JIM HALL Maniacs

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A Girl & A Guitar、他。

 JH参加の稀少・珍盤を入手しました。

・A Girl And A Guitar/Lee Schaefer/United Artists/1958

 USのアナログ盤専門のサイトで、発見してたのですが、高価であったので暫らく迷ったのですが エイヤァッと注文してしまいました。JHのギター一本と歌、まあ冥途の土産にと、思ったのです。 このアルバムの存在は承知していたのですが、入手できるとは、大変ラッキーであったと思考します。ハハハ・・・。

 Lee Schaeferという女性ボーカリストは、シカゴ出身で、このアルバムがFirst Solo Alubumということ みたいですが、その後アルバムを上梓した形跡はありません。録音当時、旦那さんはアレンジャーでピアニストの Hal Schaeferで、その後、1900年代に新譜を上梓しているみたいですが、其の儘連れ添っているかどうか 定かではありません。

 さて、アルバムの内容ですが、「A Girl And A Guitar」というタイトル通り、JHのギター一本と歌、 極めてシンプルです。ライナーノーツのキーワードにもありますが、「Gospel」「Folksong」系の曲想が 多く、まあ非Jazzです。コード進行も、主要三和音でほぼ成り立っており、複雑なJazzのコード・プログレッションは 出てこないのです。当然JHのプレイは、裏方に徹しており、ミニマルで余分な装飾はなく、1958年頃のJHの Jazz的なプレイは出てこないのです。もし、ブラインドホールドテストをやってみて、JHの名前が即座に 出てくる方があるとすれば、このアルバムをチェックされていた方でしかないと思います。

 一聴、二聴、三聴、段々馴染んでいきます。非Jazzなんですが、JHのギター一本と歌、シンプルで 奇を衒った所は無く、二人で作った世界に魅き込まれていきます。JHの足跡の中の、存在証明が このアルバムにも、確かに残っています。それでは、何故、このアルバムのギターがJHでなければ、 ならかったのか?1958年のJHは、Down Beat International Critics' PollをNew Star Guitarist部門で 獲得しているんです。チコ・ハミルトン、ジミー・ジェフリーとのコラボが評価され、 1957年のリーダー・アルバム「Jazz Guitar」も既に流通して好評を博していたのでしょう。 そういった流れが、無名のLee SchaeferのFirst Solo Alubumに、JHへのオファーを促したのでは なかろうか?と妄想する次第です。真相は如何!

 収録曲の中には、「Black is the Color」「The House of the Rising Sun(朝日の当たる家)」 などがあり、「白人女性がゴスペルやフォークソングをサラリと歌ったアルバムに、JHがギター一本で 地味に伴奏している珍盤アルバム」が、あったようだと、JHMな皆様方は脳裏の片隅に留めて 頂ければ宜しいかと存じます。(笑)

 こちらも、現在入手が難しいと思われるアルバムです。

・Jazz Goes to the Movies/Manny Albam and his Orcheestra/Impulse/1962

 Manny Albamの映画の挿入曲を素材にした、Jazzオーケストラアルバムで、全9曲中、JHは5曲に参加、 残り4曲にはJimmy Raneyが入ってます。映画「アラモ」の挿入曲「Green Leaves of Summer」で JHは生ギターで大きくフューチャーされています。他にも非Jazzの素材を、Jazzにしてますが 年輩の方はご存知の「High Noon(真昼の決闘)」では、Bill Crowのベースをフューチャーして 多少ユーモラスな味付けがされています。♪Do not see me OH my deling〜という歌詞を ベースが弾くのですから、お愛嬌、笑っちゃいますよ、ハハハ・・・。

 他にも、「Exodus」「The Guns of Navaron(ナバロンの要塞)」「El Cid(エルシド)」など 、40数年前のリアルタイムの素材が、調理されています。Jazz Tuneやスタンダードに関しては、 古いアルバムでも特に気にはならないのですが、素材が素材だけに、 40数年前の旬の曲を現在聴くというのも、よくよく思考してみれば、感慨無量ですね。ハハハ、歳だね!(笑)

 こちらは、ミュージカルのJazzオーケストラバージョン。

・How to Succeed in Business without Really Trying/The Gary McFarland Orcheestra/Verve/1961

 ミュージカル「努力しないで出世する方法」は、1961年NYのブロードウエイで初演され、 1967年に映画化。この手のアメリカン・ドリームの最近の同工異曲版としては、 マイケル・J・フォックスの「摩天楼(ニューヨーク)はバラ色に」でしょうか?

 おっと、遺憾遺憾、閑話休題。実は、このアルバムにJHは3曲参加、他の5トラックは、 Kenny Burrell。で、JH参加の3トラックにほとんどJHの出番はなし。 Kenny Burrellは、テーマ、オブリガアード、アドリブが大いにフューチャーされています。 う〜ん、何だかなぁ。肩透かしを食らっちゃいました。あ、アルバムの内容が悪いわけでは誤解無き様! JHとKenny Burrellは、仲良し。JHとRon CarterのDuoアルバムも録音はPlayboy Clubになってますが、 元々はKenny Burrell経営の「Guitar」という店でのGigが始まりでした。 New Beat Bossa Nova/Zoot Sims/Colpix/1962 では、2名が共演、Kenny Burrellがリズム・ギター、 JHがアドリブやオブリガード、ちなみにアレンジはManny Albam。う〜ん、1960年代初頭の NYは、それなりに、世間は狭かったのかも!

 こちらも、ブロードウェイミュージカルのアルバム。

・Gypsy/Annie Ross/World Pacific/1959

 Buddy Bregmanがアレンジの中編成のオーケストラに、全曲JHがクレジットされていますが ほとんどその存在の消息が聴こえてきません。で、まあ、そのような事は、いままでも あった事なので特にどうといった事はないのですが、あ〜、やはり、少し残念です。 他には、Stan Getsがテナー、Conte Candoliのトランペット、Frank Roslinoのトロンボーン、 Russ Freemanのピアノ、Mel Lewisのドラムスが参加、内容的にはまあまあです。 Annie Rossの同年録音の「A Gasser」にも、JHは参加してますね。ハイ!

(2005.09.03)