JIM HALL Maniacs

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The Unreleased Sessions 他。

 今秋、欧州のLoneHill JazzからJHの「The Unreleased Sessions」というコンピレーション・アルバムが 出ると言う事で、心待ちにしてました。

・The Unreleased Sessions/Jim Hall faturing Buddy Cllette/LoneHill/2004

 で、入手して、色々と調べてみると、Unreleasedではなくreleaseされていたが、長い間再発CD化されなかった Buddy Cllette名義の2つのアルバムからそれぞれまるごとと、別のBuddy Cllette名義のアルバム「TANGANYIKA」から ボーナス・トラックで5曲をおまけにしたコンピレーション・アルバムでした。で、Buddy Cllette名義の2つのアルバム とは、

・At The Cinema!/Buddy Collette And His Swinging Shepherds/Mercury/1959
・Porgy & Bess/Buddy Collette/Interlude/1957

 前者は、フルート×2、アルトフルート、ベースフルートの4本のフルートのソリが目玉で、 Buddy Colletteの他は、Bud Shank、Paul Horn、Harry Kleeが参加しています。 内容的には、At The Cinema!というぐらいで映画音楽のカバーをやってます。
 後者は、ガーシュインの「Porgy & Bess」の挿入曲のカバー集で、Buddy Colletteのフルート、バス・クラリネット、 JHとBass、Drumsに、オルガンとアコーディオンというなかなか変わった編成です。 いずれも、西海岸での録音で、随所、要所にJHも細切れですが出没してます。50年代のおっとりとしたクリスチャン・スタイル の影響から脱皮出来てないのですが、独特の「ほのぼの感」は、JH独特のものです。
 本来、Buddy Cllette faturing Jim Hallといった内容なんですが、今秋のJHの渡欧の頃の発売時期だったり して、Jim Hall名義の方が売れるとの判断なのでしょうか?まあ、小生は、JHの未チェック音源が 聴ければ良いので、オリジナルジャケットや名義変更等に対しては、全くこだわりがないのですが、 どうなんでしょうか?JHMな皆様方は!

 同じく、LoneHill Jazzから今夏に、JH参加の「Orchestra U.S.A」の再発CDを発見。

・The Debut Recording/John Lewis Orchestra U.S.A/LoneHill/2004

 こちらも、原盤の方のキャプションは、下の通りで、売り上げ効果の為に、John Lewisという 名前が付与され、ジャケ写はスコアを書いているJohn Lewisのモノクロ写真が採用されています。
・Orchestra U.S.A. Debut/Orchestra U.S.A/Colpix/1963

 Orchestra U.S.A.は、1962年にJohn LewisがパーカッションのHarold FarbermanとGunther Schullerの 援助を受けて設立されました。Gunther Schullerが1955年に提唱した、Jazzと現代音楽の垣根を取っ払う、 「Third Stream Music」のトレンド上にあり、ストリングスやパーカッションが 入った、JazzのBig Bandとは違った編成で構成され、1965年まで活動しました。そのデビュー・アルバムに JHが参加してます。JHは、「The Little Feeling Part3」で、やや長めのアドリブを披露しています。 他にドルフィーやフィル・ウッズも出てきて中々興味深い仕上がりです。興味のおありの方、どうぞ!

 さて、こちらはGary McFarlandの2枚目の自己名義のアルバムに、JHが参加しています。

・The Gary McFarland Orchestra/Gary McFarland/Verve/1962

 今秋、ヴァーヴ生誕60周年記念企画エッセンシャル&レア・コレクションの内の1枚として 見開き紙ジャケで発売されたものです。この時、Gary McFarlandは29歳、JHは32歳。 GMとJHだが、既に「Essence/John Lewis & Gary McFarland/1962」や「Big Band Bossa Nova/Stan Getz/1962」で 顔を合わせており、「Orchestra U.S.A. Debut/Orchestra U.S.A/1963」でも同席してます。 このアルバムは、1962,12,18.-1963,01,24の録音、Orchestra U.S.A. Debutが、1963,01,12.-02,27.ですから ほとんど、平行して出来上がったものなんですね!JHは、「Misplaced Cowpoke」という曲でアドリブが 割り当てられています。このアルバムは、サブ・キャプションとして、Special Guest Sloist:Bill Evansと 表記してあるとおり、随所にEvansが現れて来ます。2×Violaと2×Celloを含めた11人編成の中編成の バンドで、McFarlandの作編曲と、EvansとJHが楽しめる、まあまあのお薦め盤です。 ところでMcFarlandは、なんと、24〜5歳まで、楽譜をあまり読めなかったらしいですよ。たった、4年で、あれま・・・・・・

 弦楽四重奏団「Kronos Quartet」のアルバムにも、JHがお邪魔してます。

・Music of Bill Evans/The Kronos Quartet/Landmark/1985

 1980年に逝去したBill Evansと、Evansと親交も深かったこのアルバムのプロデューサー、オリン・キープニュース氏に 捧げられた弦楽四重奏団「Kronos Quartet」のアルバムで、こちらも今年再発CD化されました。 Music of Bill Evansというタイトルのとおり、Evansの曲をPick upして、ゲストに Eddie Gomezを含め3曲、JHを含めて3曲、他に四重奏団だけで3曲がパフォーマンスされています。 JHは、「Walking Up 2:30」「Turn Out The Stars/guitar improvisation 6:32」「Five 2:39」にて パフォーマンスしていますが、2番目の曲の最後の方は、JHの無伴奏の即興演奏が聴かれます。 Fiveは、テンポのある一寸、おどけた感じの曲で、この3曲で一連の組曲となってます。 さながら、JHのEvansに捧げたレクイエムのように聴こえてしまうのは、私だけでしょうか?
 ところで、小生の耳に間違いなければ、このテイクは、ダキストのアコーステック(Non-Electlic)ギター ではないかと、妄想してますが、如何でしょうか?

 さて、こちらは、今年の再発CDではありませんが、中古で入手したもの。

・Stan Getz and Arthur Fiedler at Tanglewood Boston Pops/Stan Getz/RCA/1966

 1966年8月2〜3日に、マサッチューセッツのTanglewoodでのLive盤です。 Arthur Fiedler率いるBoston Pops OrchestraとStan Getz、Gary Burton(Vib)、Steve Swallow(b)、 Roy Haynes(ds)、そしてJHの合体。ですが、JHは、「イパネマの娘」と、あとテンポのある曲の リズム・ギター部分しか聴こえません。まあ、主役はなんといってもGetzですから。 しかし、本当にGetzはうまいですね!交響曲風の曲も、スルスルっとなじんでしまいます。さすがです。 前にも書きましたが、1965年にJHはアルコール性疾患に掛かり入院を余儀なくされます。 その後、1965年〜1969年の参加アルバムは非常に少ないのです。 その少ない参加アルバムの中にStan Getzがらみがこのアルバムを含め3枚あるのです。不思議だなぁ! そして、この時期に、少なからずスタイルの 変化をしているのですが、その、足跡がなかなか辿れません。「Live in London」の発売中止は 大変残念な思いをしましたが、まあ、それはそれで、いいっか!ハハハ・・・・・・

(2004.12.25)