曲目は、 オーネット・コールマンの曲だと紹介されてましたが、曲名が聞き取れず、他の公演先では 「Lonely Woman」をやってたみたいですが、う〜ん、メージャーの曲でカリプソっぽかったんですよね。 5曲目は、またまた、スコット・コリーをフューチャーして、「Don't Explain」。 ラストは、「St. Thomas」、アンコールは「Concierto de Aranjuez」をソロで。満足、満足。

 終演後、おやじさんと舞台袖の楽屋入り口に行ってみると、数人の方がJHを待っていまして、 今、着替え中だよという事でした。暫らく、待っていると程なくJHが出てきました。今年の1月に NYのBlueNoteの楽屋に井上智さんと訪問した事を、覚えてくれていたみたいでした。NY BlueNoteの Live Reportをプリントアウトしたものを渡して握手して別れました。おやじさんは、サインと 2ショットの写真を撮ってました。1年に2度も会える事なんぞ、まず、有り得ないことですが、 又、会えるといいなぁとすぐ思っちゃうんですよねぇ!それから、「ジム・ホールを聴く会」の 打ち上げに参加、深夜にホテルに帰着。ふ〜う!長い充実した一日でしたねぇ!

 左の写真は、JHの使用していた、エフェクターです。手前の水色が「コーラス」、奥が「ハーモナイザー」。 1月のNY Blue Noteでの、チャーリー・ヘイドンとのDuoでは、全くエフェクターを使用してませんでした。 Trioというフォーマットや、選曲などから、積極的にエフェクターの使用をしているのは、理解できるのですが、 う〜ん、どうなんでしょう?うまくいっているのも、あるんですが、どうなんだろうというのも、個人的には あるんですね。勇猛果敢に、チャレンジしているのは、素晴らしいと思います。如何でしょうか?JHMな皆さん方は。

 それから、ギター側のヴォリュームやトーン・コントロールを頻繁に調整、ピッキング位置を 指盤の上に持っていったり、ブリッジよりに持っていったり、音色の微妙なニュアンスのコントロール に、フレーズを弾いたり、コードワークをやるのと、同等以上の注力を払っています。 撥音後のサスティーンが、もはや聴こえてないと思われていても、左手の指は離すことなく、 ビブラートを掛けていたり、音色のコントロールに対する哲学を感じてしまいます。 アルバムも注意深く、聴くと「あ〜っ、ここで、ボリュームつまみを動かしたな。」とか 「柔らかい音が、堅めになったな、Toneつまみを動かしたな。」と洞察できますよ!お試しあれ!

 さて、今秋には、ヨーロッパをピアノのEnricco PieranunziとDuoでサーキットするみたいです。 9月初めには、今回公演と同一メンバーの、春のビレッジ・バンガードでのLive盤が発売予定です。 一般レーベルからの発売ではなく、Artist Shareというところからの、Netのみ5000枚限定での販売です。 詳しくは、リンク集の、JHの新しいHPを参照下さい。6月21日には、今冬に発売される 雑誌のロング・インタビューが都内某所にて行なわれていたようです。こちらも、楽しみです。 JH御大、益々、元気で活躍していただき、再来日することを、皆さんと一緒に祈念しておきましょう。

(2004.06.27)